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グラキリスは南アフリカを原産とする、キョウチクトウ科パキポディウム属の植物です。基部が塊根植物特有のずんぐりとしたボール状になっているのが特徴で、その堂々たる佇まいは、「パキポディウムの王様」とも称されるほどです。
今回は人気の塊根植物、グラキリスの育て方についてご紹介します。
グラキリスはもともと南アフリカ地域に生息していたこともあり、1年を通して日当たりのよい場所で育てるのが適しています。日光不足になってしまうと、せっかくの幹が細くなってしまうため、日当たりに注意しましょう。
一方で、グラキリスは耐寒性が低く、冬に休眠期を迎えます。プランターや鉢植えで栽培をし、気温が10℃を下回ったら、屋内の日当たりがよい場所に移動させるなどして管理しましょう。
グラキリスを栽培する用土は、水はけと通気性のよいものが最適です。「硬質赤玉土5:日向土4:ゼオライト1」で配合したものや、多肉植物用の培養土を使用してもよいでしょう。
グラキリスの肥料は、3~4月の春の生育期に緩効性化成肥料を土に混ぜ込むか、希釈した液体肥料をあたえましょう。より幹を太らせる場合は、9月の秋口に追肥を行っても構いません。
施肥の注意点は、過度な肥料をあたえないようにすることです。栄養分が過剰になると、グラキリス特有の丸みをおびた樹形が保てなくなるおそれがあるので、注意しましょう。
もともと、南アフリカで自生するグラキリスは、体内に蓄えた水分のみで数カ月間耐えられる強さをもっています。
そのため、春から秋にかけての生育期でも、過度な水やりには注意しましょう。過湿には弱いため、水やりは土が乾ききったことを確認してから、あたえるようにしてください。
冬になり寒さが厳しくなるとともに、グラキリスは葉を落として休眠期に入ります。休眠期に入ったら水やりを徐々に減らし、月に一度、根を湿らせる程度の水やりにとどめることが大切です。
冬でも、温室などで管理して休眠させない場合は、生育期と同じようなペースで水やりしましょう。
グラキリスの植え付け、植え替えの適期は、開花期と同じ3~5月が目安となります。
鉢の大きさに対して、グラキリスが窮屈に感じられるようであれば、植え替えを行いましょう。用土が古くなると土中の栄養がなくなり、水はけや通気性も損なわれてしまいます。そのため、少なくとも2年に1回の間隔で、植え替えをするといいでしょう。
植え替えの際は、既存の鉢よりひとまわり大きな鉢を用意します。掘り上げと同時に古い土を落とし、根にもつれがないように整えたうえで植え替えましょう。
グラキリスは、4~7月に種まきをして、実生で増やすことができます。
グラキリスは3年目以降に花を咲かせるので、自分で種を採集することも可能ですが、結実する可能性が低いため、外部から購入するほうがおすすめです。
種まき用土に種まきをし、発芽までは土が乾かないように管理します。成長に合わせて鉢上げ(ポット上げ)をして、育苗していきましょう。
グラキリスの栽培では、風通しが悪く、乾燥した状態が続くと、カイガラムシが発生するおそれがあります。
幹や茎から養分を吸収し、生育の妨げとなってしまします。幼虫であれば、殺虫剤が有効ですが、成虫には効きづらいため、歯ブラシなどを用いて擦り落とすようにしましょう。
グラキリスは3年目以降の株になると、3~5月にレモンイエローの鮮やかな花を咲かせます。丸みをおびた株から長く花芽を伸ばすので、花姿もユニークでかわいらしいです。
グラキリスは、冬の温度や水やりの頻度など意識すれば、比較的簡単に育てることのできる植物です。株も年を追うごとに徐々に大きくなっていくため、愛着も湧いてくること間違いなしですよ。
GreenSnap編集部