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豪華な印象がある牡丹は、日本で古くから親しまれてきた植物の一つです。多種多様な花色や咲き方があり、多くの人々を魅了しています。
牡丹は洋風と和風どちらの庭園でも楽しむことができ、品種によっては園芸初心者の方でも育てられます。牡丹の種類について詳しく説明していきます。
牡丹はボタン科ボタン属に分類され、中国が原産の落葉小低木です。枕草子などに牡丹が描かれていることから、奈良時代に薬草として渡来してきたと伝えられています。
開花時期はおもに4月下旬~5月中旬頃ですが、寒牡丹などの二季性の品種は11月~1月頃にも見頃を迎えます。
花径は約10cm~20cm、樹高は1m~1.5m程度で、花色は白色や赤色、黄色やオレンジ色など実にさまさまです。
牡丹の咲き方も一重咲きや八重咲き、千重咲きや万重咲きなど多様です。
牡丹の豪華な花姿からアジア諸国では昔から「百花の王」と称され、日本でも古くから親しまれてきました。日本では「立てば芍薬(しゃくやく) 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」という美人を表すことわざがあり、中国では楊貴妃がこよなく愛した花でもあります。
牡丹は育てるのが難しい印象かもしれませんが、寒さに強く日当たりと風通しの良い場所で管理して十分に水を与えれば育てることが出来ます。
牡丹には約8種の原種があり、それらの原種から多種多様な園芸品種が誕生しています。江戸時代には観賞用の園芸品種が生みだされましたが、現在栽培されているほとんどの品種は明治時代以降に誕生しました。
1900年代には欧米でも牡丹の品種改良が進み、フランスでは黄色のボタンが初めて作られました。
日本系の品種で、千重平咲きで大輪の花が咲き見応えがあります。花色は薄い藤色で優しい雰囲気に包まれ、樹勢が強く耐陰性も比較的強いため初心者にはおすすめの品種です。
日本系の品種で、色鮮やかな赤色が目を引く八重咲きの牡丹です。太陽は早咲きの大輪品種で、強健なので初心者の方でも安心して育てられます。
太陽が突然変異して誕生した品種で、花びらは牡丹では珍しく赤色と白色の複色です。
ただし、栽培場所の気象条件などによって赤一色または白一色の牡丹が咲く場合もあり、花色を固定させることは難しいようです。
八重の半抱え咲きの大輪品種で、花色は純濃紅色で紫色を少し含みます。新島輝は他の品種と比べるとの花数が少なく、樹勢は普通です。
おもに鉢植え栽培に適していて、入手しやすい品種でもあります。
アメリカ系の品種で、二季咲き性があるため秋の時期にも開花することがあります。八重咲き品種で、きれいな淡黄色の花色がとても美しいです。
花径は約13cm~18cm、樹高は60cm~90cm程度です。
中国系の品種で、藤色がかった淡い桃色の花を咲かせます。緑胡蝶は万重咲きの大輪品種で、花が盛り上がるように咲くため豪華な印象です。
八重抱え咲きの中輪品種で、花色は上品な桜色です。樹勢が強く初心者でも育てやすい品種で、花壇や鉢植え、そして切り花などさまざまな楽しみ方があります。
八千代椿は、関東地方では鎌倉にある鶴岡八幡宮境内の神苑ぼたん庭園で見られます。
四~五重の抱え咲きの大輪品種で、花色はシックな濃い赤紫色で、花弁の外側は白色の覆輪です。覆輪は栽培環境などによって変化し、全ての黒竜錦に同じような覆輪が入るとは限らないようです。
千重の獅子咲き品種で、丸い花弁が特徴です。獅子咲きとは花弁が盛り上がる咲き方のことで、花弁の隙間に雄しべが見え隠れします。
白王獅子の花色は美しい白色で、大輪品種です。白王獅子も鶴岡八幡宮境内の神苑ぼたん庭園で観賞できます。
フランス系の品種で、万重の盛り上げ咲き品種です。花弁の縁はオレンジ色がかり、花弁は淡黄色です。樹勢はとても強いですが花径の部分は弱く、枝蕾がでます。
金閣は大輪の花を咲かせ、おもに鉢植えや切り花などに向いています。
八重の抱え咲きの中輪品種で、花色は淡紅色で優しい印象を与えます。開花した時は花色が濃いですが満開の後は薄くなることが特徴で、玉芙蓉の花数は比較的少なく樹勢は強いです。
牡丹は春の時期に咲くイメージですが、寒牡丹や冬牡丹などもあるため秋~冬の時期にも開花する品種もあります。寒い時期の牡丹もとてもきれいなので、ぜひ一度観賞してみることをおすすめします。
牡丹は品種によっては鉢植えでも栽培できるので、ご自宅のお庭やベランダなどで育てながら牡丹の品種も覚えましょう!
GreenSnap編集部