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縁がほんのり黄色く染まった赤いぷっくりとしたベル状の花が下向きにいくつも垂れ下がって咲くエンゼルランプは、多肉植物のカランコエ属に分類されます。
エンゼルランプも冬の寒さと水のやりすぎに弱いのですが、夏の暑さや乾燥にはとても強く、初心者でも育てやすい植物といえます。そんなエンゼルランプの育て方をご説明します。
エンゼルランプは日当たりが悪いと葉色が悪くなってしまうので、雨の当たらない日当たりのよい場所で育てましょう。
ただし、日当たりは好きでも直射日光は苦手です。夏は日陰においても花付きにさほど影響がないので、夏の暑い時期は日陰に置いても良いでしょう。
また、エンゼルランプは5℃を下回ると枯れてしまうので、気温が10℃を下回る前に室内の明るい窓辺に置き場所を変え、春に桜が咲くころに風通しの良いあ明るい日向に置き場所を変えるようにしましょう。
秋から春にかけて花を咲かせますが、蕾ができたあとに気温が10℃以下になると花が咲かなくなるので、注意しましょう。
エンゼルランプは多肉植物なので、土が常時湿っていると根腐れしてしまいます。とはいえ、乾燥しすぎてもすぐには枯れないので、なるべく乾かし気味に管理してあげましょう。表面の土がしっかり乾いてからたっぷりと水やりをするようにします。
また、真夏でも毎日水やりする必要はありません。冬はより寒さに耐えられるように、春～夏以上に乾燥気味になるように管理します。
エンゼルランプを育てるときは、真夏を除く春～秋にかけて、液体肥料を水代わりに10日おきくらいに施肥するか、2か月おきに緩効性化成肥料を株元にまいておきましょう。
開花期間中は追肥しなくても花が咲きますが、リン酸分の多い肥料を施肥すると花もちがよくなります。
エンゼルランプを育てるときは、一般的な多肉植物用の培養土を使うか、鹿沼土小粒・赤玉土小粒・ピートモス・川砂・燻炭を同量ブレンドした土を用いるのがおすすめです。
エンゼルランプの植え付け・植え替え時期は、真夏や花が咲いている時期を除いて、春から秋まで行えます。特に、春に花が咲き終わった頃が最適です。
春先に園芸店の店頭などに出回りますが、小さい鉢に植えられていることが多いので、購入後すぐ一回り大きな鉢に植え付けましょう。
エンゼルランプの根は細く柔らかいので、鉢の中が根でいっぱいになると水はけが悪くなり、根腐れしやすくなってしまいます。株全体を半分ほど切り戻し、土をなるべく落とさないようにしながら一回り大きな鉢に植え替えましょう。
植え替えのあとはたっぷり水をやり、2週間ほど半日陰で管理しましょう。
エンゼルランプの増やし方は「挿し木」がおすすめです。
「挿し木」の適期は5～6月です。切り戻した枝などを使って挿し木をしましょう。
5cmくらいに切った枝の切り口に、発根剤をつけて3～4日切り口をしっかり乾かし、乾いた土に挿したらしっかり水やりをします。その後、地上部分が伸びてくるまで水やりせずに育てましょう。
エンゼルランプは夏から秋にかけて日が短くなってくることで花芽をつける、短日性植物です。そのため、夜に明かりがついている場所に置いていると、秋になっても花芽が付かないことがあります。
夜も明るい場所でも花芽をつけるには、夕方5時ごろに段ボールをかぶせておき、朝7時ごろに取り除く「短日処理」を1～2か月続けましょう。本来の開花期間は3～5月ですが、夏に短日処理を行うことで、11～2月にも開花させることができます。
春の花が終わったら、花茎の切り戻しもかねて、株全体を半分ほどまで切り戻しましょう。9月頃にもし樹形が乱れているときは、この時期にも切り戻し可能です。
エンゼルランプを育てる環境の風通しが悪いと、うどん粉病や灰カビ病を発病し、カイガラムシが付くことがあります。
また、アブラムシが新芽や蕾につくこともあります。オルトランなどを植え付け時に散布しておき、病害虫が付いたらベニカXスプレーなどを散布します。カイガラムシは水で洗い流したあとに、こそげ落とします。
カランコエは上向きに花を咲かせる品種が多いのですが、エンゼルランプも含まれるカランコエ属ブリオフィルム節はベル状の花を下向きに咲かせます。
エンゼルランプの花言葉は、「あなたを守りたい」です。
エンゼルの名前を持つことから「幸福を告げる」「小さな思い出」「おおらか」の花言葉もあります。
エンゼルランプは多肉植物なので、水のやりすぎに注意して乾燥気味に管理して育てましょう。花が咲かないときは短日処理を行いましょう。
※トップ画像ははづきさん@GreenSnap
GreenSnap編集部
