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春先に見頃を迎える沈丁花は、小ぶりでかわいらしい花です。甘い芳香が特徴で、キンモクセイ(金木犀)とクチナシ(梔子)とともに三大香木でもあります。植物の増やし方には種まきや株分けなどの方法がありますが、沈丁花の場合は挿し木で増やしましょう。
沈丁花の挿し木の方法や時期、成功させるポイントなどについて紹介していきます。
沈丁花は雌雄異株なので本来であれば雄株と雌株が必要ですが、国内の沈丁花はほとんどが雄株のため実がなりません。そのため、沈丁花を増やす方法は挿し木が最適です。
沈丁花の挿し木が難しいと思われる方もいるかもしれませんが、作業は難しくないので初心者の方でも何本か枝を挿しておくことで苗として生長するでしょう。
沈丁花の挿し木では、以下の道具を準備します。
挿し木の用土には、赤玉土や鹿沼土、そしてパーライトなどがおすすめです。挿し木専用や肥料が混ざってない新しい用土も使用できます。
剪定用バサミは、清潔なものを使用しましょう。錆びているハサミは切りにくいため、木を傷付けてしまう可能性があります。
細い棒は用土に穴を開ける時に使用するため、あると便利です。
沈丁花の挿し木に最適な時期は、4月または7~8月頃です。4月の挿し木は「春挿し」と呼ばれ、昨年伸びた枝を利用します。
7~8月の挿し木は「夏挿し」といい、その年の枝を用います。
沈丁花の挿し木で利用する用土は肥料が入っていると菌が繁殖しやすいため、枝が腐ってしまう可能性があります。そのため、肥料がない土や赤玉土などの水はけのいい土などを使用すると良いでしょう。
挿し木をした後は日光が当たる場所に置いておくと葉からの水分の蒸散量が増えてしまうため、半日くらいは半日陰で管理します。
また、挿し木をつくるときに葉は2~3枚くらいに減らしますが、これは切り口から吸収した水分の蒸散を防ぐためです。効率的に水分を吸収させるためにも、葉の数は必ず減らす必要があります。
挿し木は土だけでなく水に挿して育てることもできますが、沈丁花の場合は水栽培には不向きです。
上品で甘い香りが特徴の沈丁花は、生垣などの庭木や鉢植えなどで楽しめます。沈丁花の寿命は20~30年程度のためそこまで長くはありませんが、枯れてしまう前に挿し木しておくことで増やすことができます。
ご自宅のお庭などで沈丁花を育てる際は、挿し木にも挑戦してみましょう!
GreenSnap編集部