warning
error
success
information
ハイドロカルチャーは、土を使わずに清潔に栽培ができるので、観葉植物を楽しみたいけれど、土は汚れたり虫が気になるという方におすすめです!
今回は、観葉植物を土を使わずにを育てるハイドロカルチャーについて、植え替えや水やりなどの管理方法から、相性のいい観葉植物などをご紹介します!
そもそもハイドロカルチャーとは、「ハイドロ=水」「カルチャー=栽培」を組み合わせた造語で、土を使わずに水で栽培する方法のことをいいます。
水耕栽培と混同されがちですが、ハイドロカルチャーとは、土のかわりに人工の資材をつかって植物を支え、栽培していく方法です。
ハイドロカルチャーの一番のメリットは、なんといってもその清潔さです。
観葉植物の栽培で使う土には、ほとんどの場合、堆肥や腐葉土などの有機物が含まれています。これらは観葉植物に栄養を供給する役割がありますが、それと同時にコバエなどの害虫や病気の温床にもなります。
その点、ハイドロカルチャーには有機物が含まれておらず、室内でも土を持ち込まずに、清潔に育てることができるのです。
メリットに対して、ハイドロカルチャーのデメリットは、根腐れのしやすさにあります。
ハイドロカルチャーでは、底穴のない容器に水をためて育てます。そのときに、水の入れすぎで植物が呼吸できなくなったり、水の交換をおこたって水中の微生物が繁殖すると、根腐れが起こってしまいます。
とはいえ、根腐れ防止材をいれることである程度予防できるので、管理もそこまで手間をかけることなく育てられますよ。予防方法はこちらの項目でご紹介しています。
まずは、ハイドロカルチャーで育てたい観葉植物の準備をしましょう。ポットや鉢から取り出し、根を傷つけないようにほぐしながら、土を落としていきます。
あらかた落としたら、バケツなどに水をはって、きれいに洗い落としてください。
つぎに、容器に根腐れ防止剤とハイドロカルチャーをいれて、ベースをつくっていきます。
まずは根腐れ防止剤を、容器の底が隠れるくらいの量を目安に敷いてきます。その次にハイドロカルチャーを容器の4分の1か3分の1程度にまで敷き詰めましょう。
それでは土を落とした観葉植物を、植えていきましょう。
容器の中に入れ込みながら、隙間を埋めるようにハイドロカルチャーを入れていきます。このとき、ピンセットや箸などでつつきながら、隙間をつくらず植物を固定するように敷き詰めていきます。
ハイドロカルチャーを入れ終わったら、最後に水をいれて植え替え完了です。
水の量はだいたい根の3分の1が水に浸かるほどにしてください。根が全部水に浸かると根腐れを起こすので注意が必要です。
ハイドロカルチャーで観葉植物を育てるときは、容器の中の水が全て無くなってから、2〜3日後に水やりをします。水やりの量は、植え替えの時と同じく、根の3分の1が浸るくらいを目安にしましょう。
容器が透明だとわかりやすいですが、不透明のときは、水位計を活用してください。
ハイドロカルチャー育てる観葉植物は、土壌から養分を吸収できないので、液肥で栄養をまかないます。水耕栽培用の液体肥料を、規定どおりに希釈して、1週間に1回ほど与えます。
ただし、ハイドロカルチャーに植え替えてから2〜3週間は、肥料は使わずに育ててください。また、冬の休眠期は、肥料を控えめにして育てるといいでしょう。
ハイドロカルチャーで起こりがちな根腐れはゼオライトやミリオンAという根腐れ防止剤をつかうことで、ある程度さけることができます。
根腐れ防止剤には、目には見えない細かな穴が無数に空いており、水中に繁殖する微生物や不純物を吸着する効果があります。ハイドロカルチャーに植え替えるときに、一緒に準備しておくといいでしょう。
ハイドロカルチャーとひとくちにいっても、いくつか種類があります。とくに取り入れられているのは、次の3つの方法です。
① ハイドロボール
② ゼオライト
③ ジェルポリマー(ゼリーボール)
それぞれのまったく形状や材質が異なるので、じつは合わせる観葉植物にも向き不向きがあります。ここからは、それぞれのハイドロカルチャーの特徴と、相性のいい観葉植物についてご紹介します。
ハイドロボールとは粘土を高温で焼いて発泡させたもののことです。ハイドロボールには細かい穴が空いていて、そこに空気(酸素)がはいっているので、植物はその酸素とお水を吸収して育つという仕組みです。
一番のメリットは、ハイドロボールは無菌なので清潔で、虫の発生を防げることです。また、カラーが土に似た茶色なので、見た目のナチュラルさも、土植えと変わらずに楽しめます。
デメリットは根から排出された老廃物を分解する力がないため、根腐れを起こしやすいことです。とはいえ、先ほど説明したように、根腐れ防止剤(ミリオンAやゼオライト)を敷いてから植えれば問題なしですよ!
ハイドロボールで育てると、土植え栽培に比べて成長スピードは遅くなります。そのため、テーブルヤシやガジュマル、パキラ、クロトンなど、テーブルの上で楽しめるサイズ感の観葉植物がおすすめです。
ハイドロボールは粒が大きく、固定しやすいので、幹が太めに成長する観葉植物と相性がいいでしょう。
ゼオライトもハイドロボールと同じで、細かい穴が空いており、植物はそこから酸素を吸収して成長するという仕組みです。ハイドロボールよりも保肥力があるので、水耕栽培にはもちろん、土に混ぜて土壌改善などの使い方もできます。
ゼオライトは根腐れ防止剤としても使えるくらいなので、ゼオライトとお水があれば清潔に育てられるというのがメリットです。またカラー展開も豊富なので、透明な容器でグラデーションをつけて植えるとインテリアとしてもステキです。
ただし、根腐れ防止剤としての効果は永遠には持続しないので、最低でも半年に一度は交換が必要になります。
ゼオライトはハイドロボールより粒が小さいので、より小さい容器で育てる植物に向いています。最近では、多肉植物やサボテンをゼオライトに植えている人も多いようです。
より成長の遅い観葉植物、多肉植物などと相性がいいでしょう。
ジェルポリマーは高吸水性樹脂というジェル状のボールです。その95%が水分なのでジェルポリマーと少しの水で植物を育てることができます。また種類によっては水と養分が最初から含まれているので、初心者でも育てやすいです。
メリットはもちろん清潔ということですが、なんといっても涼しげでかわいげな見た目です。カラー展開が豊富なので、いろんなグラデーションがつくれます。
しかしながら、養分は永続的ではないないので、だいたい半年に1度、液体肥料などを入れてあげる必要があります。また、乳幼児やペットなどの誤飲には注意が必要です。
ジェルポリマーは摩擦がなく、ぷるぷると動きやすいので、例えばアイビーやポトスなどの、軽めの植物がおすすめです。クロトンなどの幹を張るような植物は容器の形を縦長にして容器の口で支えるなど工夫が必要です。また水分が過剰になりやすいので、多肉植物などにも向いていません。
今回ご紹介したハイドロカルチャーの3つの方法は、すべての材料が100円ショップの園芸コーナーでそろいます。ガラス容器もおしゃれなものも多いですし、手軽に清潔に始めらるのも嬉しいポイントですよね。
ぜひ、皆さんもハイドロカルチャーでおうちでグリーンを楽しんでみてください!
GreenSnap編集部