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紫陽花の毒はどこに含まれる?葉っぱを触るだけでも危険なの?

アジサイはアジサイ科の落葉低木で、セイヨウアジサイやガクアジサイなどの総称です。馴染み深いアジサイですが、じつは毒があるとも言われていることをご存じでしょうか。アジサイといえば身近な植物なので、栽培したり観賞するようであれば、ぜひ知っておきたいですよね。それでは、アジサイの毒について詳しく見ていきましょう!

紫陽花に毒があるって本当?

紫陽花 アジサイ

じつはアジサイに毒性があるかどうかは、現在でも解明されていません

しかし、過去にアジサイの葉を食して、健康被害が発生した事例がいくつかあるため、アジサイには毒があると考えれており、厚生労働省の「自然毒リスクプロファイル」にもアジサイが明記されています。

なお、京都薬科大学の研究では、毒の成分や含量には個体があると報告されています。

“京都薬大の吉川らは、中国四川省産アジサイの葉部・茎部の成分検索を行い、新規青酸配糖体 hydracyanoside 類 6 種を報告した。しかし、これら青酸配糖体は、京都産のアジサイ抽出物には含まれず、品種によって成分・含量にかなりの差があるとの見解だった。”

出典:厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:高等植物:アジサイ

紫陽花の毒を摂取することによる症状

アジサイ 紫陽花

過去の事例では、アジサイの毒の症状は主に、めまい・嘔吐・吐き気・痙攣・めまい・息切れなどと判明しています。

アジサイを触っただけでは症状が発生することはありませんが、体内に摂取してしまうと、30分ほどで症状が発症します。ただし、過去に死に至った事例はなく、どの症状も2~3日すれば回復する場合がほとんどだと言われています。

紫陽花の毒の成分

アジサイには「青酸配糖体」という成分が含まれ、人間がアジサイの葉などを口に入れた際に体内で有毒物質のシアン化水素が作られることで、症状が出るのではないかと言われています。

また、アジサイの毒の成分は一つとは限らず、「嘔吐性アルカロイド」や「抗マラリア成分」なども有毒な成分だということが報告されているようです。

ただし、先述のとおり、品種や栽培環境などによって有毒成分の含量や種類は異なります。

紫陽花の毒はどこに含まれている?葉っぱも危険?

アジサイの毒が含まれる部分は明らかにはなっていないため、花や葉、茎や根など株全体が対象となっています。

アジサイの葉は飲食店などでは食べ物に添えられることがありますが、それを口にしたほとんどの方が症状を訴えています。

ちなみに、中国では昔からアジサイの根の部分を漢方に使用していますが、同時に吐き気を抑える漢方薬も服用することが必要です。

紫陽花の毒を摂取してしまったときの対処法

紫陽花 ガクアジサイ

季節感を演出するためにアジサイの葉を使用する飲食店もありますが、口にしてしまうと先ほど紹介したような症状を引き起こす可能性が高いので、控えましょう。

また、アジサイは人間だけでなく犬や猫などにとっても症状が確認されているので、アジサイはペットにとっても危険です。飼っているペットがアジサイの葉などを口に入れてしまった場合は、すぐに口の中を洗いましょう。

飲み込んでしまったようであれば直ちに動物病院に連れて行き、獣医に検査してもらってください。アジサイの毒は少量のため人間にとって死に至ることはないようですが、ペットによっては深刻な状態になることもあります。

ご自宅のお庭などでアジサイを育てている方も多いと思いますが、ペットを飼っている方はペットがアジサイを誤食してしまう環境ではないか、再度見直してみましょう。

紫陽花の近縁種の甘茶にも毒はある?

ここまでアジサイに毒性があることは分かりましたが、近縁種であるアマチャはどうでしょうか。アマチャはユキノシタ科の植物で、ガクアジサイの変種です。

その名の通り味が甘いお茶で、飲むことで花粉やアトピー性皮膚炎などに効果があるとされています。ただし、甘茶も濃く煮出すことで吐き気などの症状を引き起こす場合があるので、煮出し方法には注意が必要です。正しい量を守れば、甘茶はおいしく安全に飲めることでしょう。

紫陽花の毒は触るだけで危険なわけではない!

今回はアジサイの毒について紹介してきましたが、実際にはまだまだ謎が多いです。ただし、昔から数多くの事例が報告されているので、食べ物にアジサイの葉が添えられていても口にすることは避けるようにしましょう。

綺麗なアジサイに毒性があるなんてちょっと意外だったかもしれませんが、アジサイを観賞するだけなら毒をもらうこともないので、遠くから楽しんでみてくださいね。

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