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「無花果」と表記するイチジクにも、じつは花言葉がついています。イチジクといえば栄養豊富かつ家庭で育てやすい果樹として人気ですが、花言葉や聖書にまつわる興味深いエピソードがあるのをご存知でしょうか。
今回は、知って得するイチジクの花言葉や聖書にまつわる逸話などをご紹介していきます。
イチジクは落葉低木果樹で、日本には江戸時代初期から育てられる、馴染み深い植物ですね。栄養豊富で、美容効果もあることから、最近ではドライイチジクとして再び注目されています。
イチジクは育てやすく、一度根づくと毎年収穫が見込めるので、便秘解消にイチジクを栽培している女性も多いのだとか。
またイチジクは旧約聖書に登場したり、エジプト第12王朝の時代(紀元前2400年から2200年前)には、すでに壁画のレリーフとしてイチジクが彫刻されており、アラビアの遺跡でもすでに栽培されていたとされる痕跡が発見されています。それほど、イチジクの歴史は古く長いものなのです。
イチジクの花言葉には「子宝に恵まれる」、「実りある恋」、「裕福」という意味がついています。この花言葉がついたのは、酒の神バッカス(ディオニソス)にまつわるローマ神話が由来しています。
ローマ神話には、当初実つきが悪かったイチジクをバッカスがたくさん実らせるように栽培を成功させ、結果的に一株からたくさん実がなるようになったと綴られており、そんなイチジクの生命力や実つきの良さから、この花言葉がついたとされています。
イチジクの花言葉には怖い意味があるという噂がありますが、これは事実無根であり、イチジクの花言葉はどれもポジティブな意味のものがついています。
ですが、じつは旧約聖書にしるされるアダムとイブが食べた禁断の果実は、リンゴではなくイチジクだったのではないかという説があります。禁断の果実といえば、アダムとイブが知恵をつけてしまい、結果エデンを追われることになった原因です。
このような説から、イチジクにはネガティブな花言葉がついていると勘違いされたと考えられます。
もうひとつ聖書とイチジクにまつわる興味深い逸話をご紹介します。
禁断の果実を食べたあと、無垢を失い知恵をつけたアダムとイブは、裸を恥じて局部を隠しますが、それにイチジクの葉を使ったというのです。その姿を見て神はエデンから追放したというので、イチジクの葉が楽園追放の引き金ともいえそうですね。
禁断の果実は名指しされておらず、真偽がはっきりしませんが、局部を隠したのはイチジクの葉であると明記されており、これが禁断の果実をイチジクとする説を後押ししています。
このことから、海外ではイチジクの葉「fig leaf」のことを「恥ずかしいことを無害なもの・最小なもので隠す」という意味表現で使うこともあるそうです。
イチジクとういう名前の由来には、一ヶ月間実がなっていることや、一日一つずつ実を熟すことから、一熟が転訛してイチジクになったという説と、中国名のインジェクフォがなまって由来したという説と2つあります。
イチジクはユダヤやキリスト教が発祥した、アラビア半島が原産国ですが、ギリシャではギリシャ神話の女神デメテルが、イチジクの栽培方法を伝授したとされ、ギリシャ、ローマやオリエントの地域では、古来から繁栄のシンボルに「知恵の木の実」としてイチジクが栽培されてきました。
イチジクは漢字で書くと「無花果」と書き、花が咲かない植物として知られていますが、実際にはイチジクの花は果実の中に咲く、面白い構造をしています。
イチジクの花の特徴についてはこちらの記事で詳しくご紹介しているので、ぜひご覧ください。
イチジクの花言葉は、とてもポジティブな意味があり、おうちのシンボルツリーにしてもピッタリですね。イチジクの花言葉に怖い意味ありませんし、落葉果樹の四季の変化を楽しみながら育ててみるといいでしょう。
GreenSnap編集部