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和風のお庭にぴったりのスイセンは丈夫な植物といえますが、花が咲かせないというケースが多々起こります。ここでは、スイセンの花が咲かない原因や対処法のほか、花を咲かせるコツや花後の手入れ方法、掘り上げた球根の管理についても紹介しています。
スイセンは秋植え春咲き球根のひとつで、ニホンスイセンなら12〜2月、そのほか西洋系のスイセンなら2〜4月の時期に開花します。
ちなみに、秋植え球根なので11月(ニホンスイセンは8月)ごろに植えますが、スイセンは植えてから2〜3ヶ月は芽が出ないのが一般的です。
普通の草花なら遅くとも1ヶ月もすれば芽が出るので比較的遅いのですが、この性質を知らずにそもそも芽が出ないことに不安を覚える方が多いようです。
そもそもスイセンはその品種の開花時期とされる1ヶ月ほど前にならないと芽が出ないので、不安がらずに根気強く育てましょう。
スイセンの花が咲かない原因は複数ありますので、見てみましょう。
スイセンを日当たりが悪い場所で育てていると、日照不足となるために、水仙の花が咲かなくなることがあります。また、肥料が少ないと球根に養分が蓄えられなくなるため、生長が悪くなり、花が咲かないこともあり得ます。
さらには、花後にすぐに葉を切ってしまうのも、花が咲かない原因となります。スイセンに限らず植物は、葉で光合成をするので、カットすると花芽が付かなくなるのです。
球根の増えすぎにも、隣同士が近くなり球根が成長しなくなって花が咲かない原因となるので注意しましょう。
スイセンの花を咲かせるためには、日当たりが悪いなら日当たりのよい場所に移しましょう。鉢植えなら直射日光を避けた日当たりのいい場所に移動させます。地植えならば日を遮る雑草などを刈ったりして、できるだけ日が当たるように努めましょう。
スイセンは肥料がなくても自力で咲く力を球根にためていますが、数年植えっぱなしで育てていたり、痩せた球根を植えたのであれば肥料の力を借りないと花が咲きません。
芽が出たら10〜15日に1回のペースで液体肥料を水やりの代わりに与えましょう。固形肥料なら1ヶ月に1回ほどで構いません。肥料は花が咲き終わるまで定期的に与えてください。
これは翌年の花を咲かすための対処法ですが、スイセンは花が咲き終わって枯れても葉はそのままにしておくのをおすすめします。花が枯れた後も葉が光合成をして球根に翌年花を咲かせるためのエネルギーを蓄えるので、自然に枯れるまで葉は残しておきましょう。
ただし、花が終わったら葉っぱではなく花茎を切っておくと、効率よく球根へエネルギーを蓄えさせることができます。
スイセンは基本的に3〜4年は植えっぱなしにしていても大丈夫ですが、それ以上植えっぱなしで育てていると球根が増え過ぎて、ひとつひとつが翌年花を咲かせるためのエネルギーを蓄えられなくなります。
そのため、地植えで長年育てているスイセンの花が咲かない場合は、一度掘り上げて球根の整理をします。
春になってスイセンの芽が出たが、その後は葉っぱしか出ないというときは肥料に問題があります。スイセンの肥料には、ずばり市販の「球根用の肥料」を使うことをおすすめします。
ちなみに肥料を構成するのは大きく窒素(N)、リン酸(P)、カリ(K)の3要素で、窒素はおもに茎や葉の成長に、リン酸はおもに花や実の成長に、カリはおもに根や植物全体の成長に影響を与える成分です。肥料の製品表示をみてみるとN-P-K=8-8-8などの情報が記載されていますが、これはその肥料に含まれる成分の割合を示しています。
スイセンに与える肥料でおすすめの肥料は「N-P-K=5-10-6」の成分割合のものです。
家にすでにあったからと観葉植物用の肥料を与えてしまうと、だいたいは葉に栄養を与える窒素(N)の割合が高く配合されているため、スイセンから葉っぱしか出ない原因となってしまいます。
ということで水仙は花を楽しむために育てているわけなので、花の栄養になるリン酸(P)が多く配合されたものを選ぶようにしましょう。製品表示をみなくとも、先述したように市販には球根用の肥料がありますので、そちらを使うと失敗がありません。
水仙の花が咲かない理由は必ずあります。植え付け場所や肥料不足がないかを確認してください。葉を切ってしまっている場合や花茎をそのままにしていても開花しないことがありますので、適切な手入れをしているかもチェックしましょう。
GreenSnap編集部