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アジサイは古くから日本で栽培されている植物で、青色や紫色、そしてピンク色など花色も実に豊富です。西洋アジサイやガクアジサイなどの種類があり、アジサイの種類によって雰囲気も変わりますね。アジサイという名前で広く知られている植物ですが、実はいくつもの別名があることをご存じでしょうか?
ここでは、アジサイの別名やその由来などについて詳しく解説していきます!
梅雨の時期に見頃を迎えるアジサイは、日本でも大変人気がある植物の一つですね。アジサイには多くの別名があり、それぞれの由来などを知ることでアジサイについてさらに詳しくなれるでしょう。
それでは、アジサイの別名について順番に見ていきましょう!
アジサイの特徴の一つといえば、さまざまな花色ですね。多くの植物は品種によって花色が異なりますが、アジサイの場合は土壌が酸性とアルカリ性の成分の量によって花色が変わります。土壌に酸性の割合が多いと青紫色、アルカリ性または中性であれば赤色になる傾向があります。日本の土壌は酸性の傾向が強いため、青系のアジサイが咲くことが多いです。
「七変化」という別名はアジサイの花色がさまざまなことから名付けられ、その特徴を最大限に表現していますね。
ちなみに、ヤマアジサイには七変化という品種があります。草丈はそこまで高くなく、他の植物と一緒に寄せ植えして楽しめます。
アジサイは「八仙花」と呼ばれることもあり、先ほどご紹介した七変化のように花色が変化することが由来です。八仙花はもともと中国での呼び名でしたが、日本でも後に別名として呼ばれるようになりました。
花色の変化が美しいアジサイにはぴったりな名前ですね!
アジサイの花に見える部分はガク(額)と呼ばれ、ガクが四片集まっていることから「四片」とも呼ばれています。桜や梅の花などは花びらが5枚ですが、アジサイは4枚なので別名として最適な呼び名ではないでしょうか。
俳句では「四葩」と書かれることが多く、夏の季語として使われます。
「手鞠花」もアジサイの別名で知られ、アジサイの丸いフォルムからこのような別名が付けられました。手鞠とは糸を巻いて作られたボールのことで、昔から日本にある玩具です。
テマリ咲きのアジサイは、日本でも人気がありますよね。
「またぶりぐさ」もアジサイの別名で、室町時代の歌学書である「言塵集(ごんじんしゅう)」ではアジサイのことをまたぶりぐさと書かれています。
その昔、地域によってはアジサイの葉を現代のようなトイレットペーパーとして使っていたことが由来のようです。
「オタクサ」はアジサイの特徴が由来ではありませんが、アジサイの別名として知られています。江戸後期に現在の長崎に渡来したドイツ人の医師・シーボルトは、アジサイを大変好んできました。シーボルトは日本滞在中に「お滝さん」という女性と恋に落ちたことが、オタクサの由来です。
アジサイは昔から長崎で愛されていた花で、日本は当時鎖国時代でしたが、シーボルトがアジサイをオタクサという名前でヨーロッパに紹介されました。現在でも長崎では毎年5~6月に「長崎おたくさまつり」が開催され、長崎市内のさまざまな場所でアジサイが観賞できます。
「額花」は、日本原産であるガクアジサイの別名です。中心にある小さい部分が花で、その周りがガクで覆われています。このガクの部分が額縁のように見えることから、ガクアジサイと呼ばれるようにたりました。
原種であるガクアジサイが園芸種として育てられたものを「本紫陽花」と呼ぶことがあります。ガクアジサイと区別するために、本紫陽花と呼ばれることが多いです。
アジサイはもともとガクアジサイが品種改良して誕生しましたが、現在ではアジサイといえば本紫陽花をイメージすることが多いですね。
アジサイは、漢字で「紫陽花」と書きますね。この漢字は平安時代から使われていますが、実は歌人の源順(みなもとの したごう)という人物が花名を誤解したことで付けられました。唐の時代に有名だった歌人・白楽天の詩に紫陽花と詠まれ、源順はこれを日本に咲くガクアジサイだと勘違いしてしまいました。白楽天が詩で詠んだ紫陽花は、他の花のことだったのです!
現在日本でアジサイの別名として呼ばれている「八仙花」は中国での呼び名だったため、後に日本でもアジサイのことを八仙花と呼ぶようになりました。
アジサイという名前の由来には諸説ありますが、一説ではアジサイの語源は「あづさい」が訛ったものだといわれ、青色の小花が集まって咲くという意味があります。因みに、あづさいは漢字で「集真藍」と書きます。
今回は、アジサイの別名やその由来についていくつか紹介しました。日本でもメジャーなアジサイですが、こんなにも多くの別名があったのですね!
アジサイは地植えはもちろん鉢植えでも育てることができ、その育てやすさから母の日のプレゼントとして好まれることも多いですね。
アジサイの別名の由来を知ることで、今まで知らなかった別名も覚えやすいのではないでしょうか。機会があれば、ぜひアジサイの別名も覚えてみましょう!
GreenSnap編集部