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早春に咲く梅の花は、私たちに春の訪れを感じさせてくれます。梅は中国が原産で、日本には弥生時代に伝えられたようです。古くから日本でも親しまれている植物の一つで、花色は白色やピンク色など品種によって実にさまざまです。
梅の増やし方には接ぎ木や実生などの方法がありますが、挿し木でも増やせます。梅の挿し木の時期や方法、成功するポイントなどについて紹介していきましょう。
梅の増やし方は接ぎ木が一般的ですが、台木を準備する必要があるので時間がかかってしまいます。挿し木であれば剪定した枝を使用するので、比較的簡単に作業が行えます。
ただし、梅の挿し木の成功率は低いようです。剪定のついでとして、気軽に挑戦してみるといいでしょう。
梅の挿し木には「休眠挿し」と「梅雨挿し」の2種類あり、梅雨ざしとはその年の春以降に伸びた新しい枝を使用して挿し木する方法のことです。
2種類の挿し木する時期などはそれぞれ異なるため、挿し木する前にあらかじめ確認しておきましょう。
梅の挿し木に適した時期は、上記の2パターンでそれぞれ異なります。
「休眠挿し」の場合は2月上旬~中旬頃、「梅雨挿し」の場合は6~7月頃が挿し木の適期です。
梅の挿し木では、以下の道具を準備しましょう。
挿し木で使用する土は、挿し木用の土の他に赤玉土8割:腐葉土2割などブレンドした土も使用できます。
梅の挿し木の発根率を高めるために、土に挿し穂を挿す前に切り口に発根促進剤を塗るといいでしょう。
挿し穂にする枝の太さは鉛筆以上の枝と表現されることが多いですが、大体直径7mm程度の枝が相当します。基本的には前年の枝は3~5mmの枝が多いようですが、大きな梅の木は7mm以上の太い枝を見つけることができる可能性が高いです。
梅の挿し木は他の植物と比べると成功率が低いため、発根しやすい品種を選ぶことも大切です。八重寒紅(やえかんこう)など野梅系で難波性の前年枝を使用することで、挿し木の成功率が高くなる可能性があります。
挿し木をした後は、鉢全体をビニール袋で覆うことで湿度を保ち活着しやすくなります。挿し木してから約2か月経過すると発根するため、新芽が4~5cm程度になった頃に液体肥料を月2回程度与えましょう。
昔から多くの日本人に愛されてきた梅は、庭木はもちろん盆栽などでも楽しめます。花を観賞するだけでなく、梅干しや梅酒など沢山の楽しみ方がありますね。
梅の挿し木は簡単ではありませんが、活着しやすい品種を選ぶことで挿し木が成功しやすくなります。ご自分で梅の木が増やせると、喜びも一層大きくなることでしょう。興味があれば、梅を挿し木して増やしてみることをおすすめします!
GreenSnap編集部