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ムベという植物をご存じですか。見ると「え?アケビでしょ?」と思うほどよく似ています。しかし、似て非なるもの。このページでは、ムベの花言葉とアケビとの違い、見分け方についてご紹介しています。
ムベには「愛嬌」という花言葉があります。この花言葉は、ムベの果実の特徴に由来します。ムベはアケビに似た植物。しかし、大きな違いがあります。それは、果実が熟して裂けるかどうか。
アケビの果実は熟すと裂けます。その様子はまるで口を開けて笑ったよう。それに対してムベの果実は、熟しても避けません。口を閉じて、可愛らしく笑ったように見えることから、「愛嬌」という花言葉が付きました。
地域によってはムベのことをアケビと呼ぶことがあります。両者を区別していないことがあるのです。しかし、アケビとムベは別の植物。しっかりと違いを覚えておきましょう。ムベとアケビの違いについては後述します。
少し変わった名前のムベ。この名前の由来は何でしょうか、ご紹介します。ムベの名前の由来となるできごとは、西暦600年代にまでさかのぼります。それは天智天皇の時代。天智天皇が出かけ先で、長生きをしている老夫婦に出会います。
その夫婦から天智天皇はある植物の果実を受け取ります。それを食べてみたところ、「むべなるかな」と言いました。この「むべなるかな」とは「当然なことだ」という意味。これは、この果実を食べているのであれば、長生きをするのも当然だ、ということです。果実の正体はムベ。そこからムベという名がつきました。
漢字では「郁子」と書きます。「郁」は、香りが良いことを意味します。「子」は実のことです。良い香りのする果実であることから、この漢字があてられました。
ムベは果実を楽しむ方が多いですが、お花ももちろん楽しめます。花期は5月。白や薄黄色、白緑、薄紫色をしたお花を咲かせます。お花はひっそりと下向き。花弁はくるんと外向きに跳ねるのも特徴です。
花弁とは書きましたが、実際はガクです。つまり元々は葉っぱだったということになります。
ムベとアケビはどちらもアケビ科。両者の果実は非常に似ていますが、先述したように果実が熟した後に裂けるかどうかに違いがあります。アケビは果実が裂けますが、ムベはそうではありません。
葉はムベのほうが大きいです。アケビの葉の大きさが2~10センチであるのに対して、ムベは8~15センチ。アケビが落葉性植物であるのに対して、ムベは常緑性です。落葉性とは、ある季節になると葉を落とすこと。
常緑性とは、一年を通じて葉を付けている植物のことです。ムベとアケビの違いは、葉が落ちるかどうかでも見分けることができますよ。
ムベはアケビと同じ科に属する植物ですので、見た目がとても似ています。どちらの果実も食用にすることができ、甘くておいしいと言えます。しかし、似ていても別の植物。
お庭に植える際は、その違いについても観察してみてくださいね。自家結実性のあるムベを選べば、お庭で美味しい果実を収穫することができます。果実は10月が収穫時期です。最初は緑の果実ですが、徐々に色が赤くなり、赤紫になれば熟した証となります。
果実を収穫したい場合は、実を結ぶものを選ぶようにしましょう。
GreenSnap編集部