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梅は中国を原産とする、バラ科サクラ属の落葉高木です。飛鳥〜奈良時代に日本へと伝来して以降、和歌に数多く詠まれたり、観賞以外にも薬としてとして活躍するなど、日本人の価値観に深く根ざしてきました。
今回はそんな馴染みぶかい梅の盆栽に関して、仕立て方や育て方をご紹介します。
初春の開花を楽しむ街路樹のイメージが強い梅ですが、盆栽としての梅もこれら同様に古くから人々に愛されてきた歴史をもちます。
耐寒性・耐暑性ともに高く環境適応能力に優れる梅は、ミニ盆栽にも向いている強健な植物です。霜を避けられる日当たりと風通しのよい場所で管理すれば、1〜2月にかわいらしい花を咲かせてくれますよ。
梅は水分を好む性質があるため、気候ごとにタイミングを変えつつたっぷりと水やりしていきます。
梅は水はけのよい土を好みます。『赤玉土小粒5:鹿沼土小粒3:川砂2』といった配合土がおすすめです。
年間通して株が枯れることのない梅には、春の3〜4月・秋の9〜10月に緩やかな効き目が特徴の固形肥料をあたえましょう。
梅の植え替え適期は花後の2〜3月です。2〜3年に1回を基準として植え替えましょう。
梅は開花期終わりの2〜3月に剪定適期を迎えます。徒長した枝や不自然な枝を見極め、枝の根元から切り落として樹形を整えましょう。
冬の間は梅が休眠状態に入っているため、太い枝を切り落とす強剪定も可能なため、切り口に癒合剤を塗ることを忘れないようにしてください。
一本の枝につき2〜3つほど前年に生えた葉芽を残しておくことで、剪定で受けたダメージの回復が早まります。
梅はカイガラムシの被害を受けやすい植物です。カイガラムシは25℃以上の高温多湿下で発生しやすく、葉から養分を吸収して株を弱らせてしまいます。カイガラムシを発見したら牛乳スプレーや薬剤を散布するか、歯ブラシでこすり落として駆除しましょう。
梅は環境の変化に強い植生をもつため、制約の多い盆栽のなかでも育てやすい部類に入ります。厳しい冬が明け、春の陽気とともに咲く梅の花は盆栽との相性も抜群です。
GreenSnap編集部