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こんにちは!GreenSnap編集部です!
先日行った『自宅の庭木アンケート』たくさんの回答ありがとうございました!
アンケートを行った結果、皆さんたくさんのお悩みがあることが発覚・・
そこで集計された回答の中から、特に多かったものを5つピックアップして
庭木のスペシャリストである、株式会社ダスキン トータルグリーン事業部 アドバイザーの平野雅親(農学博士)さんにお答えしていただきました!
虫が出ない環境を作りたい!どーしたらいいの!?
庭木の病気や害虫にお悩みの方がたくさんおられます。
病原菌の胞子、害虫の卵などを含む病害虫がいること、樹勢が弱って病害虫の攻撃を受けやすいこと、環境が病害虫の増殖に適すること、の3つの条件が重なると病害虫が発生しやすくなります。
病害虫を予防するためには、被害を受けた枝葉や落葉を除去するなどによって発生源を少なくすること、樹木を健全に生育させること、および剪定によって日あたりや風通しを改善することが重要です。
根は土壌中にあるので見えませんが、樹勢が弱る原因は根の障害によることが多いのです。土壌条件が悪いと根の障害を起しやすくなりますので、土壌の状態(水はけ、固さ、有機物や肥料分、土壌pH.、など)をチェックすることが重要です。
土壌の調査は難しいので、専門家にお尋ねすることをお勧めします。植物の生育に適した土壌条件を保ち、樹木を健全に生育させましょう。
お庭で作業していると蛾が飛んでいて刺されるか不安で作業どころじゃありません…何か対処法はありますか?
毛虫や芋虫はチョウ目昆虫の幼虫で、マツを食べるマツカレハ、クチナシを食べるオオスカシバ、サクラなど多くの植物を食害するアメリカシロヒトリ、など多くの種類がいます。
お庭でよく刺されるのはチャドクガです。チャドクガはサザンカやツバキなどに年2回発生(近畿地方では5月と9月頃)します。チャドクガは毒針毛を持ち、触ると痛いだけでなくアレルギー反応を起こします。
カシなど多くの樹木を食害するイラガ類に触れると酷い痛みを引き起こします。チャドクガやイラガから身を守るためには、お庭の手入れをするときには長袖、長ズボン、手袋着用を心掛けてください。首にタオルを巻くことも良い対策となります。
毛虫や芋虫は終齢になると急に食害が多くなりますので、早期発見(小さな幼虫を見つけること)が重要です。
これらの害虫を防除するためには、樹木の毛虫や芋虫に登録のある殺虫剤を散布します。
アブラムシは放っておいてもてんとう虫が食べてくれるから大丈夫ってホント ?
卵で越冬したアブラムシは春から夏にかけて雌成虫が幼虫を産み急激に増殖します。アブラムシは植物の葉から吸汁するだけでなく、萎縮病やモザイク病ウイルスを媒介することもありますので厄介です。
アブラムシの被害が発生する前に、樹木のアブラムシに登録のある殺虫剤を散布して防除します。
テントウムシ類はアブラムシの天敵(アブラムシを捕食します)ですので、テントウムシを保護することも重要です。テントウムシに影響の少ないアブラムシ対策として、浸透性殺虫剤の土壌処理がお勧めです。
カイガラムシがどうやっても居なくなってくれない。・゚・(ノД`)・゚・。
カイガラムシ類は種類が多く生態も多様です。また、体の表面が蝋物質で被われているため、防除が困難な害虫です。
カイガラムシが発生すると、その排泄物(甘露と言います)にすす病が発生し、樹木の枝葉が黒くなって見栄えが悪くなります。
カイガラムシの防除には、冬季のマシン油乳剤の散布がお勧めです。また、孵化したばかりの幼虫は通常の殺虫剤も有効ですが、お庭で実際にその時期を見極めるのは困難ですので、専門家に相談しましょう。ブラシなどでカイガラムシを樹木からはぎ取ることも有効です。
カミキリムシで自慢の木々がボロボロ!!!
カミキリムシは成虫が飛来して樹木の幹や枝に産卵しますので、産卵を防止することが重要です。成虫の発生前に殺虫剤を散布することによって、殺虫剤に接触した成虫が死亡または忌避することによって産卵を防止できます。
防除には早期発見(成虫の後食痕、産卵痕、木屑・樹液の発見)が重要です。手遅れになると、樹木が枯死することもありますので注意してください。
幼虫穿孔後の防除法として、木屑などを除去した後に潜入孔へ針金を挿して幼虫を殺すことや潜入孔へ殺虫剤を注入することを推奨します。樹木に木屑や樹液が出ている場合はカミキリムシだけでなく、コスカシバ(ウメ、モモ)、オリーブアナアキゾウムシ(オリーブ)などの場合もあります。
それらの穿孔虫の防除法も基本的にはカミキリムシに準じますが、樹皮下のコスカシバに対しては、被害部を切開して内部の幼虫を殺すことや、木槌やゴム製ハンマーでたたいて樹皮下の幼虫を殺すこともできます。
平野博士ありがとうございました!!
対処法から予防策までとても丁寧にお答え頂きました\(^o^)/
これで私達でもお庭の花木を守ることができそうですね。
けれども、「土壌調査」や「カイガラムシが殺虫剤で駆除できる幼虫時代を見極める」など、専門的なところは難しい様です。
そんなときは平野雅親博士もいる、お近くの『ダスキントータルグリーン』に相談してみましょう♪
次回は「芝の雑草について」「除草剤の使い方」など質問に答えていただく予定ですので、お楽しみに!
GreenSnap編集部