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一般的にはあまり聞き慣れないマルメロ(別名:西洋カリン)の歴史は古く、ヨーロッパを中心に栽培されたり、ここ日本では民間療法に用いられてきた植物です。今回はそんなマルメロの花言葉の意味や由来のほか、花や実の特徴、その効能などについてもご紹介します。
マルメロの花言葉は『魅惑』です。
この植物、実はギリシャ神話に登場する女神アフロディーテへの供物であったことが由来とされています。
というのも、この女神が愛と美を司っており、その愛の深さ故、夫がいるにも関わらず多数の男性神と愛人関係にあったほど。そんな女神が好んだのであれば、うなずけますね。
マルメロは、もともと西〜中央アジアで生育していた当初から、ジャムや砂糖漬けにして食べられていました。日本では安土桃山~江戸時代に伝わって以降、各地で生産されています。
特に長野県諏訪市が一大産地として有名で、マルメロが市のマスコットキャラクターのモチーフにもなるほどに、市のシンボルとなっています。
マルメロは春の季節になると、桃を思わせる白とピンクの配色が美しい花を咲かせます。樹高も約3mほどと、遠くから眺めるもよし、近くで香りを楽しみつつ観賞するもよしな花です。
マルメロのこぶし大の黄色の実は、先述の通りジャムや砂糖漬け、さらには果実酒などにも用いられるほど、芳醇な香りが特徴の果実です。
しかし自家結実性(自身の木の花粉では受粉しにくい)が弱いこともあり、その豊かな香りを拝むためには、異種間での混植が必要になることもあるのです。”おいしい話”はないものですね…。
マルメロには、咳や痰に効果的とされるアミグダバリンという薬用成分が含まれています。そのため、咳止めや喘息の緩和などに効果が期待できます。
また、マルメロには不溶性食物繊維も豊富に含まれているため、便秘解消の効果も期待されています。
明治・大正時代以前に日本に存在していた種類です。
近年は洋カリンの方が食用に用いられていることもあり、年々その数は減少傾向にあります。
本カリン以後、欧米からもたらされたスルミナに代表される種類です。香り高く、口当たりも柔らかいことで知られ、料理の香り付けで重宝されることが多いです。
マルメロは淡い桃色の花から実を結ぶために一手間二手間かかるものの、その分だけ甘美な香りで私たちの食事にアクセントを加えてくれることでしょう。
ふと見かけると、その裏にある農家さんたちへのまごころが透けて見えるような気がしますね。
GreenSnap編集部