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シモツケは、日本や中国、朝鮮半島原産の落葉低木です。日本では、現在の栃木県である下野(しもつけ)の国で最初に見つかったことから、「シモツケ」という名称になったといわれています。
この記事では、そんなシモツケの育て方についてご紹介します。
シモツケは落葉低木のひとつで、5月中旬〜6月ごろにかけて、小さな花を密集させた繊細な花姿で咲きます。
アジア原産なので暑さにも寒さにも強く、難しい手入れがあまり必要ないので、公園などにもよく植えられています。自宅の庭でも簡単に育つので、庭植えにしたり鉢植えにして育ててみましょう。
シモツケは日当たりが良く、風通しのよい場所で育てます。やや耐陰性もあるので、屋外の明るい日陰でも育ちます。
もし鉢植えで育てる場合は、日差しが強い夏場だけ、明るい日陰に移動させてあげるといいです。
シモツケの水やりは、鉢植えで育てる場合は鉢土が白っぽく乾き始めたらたっぷり与えましょう。冬は休眠するので、水やり頻度を控えめにしてください。
シモツケを地植えで育てる場合は、一度根付いてしまえば基本的に雨の水分で十分に育ちます。ただし、夏場に乾燥が続くなら朝方に水やりしてあげましょう。
シモツケはあまり肥料を必要としませんが、鉢植えで育てるなら4月ごろの新芽が伸び始めたころに、マグァンプKなどの肥料効果が長期間続く緩効性肥料を株元にほどこしてあげましょう。
地植えする場合には、基本的に肥料は必要ありません。
シモツケの剪定時期は、花が終わり、完全に枯れる直前です。この時期に、枝先の花がらを剪定することで、剪定した下のわき芽が伸ばしてまた花を咲かせてくれます。
花後の切り戻し剪定を定期的にすることで、1ヶ月ほどは繰り返し開花するようになります。
樹形を低く仕立てたいときなどは、この時期に強剪定をします。低くしたい枝を選んで、枝の途中の芽の上で切り戻しましょう。
シモツケの植え付けや植え替えに適した時期は 、芽が出る前の3月頃か、もしくは10月下旬から11月頃です。鉢植えでシモツケを育てる場合は、毎年1回は植え替えをしましょう。
シモツケを地植えする場合は、庭土に3割ほどの腐葉土と元肥として緩効性肥料をよく混ぜてから植えましょう。
鉢植えで育てるときは、市販の花木用の培養土に植えましょう。自分で配合する場合は、赤玉土小粒4:鹿沼土2:腐葉土3:バーミキュライト1の割合がおすすめです。
とくに地植えのシモツケを親株に増やしたいときは、「挿し木」という増やし方がおすすめです。挿し木に適している時期は5月頃なので、剪定の作業で切り取った枝を使いましょう。
シモツケを挿し木するときは、その年に伸びた新しい枝先10cmをカットして、先端2〜3枚の葉以外を取り除き、挿し木用の土をいれた鉢に挿しましょう。
発根して新芽が動くまでは、土が乾燥しすぎないようにこまめに水やりしてください。秋には十分に育つはずなので、鉢上げしましょう。
とくに鉢植えのシモツケを親株に増やしたいときは、「株分け」という増やし方がおすすめです。株分けは植え替えと同時に作業します。
植え替えのときに根鉢をやさしく崩し、古い土を落としたら、分けられそうな根の分け目を探します。だいたい二等分になるように手で割いて、別々の鉢に植えれば完了です。
シモツケに付きやすい害虫というと、アブラムシです。春から秋にかけて発生しやすいので注意しておきましょう。また、枝が密集して風通しが悪くなると、カイガラムシが付くこともあります。
いずれも早めに見つけて殺虫剤を散布し、駆除してください。アブラムシはテープに貼り付けて駆除することも可能ですし、カイガラムシは殺虫剤がうまく効かない場合、歯ブラシなどでこすり落としてしまえばOKです。
被害が大きくなりそうな場合は、薬剤散布を行いましょう。
小さな花が枝先に集まるようにして咲くという特徴のあるシモツケは、どれもとてもかわいらしく、種類によってその花の付き方や色も異なります。
庭植えにしても小さい鉢でも育てられますし、日当たりの良い場所に置いて毎日水やりをすれば、比較的初心者にも育てやすいのでおすすめです。
松原真理子
GreenSnap編集部