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プリンセチアとは、サントリーフラワーズによって新しく改良されたポインセチアの一種です。ポインセチアによく似た花姿をしていて、ピンクや白色のプリンセスのようなかわいらしい葉を持っています。華やかなので、鉢花のプリンセチアは贈り物としても良く用いられています。そんなプリンセチアの育て方をご紹介します。
プリンセチアの育て方は、日当たりと気温、肥料の与え方に注意することが大切です。
日中は直射日光に当て、夜は遮光、気温は最低でも10℃以上を保つことで、よりきれいな色づきを楽しむことができます。
また、肥料の与え方も1年目と2年目以降の株で変えてあげると良いでしょう。
冬の時期に出回るので、寒さを得意とする植物だと勘違いして屋外で育てようとされる方がいらっしゃいます。耐寒性はあまりありませんので買ってきたら、まずは置き場所に注意してくださいね。
プリンセチアの生育温度は15〜20℃で、基本的にはポインセチアと同様に日光を好みます。
日当たりが悪い場所で管理していると、下葉が枯れる原因にもなります。そのため、日中は日当たりのいい場所で育てましょう。
ただし、プリンセチアは短日植物であり、遮光することで花の姿や色を良くすることで花芽ができます。そのため、短日処理が必要となります(詳細は以下参照)。
また、プリンセチアは湿気と寒さを苦手とするため、雨水に当たらない場所を選び、冬は室内に取り込みましょう。
プリンセチアを育てるときは、一般的には観葉植物用の土を用います。
自作するのであれば、「赤玉土6:腐葉土3:パーライト1」の割合で配合土をつくってください。ただし腐葉土は臭いがついているため、これが苦手な方は市販の土がおすすめです。
プリンセチアの苗の出回り時期は、11〜12月頃です。
苗を購入した時点では小さめの鉢に植えられていることが多いので、早々に根詰まりを起こす可能性も多いです。そのため、苗を買ってきたら、できるだけひとまわり大きな鉢に植えてあげましょう。
鉢やプランターで育てるのが一般的で、地植えにはあまり向いていません。
プリンセチアは乾いた空気を好みます。夏を含む春と秋までの間には、表土が乾燥していたら水を与えてあげましょう。
このとき葉っぱに水がかかってしまうと、枯れてしまったり病気になる原因に繋がりますので、水やりを行う際は株のすぐ近くから注いで葉っぱにかからないようにしてください。
冬の水やりは控えめに行うようにしてください。10℃を下回った頃からは、土の面が乾いてからではなく、乾いてから3〜5日経ってから水を施しましょう。
プリンセチアへの追肥の仕方は、1年目と2年目以降で異なります。
1年目の春頃に芽が出てきたら、緩効性肥料か液肥を与えます。特に5〜7月は、液体肥料を施すようにしましょう。8〜10月にかけては、緩効性化成肥料にしてあげてください。
冬の開花時期に追肥をしてしまうと、根腐れを引き起こすことがあります。そのため、冬に肥料は与えないようにしてください。
春夏の時期は、窒素分がやや多い観葉植物用肥料を施肥してあげると元気に育ちます。
2年目以降のプリンセチアは、春夏秋冬で見ていきます。春は最低気温が10℃以上になったら、有機質が配合された固形肥料や化成肥料をを月に1回のペースにしましょう。
プリンセチアは寒さも苦手とするため、気温が15℃を下回る頃には、室内の暖かい場所へ取り込んでおいた方が良いでしょう。
ただし、急に環境を変えると変化に耐えきれず、葉が枯れる原因になりうるため、徐々にならしていくようにしてください。
新芽が出てくる頃になれば、また屋外へ移しても問題ありません。
プリンセチアの植え替え時期は、4〜5月頃が適期です。それ以外の時期でも、根詰まりしている場合は、真夏と真冬を避けて植え替えしましょう。
植え替えるときは、元々育てていた鉢よりも一回り大きい鉢を使います。鉢から苗を取り出したら、3分の1ほどの土をほぐして植え替えます。
植え替えのあと2週間程度は、肥料を施さないように注意してください。
なお、植え替えの際に茎や葉っぱから出てくる白い液体に触れると、手がかぶれることがあります。作業を行うときは手袋などを装着しましょう。
植え替えの際に使用した土に元肥が含まれている場合には、元肥の成分が切れるまでは肥料をあげる必要はありません。目安は培養土によって大きく異なりますが、2ヶ月から3ヶ月は元肥の効果があると言われています。
プリンセチアは短日植物であるため、鮮やかな葉色を楽しむには、日光に当たる時間を10時間以下にコントロールする必要があります(これを短日処理といいます)。
日中の自然光は必要となるので、9〜10月の期間は夕方から朝方まで箱などを被せて、人工的な光を遮光しておきましょう。
また、短日処理を行なっている期間は、気温を15℃以上に保っておくとなお良いです。
プリンセチアは春頃まで鑑賞を楽しむことができます。花や葉が枯れてきたら、その都度摘み取るようにしましょう。
また、本格的な夏になる前(7月前半くらい)までに、剪定を行う必要があります。枝の付け根にある新芽を2つほど残して、枝を切り落とします。思い切った剪定になっても問題ありません。
プリンセチアは剪定した枝を利用して、「挿し木」で増やします。
挿し木のやり方は、以下の通りです。
なお、挿し木を指す用土は、赤玉土にバーミキュライトやパーライト&ピートモスを同じ割合で混ぜた土を用いても構いません。
また、切り口には、発根剤を付けておくとより根が出やすくなります。
プリンセチアが注意すべき害虫には、オンシツコナミジラミ、アブラムシ、カイガラムシがあります。この3つの害虫は一年を通して見られます。
オンシツコナミジラミは、葉裏についていることがあります。予防できることとしては「風通し」の良い場所で管理すると良いでしょう。
アブラムシは新芽に、カイガラムシは茎や葉っぱの根本から湧いてきます。カイガラムシは取り除きにくいので、ブラシを使ってこそぎ落とすようにしましょう。
冬場の室内は空気が乾燥しやすくなります。乾燥すると害虫が発生しやすくなりますので、予防として定期的な「葉水」も効果的です。
クリスマスの定番として、よく飾られるプリンセチアの育て方についてご紹介しました。
とにかく色彩が鮮やかで、目を奪われる程美しいです。少し環境への配慮が面倒に感じるかもしれませんが、大事に育てたからこそ見られる姿には感動します。
ぜひご自宅で育ててみてください。
松原真理子
GreenSnap編集部