日本では古くから親しまれている椿。艶やかで美しい花を咲かせるので、庭木として楽しまれている方も多いのではないでしょうか。椿は挿し木という方法で増やすことができます。
今回は、椿を増やしたい方向けに、椿の挿し木の方法についてご紹介します。挿し木の方法や時期、コツについてもまとめているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
椿(ツバキ)とはどんな花?
椿はツバキ科に属する常緑高木で、冬から早春にかけて、紅色やピンク、白の艶やかで美しい花を咲かせます。日本では古くから庭木として親しまれ、愛されてきた花です。
日本に分布する椿には、ヤブツバキとユキツバキの2種類があります。
椿(ツバキ)の挿し木とは?
挿し木とは、植物を増やす方法のひとつです。椿の健康な枝をカットし、それを別の場所に挿すことで株を増やすことができます。挿し木では、新しく種や苗を買わずに増やすことができますが、挿し木にした株の病気がうつってしまうことがあるので、必ず健康な椿の枝を挿し穂とすることを心がけてください。
椿の挿し木の成功率は低いといわれています。椿の挿し木に挑戦するときは、失敗することを前提に、挿し穂を複数用意しておくとよいでしょう。
椿(ツバキ)の挿し木の準備
椿の挿し木には、以下のものを準備しましょう。
- 椿の枝(挿し穂)
- 発根促進剤(あると成功しやすい)
- 土
- 鉢
土は鹿沼土をおすすめしますが、市販の挿し木用の土があればそれもよいでしょう。土は清潔な新しい土が向いています。
椿(ツバキ)の挿し木の時期
椿の挿し木に適した時期は、6月から8月です。気温や天気が安定している日に行いましょう。
椿(ツバキ)の挿し木の方法
- まず椿の健康な枝を10cmほどカットをしてください。椿の枝はかたいので剪定用ハサミを使い、葉を2~3枚残して下の部分(根元に近い部分)の葉は落としてください。
- カットした枝を清潔な水に30分浸しましょう。30分以上水に浸すと発根しにくくなり成功率が下がるので、水の浸しすぎには要注意です。
- 発根促進剤がある場合は、椿の枝の切り口に塗布してください。
- 鉢に土を入れて、割り箸などで5cmほど穴を開けて、カットした椿の枝を挿します。椿の枝の根元に近い部分を土に挿してください。
- 土にただ挿しただけではグラグラするため、指で安定するように軽く押さえましょう。
- 鉢を明るい日陰で管理します。
椿(ツバキ)をペットボトルに挿し木する方法
椿の挿し木はペットボトルを用いて行うこともできます。大きめのペットボトルをふたつに切り、下側に用土を敷いて挿し木し、上から密閉するように蓋を被せれば、日除けをしたり風に当たらない場所に置く必要がありません。乾燥しているときはペットボトルの蓋を閉めれば、温室のように栽培ができます。
ペットボトルの底から根がまわっているのが確認できれば、蓋を外してなるべく自然な状態に近づけ、9月〜10月の初秋に植え替えをしましょう。
椿(ツバキ)の挿し木を成功させるポイント
発根促進剤を使用する
椿の挿し木を成功させるには、発根させる必要があります。切り口に発根促進剤を塗ると、病害虫を防いで発根を促すことができますよ。
挿し穂を複数用意する
椿の挿し木は成功率が低いため、失敗することを想定して挿し穂を複数用意するのがポイントです。ひとつの鉢に2~3本の挿し穂を挿して育てるのがおすすめします。
枝をまっすぐカットする
椿の枝はまっすぐにカットしたほうが発根率が高くなります。斜めに切らず、なるべく水平に切るようにしましょう。
なるべく風にあてない
椿の挿し木に風があたると根がでにくくなり、挿し木が失敗しやすくなります。可能な限り風があたらない場所を選んで置きましょう。室内で管理をする場合も、エアコンの風があたる場所は避けるのがベターです。
椿(ツバキ)を挿し木で増やしてみよう
自宅で育てている椿をもっと増やしてみた方は、ぜひ挿し木に挑戦してみてくださいね。椿の挿し木はなかなか成功しませんが、その分成功した時の嬉しさはひとしおですよ。
挿し木に成功したら、小さな椿が成長していく姿を楽しめますよ。
この記事を書いた人
GreenSnap編集部
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