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植物は、夏の強い日差しに当たると葉焼けを起こして傷んでしまうことがあります。寒冷紗は、日差しを遮ったり植物をすっぽり覆うことで保護する農作物や植物の管理には欠かせないアイテムです。ホームセンターに行くと、寒冷紗の他にも「不織布」や「防虫ネット」など似たような資材が売っていますが、寒冷紗との違いはどこにあるのでしょうか。
今回の記事では、寒冷紗の使い方や目的について紹介します。
寒冷紗(かんれいしゃ)とは、植物を覆って保護する「被覆資材」のひとつです。農業用の寒冷紗は強度のある合成繊維やポリエステル製の糸が使用され、網目状になっているのが特徴です。通気性がよく、水も通すので、寒冷紗をかけたまま水やりが出来ます。
ただし、寒冷紗をかけたまま水やりができるのは、葉に水がかかっても平気な植物のみですので注意が必要です。
寒冷紗は、遮光、防虫、保温、防風の目的で使用されます。寒冷紗は季節を問わず使用することが出来ますが、春先には育苗、夏場には遮光、冬場には保温や霜を防ぐために使用されることが多いです。
寒冷紗は色ごとに遮光率が異なるため、効果的な使用方法が違います。季節ごとに上手に使い分けをしましょう。
黒い寒冷紗は遮光率と遮熱効果が高いため、夏場の利用に適しています。黒の寒冷紗の遮光率は50%前後です。真夏の強い日差しから植物を守ったり、育苗ハウスの天井や、定植してまもない野菜苗を守ります。
遮光率が高いため、苗が徒長しないように光を適宜取り入れてあげましょう。
白い寒冷紗は保温と凍霜害を防止するために使用されます。白の寒冷紗の遮光率は20%前後なので、「レースカーテン越しの遮光」程度の半日影を作るのに適しています。また、鳥や害虫を寄せ付けないので、真夏以外は年中活躍します。
寒冷紗には、白、黒以外にも銀色のシルバーテープが入ったものがあります。縦縞のシルバーが太陽を反射して照らすので、防虫効果に長けています。
ホームセンターやガーデニングショップに行くと、寒冷紗の他に不織布や防虫ネットなど似たような資材を見かけますが、それらは寒冷紗の代用にはなるのでしょうか。
寒冷紗とよく似た素材に不織布があります。不織布は目が詰まっているため、保温を目的として使用されることが多いです。
不織布は、冬越しや夏野菜の苗植えの際に使用されますが、冬は害虫の住処になりやすいので注意が必要です。また、寒冷紗と違って遮光率は10%ほどしかありません。
防虫ネットは、害虫防止に特化した資材です。寒冷紗は防虫効果もありますが、保温効果があるため、むしろ害虫が好む環境を作ってしまう危険性もあります。
害虫を防ぐためだけに使用するのであれば、通気性の良い防虫ネットを使用することがおすすめです。また、防虫ネットは網目の細かさを選べるので、幅広い害虫に対応できます。
・寒冷紗
・支柱
・寒冷紗を押さえるためのピン
寒冷紗はホームセンターや園芸用品店では簡単に手に入ります。タイミングなどによっては、ダイソーやセリアなどの100円ショップなどで購入できた場合もあるようですが、筆者が確認した時点では取り扱いはほぼないに等しい印象。
どうしても100円ショップでまかないたい場合は、目的に応じて遮光ネットや防虫ネットで代用するのもおすすめです。これらは、100円ショップでも手に入ることが多いかと思います。
寒冷紗はガーデニングから農業まで欠かせないアイテムです。寒冷紗の使い方をマスターすれば、様々な野菜や植物を育てやすくなります。
寒冷紗は遮光だけではなく、保温や防虫などさまざまな使い道があります。寒冷紗を上手く使って、植物が育ちやすい環境を作っていきましょう。

GreenSnap編集部