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つる植物の女王とも呼ばれ、親しまれているクレマチス。立体的に咲きひろがる姿は薄くしいですが、放っておくとどんどん生長してしまうため、必ずといっていいほど剪定が必要になります。
このページでは、そんなクレマチスの剪定時期や方法について、種類別に詳しくご紹介します。
クレマチスはキンポウゲ科センニンソウ属の多年草で、「つる植物の女王」と別名がつくほど、つるを伸ばしていくのが特徴的です。
クレマチスは種類や花色が豊富で、園芸界でもとても親しまれています。花弁は4枚から8枚あるように見えますが、これは花弁ではなくガク(萼)が変形したものです。そのため一般的な花よりも鑑賞期間が長いのも人気の理由です。
クレマチスのつるはそのままにしていると、不要枝がどんどん増えていき、不要枝まで栄養がいってしまうと本当に必要な枝や花に栄養がいかなくなり、全体的にひょろっと弱い印象になってしまうことがあります。
花が咲かなくなることもあるので剪定が必要になってきます。
クレマチスは病気や害虫被害に弱い植物とされています。剪定しないと蒸れが原因で病気や害虫の被害に遭いやすくなるので剪定が必要です。
つまり剪定はクレマチスが生長しやすい快適な環境を作るために行う作業となります。
剪定をすることで、クレマチスに栄養が行き渡り、密集していた枝葉もすっきりして、病気や害虫被害を防ぐことができ、さらに生育もよくなります。
クレマチスの剪定の時期は種類によって異なるので、必ず育てているクレマチスが下記のどの種類に分類されるのかを確認しておきましょう。
いずれも花期真っ最中には剪定はしませんので、咲き終わりの時期〜完全に花が落ちる時期を目安に剪定するようにしましょう。
クレマチスの剪定に必要なものは、ハサミ、ゴミ袋です。ハサミは剪定前に消毒をしておきましょう。癒合剤がある場合はそちらの使用もおすすめします。
クレマチスの剪定方法は、枝咲きの種類によって剪定の方法が異なります。ご自身が育てているクレマチスの種類に合わせて、正しい剪定方法で作業しましょう。
新枝咲きクレマチスとは、新しく出てきた枝からしか花を咲かせないクレマチスのことで、古い枝には花をつけない特徴があります。新枝咲きクレマチスの場合は、新しい枝を切ってしまうと、花がつきませんので注意が必要です。
このタイプのクレマチスの剪定時期は、2月から3月、5月から8月ですので、花期を避けて剪定してください。
古い枝が剪定対象で、新しく出てきた枝以外を選びます。細い枝や古い枝などがないか探してみて、見つけ次第剪定しましょう。ハサミを入れる箇所は、枝の生える場所から10センチ上の部分です。根元ではないので注意してください。
旧枝咲きクレマチスとは、前年に生えた枝から花を咲かせるクレマチスのことで、新しく伸びた枝からは芽が出ない特徴があります。前年に生えた枝がないと花芽がつかず花が咲かないので、剪定をする際は前の年のツルを残すようにして剪定をします。
旧枝咲きクレマチスの場合は、4月から5月が剪定時期です。この頃に花が咲き終わりますが、まだ花芽はでていないので、剪定に適した時期といえます。ちなみに、花芽とは枝にできるコブのようなもののことで、これが育って花になります。
クレマチスの花の5センチ下のところで枝を剪定してください。
新旧枝咲きクレマチスとは、旧枝咲きタイプと新枝咲きタイプの両方の性質を持つクレマチスのことです。旧枝にも新枝にも花を咲かせるのでどの枝を剪定したらいいのかわからなくなりますね。
まず、新旧枝咲きタイプは新枝咲き、旧枝咲きと比較して丈夫なものが多いので、剪定はしやすく、新枝、旧枝を見極める必要もないので、難しいことはありません。
剪定は2月から3月、5月から8月の2回に分けて行います。花期には剪定はしないので注意してください。
2月から3月の剪定では、つるの先端を5センチほど剪定して整えます。5月から8月の時期は、花が咲き終わってくるのでこのときに再びツルの先端を5センチほど剪定してください。
ハサミで剪定した切り口をそのままにしていると、クレマチスが傷むことがあります。剪定後の状態はケガをしている状態だと考えると、剪定部分は傷口でそこから血がでているような状態です。
傷口をそのままにしていると病気のもとになって剪定した部分から雑菌が入ってしまうことがあります。そうならないためにも、剪定した部分には癒合剤を塗布しましょう。癒合剤を塗ることで、クレマチスの傷口が乾燥などから守られます。
また、剪定後は日当たりのよい場所で管理しましょう。剪定した箇所の再生が早くなります。
剪定後に植物が終わったからといって、水をあげたくなるかと思いますが、水やりは注意が必要です。水を与えすぎると弱ってしまうので剪定後は水を与えすぎないように気をつけてください。
クレマチスの剪定で切り落とした枝葉は、挿し木に活用して増やすことができます。2節(10cm)ほどに枝葉を切ったら、切り口を水に数時間つけて、挿し木用の用土にさすだけです。
剪定作業と一緒にかんたんにできるので、ぜひ挿し木でクレマチスを増やしてみてください。
美しい花を咲かせるためには、剪定が必要です。正しく剪定すれば、栄養も行き渡り元気なクレマチスになりますよ。時期と剪定するべき枝を見極めれば難しいことはありませんので、挑戦してみてくださいね。
GreenSnap編集部