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ノイバラは、バラの台木として育てられることが多い野生のバラの品種です。バラの栽培は難しいとされていますが、ノイバラは初心者でも簡単に栽培できる品種です。
今回はノイバラを上手に育てるポイントや花言葉をご紹介します。
ノイバラとは、日本各地の野山に昔から自生している野生のバラです。雑草のように強くとても丈夫なので、栽培品種のバラの台木によく用いられます。
園芸用や観賞用に栽培されている八重咲きのバラとは異なり、ノイバラの花数は5枚ほどで、一重咲きの素朴な花を付けます。
野バラとは野生のバラのことです。ノイバラは、日本を代表する野バラの品種です。
ノイバラは、5月〜6月に白や薄紅色の花を咲かせます。ノイバラは一季咲きのためシーズンに一度しか花を咲かせませんが、花数がとても多いので見ごたえがあります。また、香水の原料にもなるほど良い香りを漂わせることが特徴です。
ノイバラは日光を好むので、1年を通して日当たりの良い場所で栽培しましょう。ただし、夏場の暑い時期に西日に当たり続けると葉が焼けてしまい、枯れる原因になります。西日の当たる場所に置くのは避けるようにしてください。
ノイバラはもともと野山に自生する野生種なので、土質にはあまりこだわりませんが水はけがよく、水持ちの良い土を好みます。赤玉土の中玉を主体に、腐葉土、ピートモスを6:3:1で配合して土をつくりましょう。土質に合わせて、くん炭や鶏糞、馬糞を使用しても良いでしょう。
ノイバラは生育旺盛で、たくさんの水を必要としますが、冬は休眠期なので水やりの回数を減らします。春から秋は、土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをしましょう。バラが水分を吸収しやすいように、朝の涼しい時間に水やりするのがポイントです。
ノイバラの肥料は、開花前の1月、開花後の6月、実のなる10月ごろに与えるのが良いでしょう。
地植えの場合は、馬糞・鶏糞などの有機性肥料を少し掘り返した土に混ぜて与えます。化学肥料の場合は、株の周りに円を描くようにまいていくと良いでしょう。肥料を与えすぎると苗が弱く育ち、病気にかかりやすくなるので注意が必要です。
ノイバラの植え付けに適した時期は、休眠時期の12月〜2月です。成長が止まる時期に植え付けると、根を痛めずに栽培できます。植え付けが終わったらしっかりと水やりをすることがポイントです。
ノイバラを地植えする場合は、広い範囲に植え付けることがポイントです。
ノイバラを鉢植えする場合は、鉢植えに支柱を設置し、つるが支柱に伸びていくように固定してあげましょう。
ノイバラの植え替えのタイミングも、12月〜2月の休眠期が適しています。植え替えが終わった後にしっかりと水やりをすることがポイントです。
地植えしているノイバラの植え替えする場合は、2年〜5年に一度の頻度が適しています。
鉢底から根が出てきたら植え替えのタイミングです。成長が早いので、植え替えてもすぐに大きくなることを意識しておきましょう。使用している鉢植えよりもひと回り大きな鉢に植え替えます。
ノイバラは成長が早いので、しっかり剪定することが大切です。剪定の仕方でつるを好みの形に仕立てられます。剪定は、12月から2月の寒い時期に行います。
伸びすぎた枝や混み合った枝は根元から切り取りましょう。新しい枝(シュート)が出ている場合は、古いシュートから剪定します。誘引したい方向に向いている枝を残して、主枝から5cm程度に枝を剪定していくと良いでしょう。
ノイバラは害虫にも強い品種ですが、カミキリムシとチュウレンジハバチと呼ばれる虫の幼虫には注意が必要です。枝葉を食い散らかすため、放っておくとほとんどの葉がなくなってしまいます。
カミキリムシは、ノイバラの枝と幹の中を食い散らかします。幼虫は、1年から3年もの間木の中で過ごすため、早めの駆除が必要です。
ノイバラの周辺におがくずのようなものを見つけたら、その周辺に穴がないか探しましょう。穴を見つけたら、針金などで刺し殺すか、殺虫剤を注入して駆除します。
チュウレンジハバチは葉を食害します。葉から葉に集団で移動し、広範囲で被害に遭います。また、枝や幹に卵を産むので、亀裂のようなものができてしまいます。
食害された葉はすべて切り取ります。幼虫は集団で行動するため、薬剤を用いて一気に駆除しましょう。
ノイバラは、挿し木で増やせますが、根の成長に時間がかかります。新しい苗を購入した方が、安く早く育てられるかもしれません。
ノイバラは5月〜6月頃に白か薄紅色の花を咲かせ、花が散った後に赤い実を付けます。ノイバラの実には強い下剤作用と利尿作用があり、古くから民間療法に用いられました。腫れ物には、ノイバラを煎じた液で洗ったり、冷湿布として用いたりもされました。
赤い可愛らしい実をたくさんつけるため、クリスマスリースや活花などにも用いられます。
ノイバラの花言葉は、「上品な美しさ」「純朴な愛」「素朴な愛らしさ」「孤独」「才能」「詩」などです。
野生のまま昔から変わらない一重の花の姿が「素朴な愛」と連想させますね。「詩」「才能」は、ゲーテの詩に、シューベルトやウェルナーなどが曲をつけた「野バラ」から連想して花言葉がつけられました。
バラの栽培をはじめてみたい人には、最初のステップとしてぜひチャレンジして欲しいのがノイバラの栽培です。
ノイバラは接ぎ木の台材に使用されることも多いので、手元にあれば様々な植物の繁殖にもチャレンジできるかもしれませんよ。
GreenSnap編集部