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数ある多肉植物の中で、ひときわキュートで人気のある種類といえば、セダムです。ぷっくりとした丸い小さな葉が、無数に連なる姿は女性でなくても乙女心を刺激します(笑)。また、セダムの面白いところは、簡単に挿し木や葉挿しで増えていくこと。かわいいフォルムの多肉植物が、増殖していく様をみると毎日が楽しくなるのです…。
そんなセダム。本格的な夏を迎える前までは調子が良かったのに、梅雨の明けはじめる8月ごろから急激に弱る…ということがあります。また、冬に枯れることも。
特に顕著なのが、「虹の玉」や「オーロラ」などの葉の小さいタイプです。
今回はそんな、突然起こるセダムの消失について、考えてみます。
植物が光合成するには日光と水と二酸化炭素が必要…というのは学校で教わりましたが、さすがに真夏の強い日差しは耐え難いものがあります。
人間でも強い日差しの下では、どんどん体力が奪われていきますよね。ましてや鉢植えに詰められた植物にしてみれば、拷問に近いものがあります…。
ベストは、30%~50%の遮光をしてあげること。ただし、あまりにも暗いと「徒長」してしまい、格好悪いフォルムになってしまいます。
植物の状態を見極めて、置き場所を工夫しましょう。
安全に夏を乗り切るには、植物にとっても居心地の良い場所を作ってあげることが重要です。
セダムの土は、鉢の中に「水が溜まらない土」、「水はけの良い土」が適しています。
それに加えて、保水性があり、鉢の中まで空気をためることのできる用土であることが望ましいです。
いちばんラクな方法は、多肉植物の専用用土を購入し、それを使うこと。ただし、用土によってはあまりにも多肉植物に向いていないものもあるので注意が必要です。
オススメはやっぱり、自分の栽培方法に合わせたブレンドを編み出すこと。水やりはどの程度できるのか、風通しは良いのか悪いのか…。最初は難しいかもしれませんが、多肉植物を栽培する自らの環境に合わせて調整すると、あとあと失敗も減っていきますよ。
セダムが枯れる一番の理由は、常に土がグチョグチョの状態であること。特に冬は、水やりをしすぎて枯れることも。
そこから上記2つの水はけが悪い土にあって、直射日光となれば、確実に黒く腐って消えていきます。
それを避けるには、真夏や真冬の水やりを控えてみるのもオススメです。
水やりを控え続けていると、葉がシワシワになって、ある種の恐怖を感じることがあります(笑)が、それでもお構いなしに断水を続けるのが実はミソ。
シワシワになるくらいまで断水をしても、そうは枯れません。枯れるいちばんの原因は、酷暑のなかで水やりをして、鉢が蒸れて腐るという流れ。
上記の直射日光と用土の選定を間違えなければ、夏を乗り切ることができるはずです。
ここからは筆者の経験ですが、セダムは極限状態でも生育することが可能です。なので、根の張りが少なくとも、美しい姿形を保つことができるのです…が、やっぱり根の張りがしっかりしている株のほうが断然強い。
挿し木をしたばかりの株や、葉挿し後の子株は大抵、夏に枯れてしまいます。なので筆者は、まだ葉挿しや挿し木をして日の浅い、根の張りの少ないセダムは極力、日の当たらない場所で管理しています。
結果、なんとかセダムの夏越しができている…といった状況です。
セダムは一般的に「育てやすい種類」とされている多肉植物。コツさえつかんでしまえば、放っておいてもどんどん育ちます!
繊細なイメージはありますが、みなさんもぜひ、夏と冬を乗り切るセダム栽培にトライしてみませんか?
mokutaro(杢太郎)