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赤や青色といった花色のあるアジサイですが、実は土が酸性かアルカリ性かによって、その花の色が変わるといわれています。つまり、アジサイを育てる上で、土づくりはとても重要な作業になるのです。ここでは、そんなアジサイの土の作り方について、詳しくご紹介していきます。
アジサイに適した土は、水はけと保水性のバランスがよく、通気性のいい土です。
鉢植えでアジサイを育てるなら、庭木・ガーデニング用の培養土か、アジサイ専用の培養土が便利です。地植えでアジサイを育てるなら、植える2週間ほど前から土づくりをしておくといいですよ。
どの場合も、古い土や水はけの悪い土に植えてしまうと、病気にかかったり根腐れを起こしてしまうので、注意しましょう。
じつはアジサイの花色は、土壌酸度によって赤〜紫〜青に変わります。同じ品種を育てていても、土壌酸度が変われば花色は変わるのです。
青 | 酸性:土壌酸度pH5.0〜6.5 |
紫 | 中性:土壌酸度pH6.0〜6.5 |
ピンク〜赤 | アルカリ性:土壌酸度pH6.5〜8.0 |
ちなみに日本の土壌のほとんどは酸性雨によって若干酸性に傾いています。公園などのアジサイに青や紫が多いのはそのせいで、ピンクや赤みの強いアジサイは土壌酸度を調整しないと発色しません。
また、アナベルなどの白い西洋アジサイは、もともと色素を含んでいないため、土壌酸度によって色が変わることはありません。
アジサイを育てるうえで、土質はとても重要です。この土質を調整することで、アジサイの花色を青や赤・ピンク色に調整することができるとされています。
このとき、 地植えの場合は庭土のもとの土壌酸度から調整していく必要があるので、土壌酸度計や酸度測定液を用意しておくと便利です。
青いアジサイを育てたいなら、土を酸性に傾けます。土を酸性にするには、酸性の性質をもつ鹿沼土やピートモスを上手に使いましょう。
鉢植えの場合は、市販の青いアジサイ用の培養土を使うか、下記の配合で土づくりをします。
地植えの場合は、もとから多くの土壌が酸性に傾いているので、ほどんと調整不要ですが、より青いアジサイを作りたい場合は、庭土1㎡(深さ30cm)あたりピートモス2kgを混ぜてください。
紫のアジサイを育てたいなら、土を中性に調整します。土を中性にするには、酸性の性質をもつ苦土石灰を適量使います。
鉢植えの場合は、市販の草花・野菜用培養土(pH6.0前後)のものを使うか、下記の配合で土づくりをします。
地植えの場合は、植える2週間前に、庭土1㎡(深さ30cm)あたり苦土石灰を150gをよく混ぜ、その1週間後に堆肥2kgと緩効性化成肥料を混ぜて、さらに1週間おいてから使います。
ピンクや赤のアジサイを育てたいなら、土をアルカリ性に傾けます。土をアルカリ性にするには、苦土石灰を多めに使います。元肥につかう肥料は、赤いアジサイ用の市販のものを使いましょう。
鉢植えの場合は、市販の赤いアジサイ用の培養土のものを使うか、下記の配合で土づくりをします。
地植えの場合は、植える2週間前に、庭土1㎡(深さ30cm)あたり苦土石灰を300gをよく混ぜ、その1週間後に堆肥2kgと赤いアジサイ用肥料を混ぜて、さらに1週間おいてから使います。
アジサイは土壌酸度で花色を変えられる楽しみがありますが、他の草花や野菜の多くは、弱酸性〜中性の土壌を好みます。
そのため、とくに地植えの場合は、真っ青なアジサイをつくりたいから、真っ赤なアジサイをつくりたいからといって、酸性やアルカリ性の土壌に傾けすぎると、他の植物が育たなくなるので注意しましょう。
日本の街中でよくみるアジサイに紫色が多いのは、雨のせいで土壌が弱酸性〜中性になりやすいだけでなく、他の植物との共生も理由にあるのです。
土壌によってアジサイの花色が変わるというのは有名な話で、ご存じする方もいらっしゃるかと思います。そのままアジサイを土に植えると、希望通りのアジサイのカラーいならないことがありますので、ぜひ育てたい色になるようアジサイに適した土をお選びください。
高橋康弘
GreenSnap編集部