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セッコクは東アジアを原産とする、ラン科セッコク属の多年草です。豊北地方以南の比較的涼しい山地や森林の樹木に生息する着生ランの代表種として知られています。江戸時代には、まだら模様の葉が特徴の班入り植物「長生蘭」として認知されて以降、現代でもインテリアプランツとして根強い人気を誇る植物です。
今回はセッコクの育て方についてご紹介します。
セッコクは5〜6月にかけて、茎先の花茎から2〜3輪の花を咲かせる植物です。
大きいもので15cm以上にもなる唇形の大輪を複数つけるため、実に見応えのある姿となっています。
そんなセッコクの花言葉は、『私を元気づける』です。凛として咲く白〜薄桃色の花々からは、花言葉の通り元気をもらえそうです。
セッコクの植え付け時期は、春の芽出し前3〜4月です。なお、土質や水苔の劣化をふまえ、1〜2年に1回の植え替えをおすすめします。
セッコクは通気性と水はけのよい土を好みます。洋ラン用培養土や硬質鹿沼土など、土中の水分が比較的早く抜ける土質を選択しましょう。水苔に植える形でも問題ありません。
セッコクはラン科の他植物と比べて比較的、風通しと日当たりのよい環境を好みます。
新芽が固まる春〜夏には遮光ネットや寒冷紗で40〜60%程度遮光をしつつ、秋〜翌年の新芽が固まる春にかけてはしっかり日に当てることが大切です。セッコクは着生ランである以上強風には弱いため、風の避けられる場所や麻ひもで着生先の植物や石に縛りつけて固定するなどの対策を取りましょう。
セッコクは自生地では自然の降雨のみで生き抜けるほど乾燥に強い性質をもちます。生育期である春には表土が乾いたらたっぷりと水やりをし、休眠期前の秋〜冬には表土を軽く湿らせる程度の水やりに留めましょう。
いずれの季節も、水やり毎に表土の乾燥している期間を2〜3日設けることがポイントです。
セッコクは新芽が形成される春と花芽の充実する秋に肥料をあたえます。規定量の3〜5倍に薄めた液肥を2週間に1回施してください。
セッコクはハダニやカイガラムシの被害を受けやすい植物です。ハダニやカイガラムシは枝や葉裏に寄生して栄養を吸い取ることで、株の生育を阻害してしまいます。被害が拡大する前に殺虫剤を吹き付けるか、歯ブラシで擦り落とすなど駆除しましょう。
セッコクは5℃程度の環境にある程度いないと花芽がつかないことがあります。そのため、鉢植えの場合は冬の間もしばらくは気温の低い場所で管理しましょう。
セッコクは株分けや挿し木や高芽とり、矢ふせで増やせます。
掘り出した株をナイフや手で2〜3つに割いて、植え付けと同じ手順で植えます。細かく割きすぎた株は生育不良に陥る可能性があるので注意しましょう。
花芽が成長しきれずに花が咲かなかった節を根元から外し、軽く水を含ませた水苔に包んで育てます。
節から分岐した短い茎を切り取り、湿らせた水苔に横たえて高芽を発生させる方法です。ごろ石を敷いた浅鉢に湿らせた水苔を敷き詰め、花芽のない茎を並べます。水苔を常に湿らせた状態を保ち、発根を促しましょう。
セッコクは着生ランであるため、少々日頃の管理に気を遣わなければならない植物です。植え付けをはじめ栽培方法は多岐に渡るため、お好みの方法で栽培にチャレンジしてみると面白いですよ。
GreenSnap編集部