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夏から秋に色鮮やかな花を咲かせるケイトウ。暑さに強い花です。それもそのはず、ケイトウは熱帯地方原産の植物で、花が鶏のとさかに似ていることから、ケイトウ(鶏頭)の名が付いたといわれています。種類も多く、比較的育てやすいため、初心者でも気軽にチャレンジできる花です。今回は、ケイトウの育て方をご紹介します。
ケイトウは、日当たりと水はけのよい場所で育てるのが適しています。暑さにも強いので、夏の日差しも気にしなくてよいでしょう。
ただ、蒸れは苦手なので、風通しが悪い場所は避けてください。
種まき後から苗が小さい間は、ケイトウを乾燥させないように気を付けてください。こまめに水やりをしてあげましょう。しっかりと根が張ってきたら、土の表面が乾いたタイミングでたっぷり水やりをするようにします。
ケイトウの苗が小さいうちは、週に1回、成長してきたら10日に1回のペースを目安に、液体の肥料を与えます。
ケイトウを育てるときは、赤玉土7に腐葉土3の割合の用土に、堆肥と苦土石灰を少量加えてあげます。面倒だったら、市販の園芸用培養土を使ってもよいでしょう。
ケイトウの種まき時期は4月~5月頃で、ポットに種を撒いていきましょう。発芽して双葉になったときに、密集している箇所があれば間引きしておきます。本葉が出始めたら、週に1回の肥料を忘れずに与えてください。
ポットに根がまわったら、いよいよ植え付けです。根が切れると発育不良をおこしてしまうので、ポットから苗を取り出す時は慎重に行いましょう。根をほぐさず、そのまま植え付けます。
ケイトウを地植えする場合は、株元に水がたまらないように、床を10㎝程上げましょう。
また、ケイトウを鉢植えする場合には、植え替えが必要です。根が鉢にまわったら、ワンサイズ大きな鉢に植え替えします。植え付け同様、根の扱いには注意して、根をほぐさず、そのまま植え替えましょう。
ケイトウは一年草であり、一年で枯れてしまいます。そのため、種まきで増やすのが一般的です。ケイトウの種は強く、自然にこぼれた種が発芽することもあります。
種を取って増やす場合も、植え付けのところでご紹介した通り、種まきの時期は4月~5月頃が適期です。
種を取るには、花が散った後もそのままにし、茶色く乾燥するのを待ちます。乾燥した花穂を切り取り、紙の上などで花穂を軽く叩きましょう。種が落ちてきます。収穫した種は、風通しのよい日陰で干して、種まきするまで保管します。
発芽後、双葉のうちに間引きます。せっかく発芽しても、苗が密集していると栄養を取り合って栄養不足に陥ったり、根が絡んだりして、上手く発育できません。
また、風通しも悪くなり、病害虫のリスクが高まります。苗が密集している箇所を、数回に分けて間引きましょう。
ケイトウの花をたくさん咲かせたいのなら、摘心は欠かせません。先端の芽を摘み取りましょう。
植物は先端の芽に優先的に栄養を届ける性質を持っています。そのまま自然に任せれば、芽の数は限られ、咲く花の数も増えません。しかし、先端の芽を摘み取ると脇芽が増えるのです。脇芽が増えれば、その後咲く花も増えますよ。
背丈の高い品種は、強風で倒れる可能性があります。支柱を立てて支えてあげましょう。特に、夏の台風時は気を付けてください。
咲き終わった花がらを放置しておくと、花がらに余分な養分を取られてしまい、花つきが悪くなってしまいます。
また、散った花びらが土の上でカビてしまい、病気を誘発することもあるため、花がらは放置しない方が良いのです。色あせて、見栄えが悪くなった花がらは、こまめに摘み取りましょう。
立枯病:土から感染する病気です。根や地面に近い茎から感染します。まず、根が被害を受けるため、発育できずに全体的にしおれてしまい、下葉から枯れてしまいます。新しい用土を使うことが重要です。
連鎖障害:ケイトウは一年草です。続けて同じ場所に植え付けると、発育不良に陥る連鎖障害を起こしてしまいます。続けて同じ場所に植え付けないように気を付けましょう。
アブラムシ:新芽や葉に寄生して、汁液を吸います。繁殖力がすさまじく、早めに手を打ちましょう。また、汁液を吸う時にウイルスを媒介する間接的な被害もあるので、見つけたらすぐに、殺虫剤を散布して駆除しましょう。
ハダニ:葉の裏に寄生して、汁液を吸います。まず、吸われた部分に白い小さな斑点ができ、被害が広がると白くかすれたようになります。さらに進むと、落葉し、枯れてしまうので、早めに見つけて殺虫剤を散布し、駆除しましょう。
ヨトウムシ:葉を食べてしまうため、光合成が行えず、発育できません。ヨトウガの幼虫で、小さい頃は葉の裏に住みつきますが、成長と共に土の中にひそみ、夜になると葉を食害するので厄介です。見つけたら捕殺するのに加え、株元に殺虫剤を撒きましょう。
ズイムシ:ニカメイガの幼虫で、茎の中に侵入し、食害します。見つけたらすぐに捕殺してください。
ケイトウは、夏から秋の季節(6〜9月)頃にかけて、ニワトリの鶏冠に似た形の花穂を咲かせます。その色はとても鮮やかで、赤やピンク、黄色、オレンジなどさまざまです。
ケイトウの育て方や種類などについてご紹介しました。ケイトウの種類は実に多く、品種により様々な形を楽しむことができます。
また、花の色も鮮やかです。赤、黄、オレンジ、ピンク、紫と色とりどりの花を咲かせます。暑さに強く、夏の花壇を彩ってくれますよ。比較的らくに育てられるので初心者にもおすすめのお花です。
とても存在感があり、寄せ植えのメインの花にも最適なケイトウ、あなたも育ててみませんか?
※トップ画像はショコラさん@GreenSnap
GreenSnap編集部