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可愛らしい名前の草花「ユキノシタ」は、成長しても50センチメートルほどの背丈で、白い可憐な花を咲かせる山野草です。東南アジアや中央アジアに生息し、日本では本州全土、九州で見かけることが多いです。今回はそんなユキノシタについてご紹介します。
ユキノシタは耐寒性に強く、暑さには少し弱い草花の一種で、半日陰な場所を好んで育ちます。渓谷などの沢のある辺りや、苔むした岩陰などに自生しています。常緑の多年草ということもあり、下草として民家の庭で好まれます。
また、ユキノシタは鉢植えでも、日陰の環境で手軽に育てることができます。
ユキノシタは園芸の点から見ると、世話をあまり必要としない草花として知られています。基本的に根がきちんとついているので、あまり世話をせずとも、半日陰の環境ならすくすくと育ちます。
ただし、地植えか鉢植えかの環境によって水やりは変わります。庭に地植えするときは、湿気があり樹木の陰になるような半日陰の環境を選んで植えてあげましょう。そうすることで水やりを気にすることはありません。
ただし、鉢植えの場合は湿り気のある土壌を好むため、用土が乾きすぎないよう注意し水やりをしましょう。夏場は特に注意が必要です。
ユキノシタへは、基本的に肥料を与えなくても大丈夫です。特に地植えの場合は、まず肥料は不要です。また鉢植えでも、多くの肥料を要する草花ではありません。
もし与えるのなら、緩行性化成肥料を、初秋に一度撒く程度で問題ありません。逆に多すぎる肥料は徒長しすぎる傾向にあるので注意が必要です。
ユキノシタを育てるときは、草花園芸用の用土を使用するので全く問題ありません。もし山などに自生知ているユキノシタなどを分けてもらうときは、その生えている土地の土を鉢植えに分けてもらいましょう。
ユキノシタは乾燥が苦手で、湿り気のある土を好みますが、水はけが悪すぎても根腐れを起こします。自分で用土を用意するなら、赤玉土小粒に水はけをよくするため、ヤシガラや溶岩を粉砕したものを混ぜるとよいでしょう。
ユキノシタの植え付け時期は、名前の通り、雪の下にいる時期である3月頃が適しています。
とはいえ、地植え場合は、特に真夏と真冬を除けばいつでも植え付けて大丈夫です。この場合は、植え付ける前に庭の土に腐葉土を混ぜるなどをして、水はけのよい土を作り用意しておくと良いでしょう。
鉢植えの場合は、園芸用の草花用土と山野草用の鉢植えを用意します。植え付けのときは直射日光が当たらないように気をつけます。
いずれにせよ、ユキノシタは浅く根を張る性質がありますので、深く植え付ける必要はありません。
ユキノシタは、とても適応性が高い草花のため繁殖しやすいです。庭にじうえしている場合は、植え替えは特に必要ありません。鉢植えの場合は、1年に1度行いましょう。
ユキノシタの増やし方は、ランナーを利用した「株分け」が一般的です。ランナーとは、細長い子株のことです。ユキノシタからランナーが伸び得ていたら、株分けのチャンスです。
ユキノシタのランナーが出ている鉢植えの隣に、用土の入った鉢植えを起きます。ランナーが土に触れた部分から根をおろし、ユキノシタは増えていきます。ランナーから芽、根が出てしっかりと根付いたらランナーをきります。
地植えの場合は、ユキノシタの育つ環境が適していると、ランナが土についた部分から繁殖していきます。環境が適していれば、かなりの数が繁殖しますよ。
ユキノシタは病害虫に関しても強い方なので、さほど気にしなくても大丈夫です。ただし、まれにアブラムシの被害があるので、見つけたらすぐに除去するように心掛けてください。
ユキノシタは、あまり手入れを必要とする草花でありませんが、開花後は少し注意が必要です。枯れた花や葉はカビの原因になるので、花が終わって枯れ始めたら、花茎から切り落とし、枯れている葉は取り除きます。
また、鉢植えの場合は特に夏場の水切れには要注意です。ユキノシタの夏越しを上手に行うためにも、乾燥と半日陰の環境を常に整えるように気をつけてください。ちなみに、ユキノシタあ寒さには強いので、冬場は手入れはいりません。
ユキノシタは開花時期の4月~5月にかけて、白い花を咲かせます。
ユキノシタの花言葉は「深い愛情」、「博愛」、「恋心」、「好感」などがあります。
ユキノシタは、庭でも鉢植えでも育てることができる山野草です。
世話もかからないので、園芸が初心者におすすめです。庭でも鉢植えでも勢い良く育ちますが、繁殖力が強いので、増えすぎには注意しましょう。もし増えすぎた場合は、衣を薄っすらとつけて天ぷらとして食したり、水にさらしたあとに和え物にして食べるのもおすすめ。
初夏に咲く花を鑑賞するだけでなく、十分に育った葉でユキノシタの料理を堪能するのも、園芸の楽しみですよ。
トップ画像はふみきちさんさん@GreenSnap
GreenSnap編集部