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キクとサクラが日本の国花であることは日本人なら誰もが知っています。実はもう一つ、日本とつながりが深い国でヤグルマギクと呼ばれるがキクが国花である国をご存知でしょうか?
そんなキクの仲間であるヤグルマギクの育て方を説明します。
ヤグルマギクは、鉢植え・地植えともに、日当たりの良い場所で育てます。
もともと生命力が強い植物なので、日当たりの良い場所ならあまり気を使わずともすくすく育てることができます。
ヤグルマギクの英名は「コーンフラワー」と呼ばれ、ヨーロッパのライ麦畑やとうもろこし畑の近くに雑草として生えていることからそう呼ばれてきました。そのため土地を選ばずに、水はけと日当たりさえ良ければどこにでも自生します。
ただしヤグルマギクは高温多湿を嫌うため、風通しのよい場所に置くとなお良しです。
ヤグルマギクを鉢植えするなら、土の表面が乾いたらたっぷり水をやり、地植えなら自然の降雨に任せていいでしょう。
水のやり過ぎに注意です。基本は土が乾いたら水をあげてください。もし何日も日照りが続くようならば、雨を待たずに様子をみて水をあげるのがベストになるでしょう。
冬場の水やりは特に気を付ける必要はありません。
ヤグルマギクは土地を選ばないので、やせ地でも十分に育つ植物です。そのため、肥料をあまり必要としません。
肥沃な土地だと、逆に背丈が高く育ちすぎます。こうなると、風で倒れる心配がでてくるので大きく育てたくない場合は控えめにしましょう。元肥として緩効性の化成肥料を施しておくとよいでしょう。追肥はなくてよいです。
鉢植えの場合も同じく元肥を施し、追肥は春頃に置き肥するか液体肥料を施す程度で大丈夫です。
ヤグルマギクを育てるときは、水はけの良い土を用いましょう。
プランターや鉢植えなら、一般的な草花用の培養土か、赤玉土と腐葉土の割合を7と3にした用土だと育てやすいです。地植えなら植え付け前の穴に元肥を施し、そこに川砂を混ぜると水はけがよくなります。
ヤグルマギクは花が咲き終わった梅雨時には枯れてしまうので、植え替える必要はありません。
苗は一年中出回っていていつでもできますが、適期として植え付けするなら秋の9月下旬から10月頃までになります。この時期までに植え付けると、耐寒性が強いものになります。
本格的な冬が到来するまでに、根をしっかり地面に根づかせることで、寒さに強い株が育ちます。
種まきの適期は地域によってことなります。
寒冷地ならば4月から5月を目安に、温暖地ならば3月から4月、もしくは花を咲かせる時期をずらせたいのであれば8月から11月が最適期になります。
春に撒いたものは梅雨に花を咲かせ、夏頃から秋のものは翌年の春まで開花を楽しむことができます。
ヤグルマギクの増やし方は、「種まき」が一般的です。
花が咲いたあとの実から種を採取して増やすことができるほか、場所によってはこぼれ種で勝手に増えていくこともあります。
ヤグルマギクの種は18度前後の気温で発芽します。
ヤグルマギクは、風通しが悪いとすぐにうどんこ病にかかります。また立枯病と連作を起こしやすいので、数年ごとに植え付け場所を替えることで防ぐことができます。
害虫はアブラムシやヨトウムシの被害に遭いやすいので、見つけ次第すぐに駆除しましょう。
ヤグルマギクはハーブとしても常用されます。コーンフラワーティーと聞いたことがあると思いますが、眼精疲労を回復させるアントシアニンの主成分が含まれ、老化防止の作用もあるとされます。
また、薄毛の予防にも効果があるとされ、ヘアトニック品として注目を浴びています。ほかにも口内炎の炎症を予防する効果があるとされ、口臭予防のマウスウォッシュなどにも利用されています。
17世紀に活躍したイギリスのニコラスカルペッパーという医師は、ヤグルマギクをサソリの毒の特効薬として使用していました。
ヤグルマギクのハーブティーには花びらが使用され含まれています。また、ヤグルマギクの抽出液で目の周りを洗うと疲れ目がとれたり、マウスウォッシュとしても使用ができます。ほとんど味がしないため、口に含んでも抵抗がないそうです。
ヤグルマギクは高温多湿を嫌うため、栽培適温は15度から25度ぐらいです。ただし耐寒性があるため、寒さに強い傾向があります。寒冷地でも地植えで育てられます。
ヤグルマギクは、「繊細」「優美」「優雅」「信頼」「上品」「清楚」などがあります。
日本と何かとつながりのあるドイツの国花はヤグルマギクです。
ヤグルマギクは園芸として育てやすいほかに、ハーブとしても使えるため自然療法として利用ができます。
植物を育てながら健康になるという、理想のライフスタイルが実現するかもしれませんね。
GreenSnap編集部