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ブーゲンビリア(ブーゲンビレア)は、トロピカルカラーが印象的な南国の花として知られていますよね。関東圏でも鉢植えで育てられる、鉢花としても人気です。
今回はブーゲンビリアの育て方について、地植えと鉢植え別で育て方のポイントをご紹介します。
ブーゲンビリアの育て方のポイントは、水やりを控えめにすることと、生育期の間は定期的に肥料を与えることです。
苞の美しい色は、ほどよい日当たりと15度以上の温度と適切な栽培環境であれば周年続きますが、耐寒温度5度を下回ると枯れることがあるので、温暖地以外では鉢植えにして季節ごとに適切な環境に移動して管理するのがおすすめです。
ブーゲンビリアを鉢植えで育てる場合は、春から秋は半日陰か明るい日陰に置いて育てましょう。日光不足になると花が落ちたり枯れる原因になりますが、その一方で夏の直射日光や西日には弱いので気をつけてください。
冬は越冬のため、室内に取り込んでおきましょう。気温が15度以下になってきたら室内へ移動してください。
ブーゲンビリアの耐寒温度は5度ほどですが、マルチングなどの防寒対策をすれば、関東などでも地植えで育てることができます。
地植えの場合は、日がよく当たり、夜中には街灯などの光があたらない場所に植えてあげてください。また、塀などの障害物がすぐそばにある場所にブーゲンビリアを植えてしまうと、障害物によって根の発育が制限されてしまうので気をつけましょう。
なお、地植えでブーゲンビリアを育てる場合は、植え付けの前に、掘り起こした庭土に対し、腐葉土とバーク堆肥を3割混ぜ合わせます。また、緩効性化成肥料も加えてから3週間ほど寝かせたあとに植えてください。
ブーゲンビリアを鉢植えで育てる場合、花芽をつけはじめる生育期の4月から10月の間は、土が乾いてから鉢底から流れ出るまでたっぷりと水を与えましょう。冬は水やりの回数を控えめにします。
このとき、若い枝についている葉っぱがすこし萎れるくらいしっかりと乾燥させてから水を与えると、花を咲かせやすくなります。
地植えのブーゲンビリアには、植え付け以降は水やりの必要はありません。ただし、夏場10日以上雨が降らない日が続く場合は、天気予報を確認しながら、朝に水やりをしましょう。
ブーゲンビリアを鉢植えで育てている場合は、5〜9月頃にかけて、花木用の液体肥料を10日に1回、水やりの代わりに与えてください。
とくに花が咲き終わったあとや、剪定後、芽吹き後のタイミングで与えると効果的です。その一方で、開花の直前に肥料を与えてしまうと、逆に栄養を与えすぎて花つきが悪くなってしまうので注意してください。
ブーゲンビリアを地植えで育てている場合は、5月〜9月の間に固形の緩効性肥料を、1〜2ヶ月に1回、規定量よりもやや少なめに与えてください。液体肥料でも構いません。
ただし、鉢植えよりも地中から吸収できる養分が多いので、生育の様子をみながら、必要ないほどに元気ならば与えなくても問題ありません。
ブーゲンビリアの成長を妨げないためにも、定期的に密集した小枝を剪定し、日当たりや風通しが良い状態を保つ必要があります。不要な枝を根元から切ったり、枝の先端を切って新芽が出るのを促したりしておきましょう。
ブーゲンビリア はつる性の植物であるので、誘引することで自由に形を整えることができます。ブーゲンビリアを誘引するときは、トゲがささらないよう手袋をはめて、フェンスなどに紐でしっかりと固定していきましょう。誘引の時期は、葉が少ない冬がおすすめです。
鉢植えのブーゲンビリアは、必ず1〜3年に1回は、4〜6月中旬までの時期に植え替えをしましょう。ただし、つぼみをつくる時期や、開花の時期に植え替えをすると弱る可能性があるので注意してくださいね。
植え替えには、一回り大きい鉢と、市販の草花・観葉植物用培養土、鉢底石や鉢底ネットを用意しておきましょう。
ブーゲンビリアの花がさかない理由の多くは、水やりや肥料のやりすぎか、根詰まりです。とくにブーゲンビリアは水やりで乾湿のコントラストをつけると、花芽がつきやすくなります。水やりはしっかりと乾燥しきってからあげるようにしましょう。
なお、花が咲いている時期に水やりや肥料を与えすぎてしまうと、花の数が減ってしまい、生長しきれずに残ってしまった花の芽がトゲになって枝についたままになってしまうことがあるので気をつけましょう。
また、枝が伸びすぎていると感じている時には水やりを控え、たくさん枝を伸ばしたい時にはたっぷりと水やりをすると、成長をコントロールできます。
生育期を過ぎて冬になると、ブーゲンビリアは水を吸い取る力が弱まっていきます。そのため、冬は夏の生育期ほどに水やりをする必要はありません。低温になると生長しないので、乾燥気味に育てていきます。
11月から3月にかけては、1週間に1度の回数で水やりをしましょう。乾燥させて育てていくことで、ブーゲンビリアに耐寒性がついてきますよ。また、根っこが凍ってしまわないように、夜中や早朝の水やりを避けて、晴れている日の午前中に水やりをすると良いでしょう。
このように、季節や生長段階によって水の加減を変えていくことで、ブーゲンビリアの花がたくさん咲くように促すことができるようになります。
ブーゲンビリアは寒さに弱い植物なため、気温が10度以下になっている環境で管理していると枯れてしまいます。
鉢植えで育てている場合は、冬になったら室内の温かい部屋へ移動させて、10度以上の室温を保つようにしましょう。
地植えの場合では、防寒対策をしておかないと枯れてしまうので、株元にビニールやバークチップを敷くことでマルチングをして、寒さによって枯れてしまわないように対処しましょう。
苗植えをするときに、根っこがまっすぐ下に伸びる性質を利用して、根元の部分にアリッサムや這性ベロニカを植えて、寒さ対策をとると、地植えでも冬を越すことができるようになります。
ブーゲンビリアを挿し木で増やす場合は、6〜7月(遅くても8月末まで)に行うようにしましょう。硬く、傷がない枝を選ぶのがポイントです。剪定をしたときに切り落とした枝を利用することもできます。
種まきでブーゲンビリアを増やす場合は、開花したブーゲンビリアのサヤが十分に熟したときに、種を採取しておきましょう。封筒に入れてからビニール袋の中に保管し、それを春まで冷暗所で保存しておきます。
気温が20度前後になる5月から7月に、種まき用の土を入れているポットへと種をおきます。種の上に軽く土を被せてから水を与え、土が乾燥しないように気を付けながら、日陰で管理しましょう。1ヶ月ほどで発芽し、苗が育ってから庭や鉢に植え替えてください。
ブーゲンビリアを育てる時に注意する病害虫はほとんどありませんが、夏の時期、風通しの悪い場所で管理していると、アブラムシの被害を受けてしまうことがあります。
アブラムシは寄生した植物から栄養を吸い取って株を弱らせていくだけでなく、アブラムシの排泄物によって、すす病を誘発させてしまうことがあり、すす病で葉っぱの形が悪くなるという影響も受けてしまいます。
アブラムシを見つけたときには、すぐに水をかけて洗い流すか、殺虫剤を散布して対処しましょう。
アブラムシは反射光を嫌う性質をもっているので、ブーゲンビリアの株元にアルミ箔などを敷いて予防をしておきましょう。
さまざまな色を見せる南国の花、ブーゲンビリア(ブーゲンビレア)。香りがないので、花のにおいを気にする人にはおすすめです。
松原真理子
GreenSnap編集部