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フウセンカズラは、北アメリカ南部原産のツル性の一年草です。風船葛という漢字が使われるように、緑色の風船のような実をつけます。成長すると4m程ぐらいまでになり、朝顔などと一緒に育ててグリーンカーテンとして利用されています。そんなフウセンカズラの育て方について、今回はご紹介していきます。
フウセンカズラは、鉢植えでも、庭植えでも育てることが可能です。
また、フウセンカズラの原産地が北米南部ということから、日なたでの栽培が適しています。陽の光を十分に得ることができる環境なら、比較的どこでも簡単に育ちます。
フウセンカズラの種は大きく丸く、殆どが黒色で、白い部分はハートの形をしています。種まきは、4月の中旬から5月中旬に行うのが適期です。
春に暖かくなったと感じたら、種まきの準備を始めてよいでしょう。ツル性の植物で、つるを這わせながら育っていきます。種を植えると同時に支柱を立てるか、ネットを用意します。ネットの網目は10cm角目がおすすめです。
フウセンカズラには、水の与えすぎは注意です。鉢植えは湿らせすぎないようにします。表土が乾いたらたっぷりあげる程度で大丈夫です。庭に地植えしている場合は、降雨で問題ありません。
フウセンカズラは、肥料をよく使います。まず最初が、種まきのときです。緩効性化成肥料を土に混ぜておきます。フウセンカズラの生育期は、置き肥か液体肥料で定期的に肥料を与えるかして育てます。
液体肥料を選ぶときは、チッソが少なく、リンとカリが多めのものにしましょう。
フウセンカズラを育てるときは、水はけのよい土が適しています。園芸店で手に入る培養土で問題ありません。
フウセンカズラは初心者向けの植物です。そのため植え替えが、ほかの植物から比べるとかなり楽というメリットがあります。用土のところでも述べたように、水はけのよい土でなら、場所を選り好みせずに育ちます。
フウセンカズラの増やし方は「種まき」が一般的です。
フウセンカズラの種は大きな粒状の種が特徴で、種の発芽率も非常に良いです。種を採取する合図は、緑色の実が茶色になった頃が適期です。
種をそのまま土に植えてもよいですし、苗になるまでまってしっかり植え付けても大丈夫です。発芽率を良くするためには、遅霜などのない4月の下旬頃からがおすすめです。鉢植えで植える場合は、直径20cmほどの鉢植えに3株を目安とします。
また、フウセンカズラはツル性の植物ということもあり、つるを巻きながら放任で育っていきます。一年草ですので、種を取り保管して、また来春に育てて愉しむのを繰り返します。種の保管は暗く涼しいところで、乾燥した状態にします。
フウセンカズラは病気と害虫にかかりにくいので、気にする必要はないです。ただし、環境によってはハダニの発生する恐れがあります。
ハダニは水に弱い虫ですので、予防対策としては、葉の裏が乾燥しすぎないように、葉の状態に気をつけましょう。
フウセンカズラの種を巻いたときの支柱の高さやネットのサイズを超えて成長した場合は、支柱を継ぎ足したり、ネットを拡大するなどしてあげると良いでしょう。支柱を選ぶときは、太いとツルが上手に巻つくことができないので、細目を選びます。
とはいえ、フウセンカズラは基本的に手入れは不要な植物です。
もしもフウセンカズラでグリーンカーテンやシェードガーデンを楽しみたい方は、葉が5~6枚の時期に摘芯をします。ネットにつるが巻き付くときに、つるを誘引してバランスの良いカーテンにしていきます。
フウセンカズラは、夏頃に白くて小さな花を咲かせます。その花が終わったあとに、緑色の風船状の果実をつけます。
フウセンカズラの花言葉は、「飛翔」「一緒に飛びたい」です。この由来は、果実が風船のようになることからも簡単に想像がつくのではないでしょうか。
誰かと一緒に飛びたいという花言葉のあるフウセンカズラが飛び立った後に残す、白いハートのマークがついた大きな黒い実というのも、ロマンチックです。この実は、英語でHeart Seedと呼ばれています。
フウセンカズラは、育てやすく種の発芽率も良いので毎年愉しむことができる一年草です。グリーンカーテンを楽しむのもいいですし、大きく風船状に実を結んだらまだ青々としているうちに刈り取りリースを作り、インテリアとして鑑賞するのもおすすめです。
リースは、ゆるく輪にするだけです。そのままドライフラワーとしてかざりつづけ、最後は種を取り保管することができます。徐々に色が緑から茶色にかわり、枯れていくフウセンカズラも十分に趣がありますので、暮らしの中の彩りとしてフウセンカズラを育ててみてはいかがでしょう。
※トップ画像はebisuさん@GreenSnap
GreenSnap編集部