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春風に揺らめきながら花壇を明るくしてくれるハナビシソウは、ケシ科・ハナビシソウ属であり、「カリフォルニアポピー」とも呼ばれます。お手入れも簡単で春から初夏にかけて長く咲いてくれるため、ガーデニング初心者にもおすすめです。
今回は春の花壇にぴったりなハナビシソウの育て方をご紹介します。
ハナビシソウはお日様とともに花が開き、雨天や夜には花を閉じる性質があります。雨上がりの銀葉には水滴がきらきらと輝きます。一日のいろんな姿を楽しめるのもハナビシソウの魅力のひとつです。
ハナビシソウの名前の由来はというと、家紋の「花菱」に似ている姿から名付けられました。別名「カリフォルニア・ポピー」とも呼ばれ、原産地であるカリフォルニア州花としても親しまれています。開花時期は4月から6月頃で乾燥と寒さに強い一年草です。
ハナビシソウは日当たりが良く、排水ができる場所が適しています。乾燥した気候を好むことから、梅雨の時期は注意が必要です。なるべく日の当たる、水はけのよい場所を選びましょう。
本来は多年草ですが、日本では一年草として扱われています。そのため種まきは秋分をむかえる頃に直まきするとよいでしょう。冬に-5℃以下になる寒冷地や豪雪地帯の場合は春まきをおすすめします。
水はけがよいものであれば、用土の種類はとくに選びません。ただし、酸性土を使う際は生育が悪くなるため、石灰を混ぜて中性にしておく必要があります。
花壇(直植え)では基本的には天気に任せて大丈夫です。表面の土が白くなっていたら乾燥しているサインです。鉢植えの場合はこのサインを待って、表面がからからになったらたっぷりと水を与えます。受け皿に水が貯まる程度にあげましょう。ただし、湿度に弱い植物なので、根腐れしないように気を付けましょう。
ハナビシソウはもともと乾燥地帯に生息することから、砂地ややせ地でも十分に育ちます。花壇で育てる場合は、庭土に花用の培養土か腐葉土を混ぜて土壌改良しておくだけで十分です。肥料の与えすぎはかえって軟弱に育ち花つきも悪くなるので必要としません。
鉢植えで育てる場合は、液体肥料を月に1,2本程度与えてあげましょう。ただし、湿度には気をつけて与えすぎないようにします。
ポット苗をつくっておき、室内やフレーム内で増やすこともできます。春になったら根鉢を崩さずにプランターや花壇に植えつけることもできます。
注意すべきは、移植が苦手な「直根性」の草花であることです。直根性とは、太い根が生命線となって真っ直ぐに伸びて生長する特徴を持っています。移し替えなどで太い根を傷つけてしまうと、植え付けた場所で根付いてくれません。買ってきた苗を植え付ける際は根を触らずにそのまま植え付けることが大切です。
前述にあるように、ハナビシソウは「直根性」の植物であることから移植には不向きです。一度根付いたものはそのままにしておきましょう。
ハナビシソウの手入れは湿気に気をつけて、日の当たる水はけのよい環境に整えれば難しい手入れは必要ありません。
咲き終わったあとの花は、早めに摘み取ると次々と花を咲かせてくれます。
ハナビシソウの種を取って増やすことができます。種を取りたい場合は花がら摘みをしないで、そのまま種になるまでそっとしておきます。
立枯病などにかかることがあります。基本的に丈夫な花ですが、小苗のときにカビが原因で発症するケースがあります。日の当たる風通しの良い場所で育てることと、排水をきちんとしてあげることで予防できます。
害虫の心配はとくにありません。
ハナビシソウの花言葉は「富」「成功」「希望」です。
スペインの探検家がアメリカ西部を訪れたとき、春の日差しをたっぷりと浴びた鮮やかなハナビシソウが一面に咲き誇る広大な大地を見て「黄金の西部」と呼んだからといわれています。
日当たりの良い場所で、水はけの良い状態で育てればガーデニング初心者でもきれいに咲いてくれる花です。青空とのコントラストが鮮やかな、春のあたたかい花壇がつくれますよ。
みなさんもぜひ、ハナビシソウを育ててみてください。
GreenSnap編集部