warning
error
success
information
キク科のオステオスペルマムは耐寒性に優れているため、冬のガーデニングに人気の花です。管状花と呼ばれる中心部分が黒色をしている品種などがたくさん存在します。
そんなオステオスペルマムの育て方について詳しく見ていきましょう。
オステオスペルマムは、4〜5月の間と長月から9〜10月までの時期は、日光の当たる場所で育てるようにしてください。高温多湿の場所を苦手とするので、特に真夏は半日陰(一日の間で数時間だけ日の当たるところ)で管理するようにします。
よくいわれるのは午前中は日がよく当たるが、午後以降になると影ができてしまうということです。一日中日がさしているところでも、葉が茂っていることで影ができている場所であれば、十分育てることは可能です。
冬になと寒さが厳しくなってくるので、基本的に日当たりの良い環境で育てていくようにしましょう。
オステオスペルマムは、マイナス5度にも耐えられる耐寒性の持ち主です。ただし、霜に当たってしまうと、葉っぱが枯れたり傷んでしまう原因となります。必ず霜の当たらない場所で管理するようにしてください。
なお、オステオスペルマムを地植えする場合では、寒冷紗やベタ掛けシートなどで覆います。鉢植えであれば、室内に取り込むのが手っ取り早いでしょう。
室内管理でも日当たりの良いことが大切です。夏場は高温多湿に気をつけなければ生長しません。雨が降る季節は風通しを良くしておきましょう。
オステオスペルマムを鉢植えする場合は、3月〜11月の間は、土が乾いたら鉢底から溢れるくらいたっぷりと水を与えましょう。
オステオスペルマムは乾燥の強い植物ですが、過湿には弱いので水をやり過ぎないように注意しましょう。土を触ってみて、湿っている場合は水は与えなくて大丈夫です。
冬も土に触れてみてまだ湿っていると思ったときは、水やりをするタイミングではありません。
さらに、冬は表面だけ乾いていても、中が湿っている可能性があります。鉢を持ち上げ重さで確認することです。わかりにくい場合は、割り箸を土の中に差し込んで湿っているか見てみましょう。
12月〜2月にかけては、気温の低さの影響でオステオスペルマムの生育が鈍ります。この時期は蒸発もスムーズにはできないので水やりの頻度を減少させましょう。
オステオスペルマムの栽培には、春と秋の時期に液体肥料を施します。特に、花が咲く時期に肥料を与えてあげましょう。この時期に肥料切れを起こすとすぐに花つきが悪くなります。開花時期には、1回のペースを10日間として考えて与えてください。
夏と冬には生育が鈍りますので、肥料を施す必要はありません。
また、植え付け時に元肥を利用しても良いでしょう。リン酸の要素を多く含んだゆっくり効くタイプの化成肥料を4〜5g/L 混合させます。リン酸というのは、肥料三要素の一つで、リン酸以外には、窒素とカリウムがあります。
窒素には、葉っぱや茎に栄養が届きます。カリウムには、根の生長を支える役割をします。そして、リン酸には、花または果実の生長を助けてくれる働きをします。
オステオスペルマムでは、窒素・カリウム・リン酸を6:6:40の割合の肥料を使用してください。
オステオスペルマムを育てるときには、水はけの良い土を選ぶようにしましょう。市販にある草花用培養土を用いることが簡単です。
用土を自作するのであれば、小粒の赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜてください。また、赤玉土を4割に減らして、中粒の鹿沼土を2割程度混ぜ込んでも良いでしょう。
オステオスペルマムの種まき時期は、9月の中頃〜10月頃が適期です。育苗箱に蒔いて育てる、箱まきで行うとよいでしょう。箱まきのメリットとしては、雨で流されたり、虫から守ってくれるという特徴があります。
オステオスペルマムの本葉が2〜3枚に生長したら、育苗ポットに植え替えます。そして春の季節が訪れたときに定植します。または、ポットの中で根が回っていたらプランターを利用して植え替えることもできます。
プランターに移植するときは、苗と苗の間を30cmほど空けて植えましょう。霜に当てないように軒下などに移動させてください。用土は、草花用培養土にパーライトを混ぜ込むか、赤玉土・腐葉土・パーライトを6:3:1の配合土で植えてください。
オステオスペルマムを鉢植えする場合は、2年を目安として植え替えを実行しましょう。鉢の中で根が張ることにより根と土が固まってしまいます。鉢から取り出したらまずは根鉢を3分の1ほど手を使ってほぐしていきましょう。
一回り大きいサイズの鉢を用意し、新しい土を入れてから植え替えます。8号より大きい鉢で育てているときは、根詰まりなどの生育に支障をきたすまでは、鉢を変える必要はありません。
植え替えを上手くすると継続して花が咲きます。そして、植え付けるときも同じです。植え替え時期は9月〜10月で、植え付け時期は6月頃に行いましょう。
オステオスペルマムの増やし方には、「種まき」や「挿し木」、「株分け」といった方法があります。種まきの方法については前述の通りです。
挿し木を行う時期は主に5月〜6月または9月の、真夏と真冬以外の時期に行うといいでしょう。
挿し穂は若いものを使うので、新しく伸びている部分を、ハサミなどを使って5cm程度に切ります。挿し穂の半分より下の葉は取り除いてしまいましょう。
その後30分間水切りの方法で水揚げします。発根促進剤を切り口につけてから用土に挿すとよく育ちます。
水切りの方法ですが、まず切り口を切るときは、水中で行いましょう。水につけて切除することで、空気を侵入させず、乾燥も防ぎます。
そして切るときは、刃切れのよいハサミを用いてさっと切ります。植物全般的に導管と呼ばれる水を吸収する管が通っています。切断のさいに潰さないようにするためにも一瞬で切り落とせるようにしましょう。
最後に、切る角度にも注意しておいてください。水平に真っ直ぐ切るのではなく斜めにカットしましょう。斜めに切ることで切り口の面積が拡大しより吸水することができます。
この水切りポイントを抑えることによって、花の生長も良くなります。
株分けは、植え替えを行うときに一緒に行います。ハサミなどを使って切り分けたら新鮮な土に植え付けましょう。株分けを行うときは、根が肉眼で見えるようになったときです。
オステオスペルマムは、アブラムシの被害が多いです。アブラムシは1年を通して新芽についています。
発見次第すぐに駆除に取り掛かりましょう。殺虫剤を撒くか牛乳を霧吹きに入れて吹きかけるなどをして減らしましょう。予防として光が反射するものを掛けておくことです。CDディスクや市販にあるシルバーポリフィルムを用いることによって、虫を寄せ付けなくさせます。
そのほかにも防虫ネットを貼ったり唐辛子スプレーを散布したりなどでも、予防対策になります。農薬を使うのであれば、オルトラン液剤が有効でしょう。
オステオスペルマムは耐寒性が強く、マイナス5度まで耐えることができますが、発芽させるには、15〜25度が適温となります。育成温度は10〜20度程度ですので、高温には気をつけましょう。
初心者にも育てやすく豪華な花を咲かせるオステオスペルマムの育て方についてご紹介しました。
オステオスペルマムを飾ることでお部屋の雰囲気もがらっと変えてくれるでしょう。
スプーン咲きという咲き方をする品種も注目です。その端の咲き方を是非鑑賞してみてください。
GreenSnap編集部