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冬の野菜の代表であるダイコン。ダイコンは葉や、根〜茎まで全体的に病気が発生するので、お店で売られているように真っ直ぐきれいに育てるためには、病気の予防や対策が必須です。
今回は、ダイコンがかかりやすい病気や、病気の原因、予防と対策についてまとめました。これからダイコンを栽培したい方や、すでにダイコンを育てていて病気の不安がある方はぜひ参考にしてくださいね!
ダイコンがかかりやすい病気は以下の通りです。
モザイク病はアブラムシが媒介する病気です。アブラムシがダイコンの葉から汁を吸うときに感染し、発病した部分から分泌される汁液によって周囲に被害が広がります。
モザイク病に感染すると、葉の表面にモザイク状の濃淡模様が現れ、葉が縮れたように萎縮します。栽培初期にモザイク病にかかると、生育が悪くなり、悪化すると枯れてしまうこともあります。
モザイク病は発病すると治療法がないので、事前に防ぐのが大切です。マルチやトンネルを被せ、アブラムシの飛来を防ぎましょう。
感染した葉を見つけたら、即座に除去しましょう。感染した葉を触った手で他の葉に触れると広がってしまうので、絶対に他の葉に触れずに消毒してくださいね。
べと病はカビの胞子によって広がっていく病気です。主にダイコンの葉に黄色い斑点が出るのが特徴です。斑点は徐々に大きくなり、白いかびが付着するようになります。
べと病は根にも症状がでる場合があり、表皮の下に黒い斑点がでます。病斑のある葉は、湿気が高くなるとべとべとすることが特徴です。
べと病は、水はけの悪さや連作など、栽培している環境が原因となります。株間をあけて栽培し、水はけをよくして加湿の状態にならないように注意しましょう。
白さび病は、葉の裏側に白色の小さな斑点が発生することが特徴です。病気が進行すると、白色の胞子が飛散して他の作物にも広がってしまいます。病気が発生した葉はやがて色抜けして黄色く変色します。
白さび病にかかった葉は、ビニール袋などを被せて取り除き、畑の外で処分しましょう。白さび病を防ぐためには、窒素が多くなりすぎないように肥料を管理し、水はけの良い土壌を作ることがポイントです。
黒腐病は、葉や茎、根に症状が出る病気です。下葉から発生することが多く、葉が水浸状態に変色し、時間の経過とともに広がっていき、やがて葉全体が変色してしまいます。
ダイコンの根に黒腐病の症状が出る場合、地上部から見られないので発見が遅れてしまいます。根の部分をよく見ると、飴色に見えることがあり、根を切ると黒く変色しているのが特徴です。黒腐病は軟腐病と似ていますが、軟腐病のようなニオイは発生しません。
黒腐病は、肥料切れになると発生しやすいのが特徴です。病気になった株はすぐに処分し、連作を防ぐなど栽培環境を整えて予防しましょう。
炭疽病は、主に露地栽培の作物の葉に発生する病気です。炭疽病にかかるとダイコンの葉に白い斑点が出始めます。徐々に斑点が大きくなり、病斑が合体して大きくなるようになります。白かった斑点は症状が進行すると茶色く変色して、葉がボロボロに傷むのが特徴です。
炭疽病を防ぐには、風通しをよくし、高温多湿を避けた環境で栽培することが大切です。発病した葉はすぐに取り除き、薬剤を散布して他の葉に感染が広がるのを防ぎましょう。
黒斑細菌病は、風雨によって葉に傷ができた時に細菌が侵入することで起こる病気です。葉に黒い斑点ができるほか、根に侵食して根の中心が黒く変色します。
黒斑細菌病は、土壌の湿度が高くなると発生しやすくなります。バランスの良い土壌を作ること、風雨の後に葉が傷んでいる場合は早めに殺虫剤で予防しましょう。
軟腐病は細菌によって引き起こされる病気です。傷口から細菌が侵入すると、本葉が4〜6枚の頃に根が肥大し、葉の間が割れます。徐々に組織が軟化し、崩壊して悪臭を放つようになってしまいます。
軟腐病を予防するには、本誌が4〜6枚の時に薬剤を散布して予防しましょう。傷口から細菌が侵入したあとでは治癒が難しいので、予め予防しましょう。
黒斑病は、アルタナリアきんが原因の病気です。トンネルやハウス栽培などで夜の気温が低くなると、地上部に出た部分が凍結して組織が脆くなるほか、枯れた葉が付着して雑菌が繁殖し肌荒れを起こします。露地栽培でも、日照が足りないと発生しやすくなります。
ハウスやトンネルで栽培している場合は、防寒と換気に注意しましょう。また、予め薬剤を散布して予防しましょう。
根くびれ病は、根が黒くなってくびれ、葉が萎れる病気です。根が肥大する時期に発生すると次第に褐色の病斑が発生し、根の全体に広がります。
根くびれ病を防ぐためには、水はけの良い環境で栽培し、連作を避けましょう。被害に遭っている株は速やかに処分しましょう。
根腐病は数種類のかびが原因です。主に根に発生する病気ですが、時には葉にも発生します。感染すると根の表面が褐色〜黒褐色に変色し、中央が陥没して亀裂が入ったり、さめ肌になったり、網目状になったりします。病斑の大きさはさまざまです。
根腐病は発生してから治療するのは困難なので、発生しないように予防と対策を行いましょう。予め薬剤を散布することと、土壌の管理をしっかりと行いましょう。
ダイコンが病気になるのは、主に高温多湿の環境や連作、ウィルスを媒介するアブラムシなどの害虫が原因です。気温が高く湿度が高い時期に病気になりやすいので気をつけましょう。
ダイコンはなるべく連作をしないようにしてください。過去に病気が発生した場所で栽培する場合は、よく土を消毒してから栽培しましょう。
病気が発生する前から定期的に薬剤をまいておくと、病気を予防できます。収穫して食べる際には、野菜に使える薬剤であるかしっかりと確認してくださいね。
アブラムシなどの害虫は防虫ネットで飛来を防ぐことができます。しかし、あまり目の細かな防虫ネットを設置すると水はけが悪くなり、湿気がたまって病気になることがあるので注意が必要です。
ダイコンの葉の裏をこまめにチェックして病斑が出ていないか確認しましょう。
病気になった部分は、すみやかに切り取って焼却処分をしましょう。近くにそのままに放置していると、そこから病気が広がるので畑の外ですぐに処分することが大切です。
どんな料理にも使える万能の大根ですが、病気を防いで育てるには対策が必要です。ダイコンは根だけではなく葉も美味しく食べられるので、予め薬剤を散布したり、害虫の飛来を防いで全体を美味しく食べてくださいね!
GreenSnap編集部