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ハイドランジアは梅雨時期に花を咲かせるのが特徴で、日本のアジサイよりも花の色や形、咲き方が華やかで、ガーデニングや切り花に人気です。
今回は梅雨の風物詩、アジサイの仲間であるハイドランジアの育て方をご紹介します。
ハイドランジアとはアジサイのひとつで、18世紀後半に日本のホンアジサイが欧州に渡り、そこで品種改良されたものが逆輸入されて広まったアジサイです。とはいえ、最近では日本で生まれた園芸品種もハイドランジアと呼ばれることが多くなってきました。
ハイドランジアといえば、白いアジサイとしても知られるアナベルが代表的ですね。育てやすく見た目も美しいことから、ガーデニングのみならず切り花としての人気も高いです。
ハイドランジアとアジサイの違いは、見た目のバリエーションが豊かなことです。
普通のアジサイにはないオレンジカラーやグラデーションカラーの品種があったり、ボリューミーな八重咲きや花びらが尖った剣弁をもつ品種など、咲き方もさまざまに楽しめます。
また、普通のアジサイは一季咲きで去年伸びた枝に花を咲かせる旧枝咲きですが、ハイドランジアの多くは今年伸びた枝に花を咲かせる新枝咲きかつ四季咲き性をもつので、普通のアジサイよりも剪定作業が単純にでき、いわゆる秋色アジサイと呼ばれるアンティークな花色をつくりやすいといった特徴があります。
アナベルはハイドランジアの代表的な品種です。純白の花色が特徴で、切り花としても人気です。最近では庭植えにする家庭や地域も多く、街中でもよく見かけるようになりました。
普通のホンアジサイよりもひとまわり花房が大きく、見応えのある花姿が楽しめます。
ピンクアナベルは、アナベルをピンクに品種改良したハイドランジアです。
普通ピンクのアジサイをつくるには土壌をアルカリ性にしなければいけませんが、ピンクアナベルは土壌の酸度に限らずピンク色に染まるのが特徴です。
新枝咲きなので、最初に咲いた花を剪定すればまた夏か秋に咲くので、育てがいもあります。
シーアンは秋色アジサイの代表的な紫陽花で、花色がグリーンから紫に移り変わる、アンティークカラーが楽しめるハイドランジアです。
キレイな秋色アジサイをつくるには、秋頃まで花をつけたままにする必要がありますが、日差しの弱いので明るい日陰に移動してあげるといいです。
とくにブライダルシャワーという色は、JFSという花の新品種コンテストで、フラワー・オブ・ザ・イヤー2019-2020(最高賞)を受賞しており、人気が高まっています。
長く咲かせるとアンティークカラーに変化していき、秋色アジサイとしても人気です。
ハイドランジアは、日当たりの良い場所で育てます。室内でも日当たりが良ければ問題なく栽培可能です。日光にしっかりと当てることによってきれいな花色が出てきます。しかし夏場の直射日光は危険なので夏場は半日陰に移動させましょう。
また、寒さにもそこまで強くありません。冬場は室内に移動させると良いでしょう。
アナベル以外のハイドランジアは、用土の酸度によって花の色合いを調整できます。自分で調整するのが難しい場合は、市販のアジサイ用培養土を使いましょう。赤用・青用と酸度調整された培養土なので便利です。
ハイドランジアを植え付けする際には、ポット苗よりも一回り大きい穴を掘って植え付けます。ポットから取り出したら根を軽くほぐして植え付けましょう。植えたあとは、土をかぶせて苗を安定させます。そのあとはたっぷりと水やりをしておきましょう。
鉢植えで育てているならば2年に一回は植え替えしましょう。植え替えしないと根詰まりの原因になります。植え替えは初春もしくは花が枯れた頃に行います。
ハイドランジアの水やりは、鉢植えの場合、表土が乾いたら水を与えます。水切れさせると花がつかなくなることもあるので気をつけてください。ハイドランジアを庭に地植えしている場合には、降雨だけで十分ですが、夏場は乾燥しすぎているようならば水やりします。
ハイドランジアは丈夫な性質をもち、肥料がなくともよく育ちます。花付きをよくして、長年育てるのであれば、花後に緩効性肥料を与えましょう。開花中は定期的に液肥を希釈して与えると、次々と花を咲かせます。また、冬の間は緩効性肥料を与えると、よりよく生育します。
新枝咲きが多いハイドランジアの剪定は、普通のアジサイよりも慎重になる必要はありません。花を何度も咲かせたい場合は、花の2〜3節下で剪定します。
秋色アジサイを作りたい場合は、剪定せずにそのまま色褪せるまで明るい日陰で管理しましょう。秋色になってから剪定すれば問題ありません。
旧枝咲きのハイドランジアはこちらの記事を参考にしてください。
ハイドランジアは挿し木で増やします。挿し木をする時期は、5〜9月ごろがおすすめです。四季咲き性・新枝咲きのハイドランジアなら、うまくいけば挿し木から翌年に花を楽しむこともできますよ。
ここからは、アナベルを例に挿し木のやり方をご紹介します。
葉にうどんこのようなものが付着したように見える病気です。ジメジメする時期に発生しやすくなります。うどんこ病は薬剤を撒いて対処します。
うどんこ病と同じ時期に発生しやすいです。さび病は治りにくいので厄介。さび病になった箇所は早めに取り除きましょう。
ハダニなどが春先から発生します。こうした虫は発見次第対処しましょう。放って置くと大量に増えていきます。また、チョウチョやガの幼虫が産み付けられることも。定期的にハイドランジアを観察して虫がついていないか確認することを習慣化してみてください。
ハイドランジアは見た目が非常に華やかで育てていて楽しいものです。ハイドランジアは特に梅雨頃が見どころですが、年中通して楽しめる植物でもあります。
これからハイドランジアを育てるという際には、ぜひともこの記事で紹介したようなポイントを参考にしてしてみると良いでしょう。
GreenSnap編集部