warning
error
success
information
サギソウは、日本では低地にある湿地で自生しているラン科の植物ですが、近頃では自生しているものが少なくなり、準絶滅危惧種に指定されてしまっているとのこと。自生しているものは少なくなりましたが、ホームセンターや園芸ショップなどでは手に入りやすく、自宅での栽培も可能です。真夏に涼し気な花をつけるサギソウは、見ているだけで暑さを忘れさせてくれるような気がします。そんなサギソウの育て方をご紹介します。
日当たりが良く、風通しも良い場所を好みます。日なたを好むものの、真夏の厳しい直射日光で、乾燥してしまうような場所は好みません。あまりにも夏の直射日光が厳しい場所ならば、遮光ネットなどを利用するか、明るい日陰に置いてあげましょう。
冬になると、地上に出ている部分は枯れてしまいますが、球根は凍らせなければ生きています。凍るほど寒すぎない場所で、暖かすぎる室内以外の場所で冬越しさせてあげてください。
サギソウは湿地に自生していることからもわかるように、水がとても大切な植物です。絶対に乾燥させないように気をつけてあげてください。乾きやすい時期は、腰水などにして、水切れしないようにしましょう。ただし、常に水に浸かった状態だと、根腐れしてしまうことがあります。乾燥させず、水に浸からせすぎない注意も必要です。
冬の間も、土は常に湿った状態に保って、水切れには注意してください。
肥料はなくても育てることはできますが、少しは与えたほうが、花付きもよくなりますし、球根も増えます。ただし、強い肥料は嫌うので、窒素控えめの薄めの液体肥料を5月か6月頃に1,2回与えてください。花が終わったあとも、2,3回液体肥料を与えてあげると、球根が大きく育ちます。
サギソウは保湿性が高い土を好みます。水苔だけでも構いません。土を使う場合は、栄養分は少ない方がいいので、赤玉土や小粒の鹿沼土に水苔を半分くらい混ぜてあげるといいでしょう。
ウイルス病にかかると、まだら模様が出てきたり、株がよじれてきて伸びが悪くなったりします。放っておくと、他の株にも感染してしまうので、見つけ次第抜いて除去しましょう。また、ナメクジやアブラムシ、アザミウマといった害虫の被害を受けることもあります。見つけたら殺虫剤などで排除するようにしてください。
サギソウの植え付けや植え替えは、芽が出てくる前の1月から2月末頃までに行いましょう。
水苔単体で行う場合は、濡らして絞った水苔を鉢の半分から3分の2くらいに敷き詰め、その上に球根を2,3cm間隔で置きます。その上を、1,2cmの厚さの水苔で覆ってください。土の場合は、球根の上に1cmくらいの土で覆ってあげましょう。
植え付け、植え替え後は、日当たりが良い場所に置いて、水を切らさないようにしてください。
サギソウは分球で増やすことができます。土の中で下茎が伸び、その先に1つずつ球根がつくので、うまくいけば、1年で2,3倍に球根を増やすことが可能です。
サギソウは多湿を好むので、水はたっぷりめにあげなくてはいけません。ですが、水を多くあげると蒸れやすくなるので、花がらを頻繁に取り除いてあげたり、風通しがよくなるように剪定してあげたりといった手入れをしてあげるといいでしょう。
サギソウの育てるポイントは、なんといっても水やりです。春や夏の間はもちろんのこと、つい水やりを忘れがちな冬越しの間も、常に土は濡れた状態にしていてください。
サギソウにとって日当たりは大事ですが、真夏の間は、直射日光にはあまり当てないように、明るめの日陰に移すか、遮光ネットなどで日差しを遮ってあげてください。
サギソウは地植えにもできますが、鉢植えのほうが育てやすいです。耐寒性もある程度ありますが、霜にあたったり凍ったりしないように、寒冷地での冬越しは、暖かすぎない室内などに置いてあげましょう。
サギソウは、白鷲のように見える真っ白な花を咲かせます。
サギソウの花言葉は、「無垢」「清純」「繊細」「神秘的な愛」などがあります。
夏の暑い中、一服の清涼剤のように可憐な白い花を咲かせるサギソウ。水やりと日当たりにさえ気をつけてあげれば、比較的簡単に栽培できます。球根はどんどん増えていくので、分球してプレゼントしてあげても喜ばれると思いますよ。ぜひ育ててみてください。
※トップ画像はあいさん@GreenSnap
GreenSnap編集部