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夏の暑さにも負けないで可愛らしい花をたくさん咲かせてくれるのがバーベナです。バーベナには1年で枯れてしまう一年草タイプと毎年花を咲かせる宿根草があります。ここでは比較的丈夫な、宿根バーベナの育て方についてご紹介していきましょう。
バーベナは一年草タイプも宿根草タイプも日光を好みますが、特に宿根バーベナを育てる場合は、日当たりをよくしてあげることが重要です。
宿根バーベナは強い日差しのもとで生育します。また、宿根バーベナが開花するには、日光に長時間当たることが必要です。
そのため、日光が不足すると花つきが悪くなるだけでなく、花が咲かないこともあります。茎もひょろひょろと頼りなく伸びてしまいますので、見た目もあまりよくありません。
宿根草タイプは一年草タイプに比べて暑さや寒さに強いのが特徴です。生育も旺盛なため、グランドカバーなどにもよく用いられます。
宿根バーベナは一年を通して日当たりの良さを見るほか、花が密集して咲くため、風通しもよい場所が適しています。
一年草タイプは暑さや寒さにやや弱いので、置き場所を変えることのできる鉢植えで管理する方が向いていますが、宿根草タイプは丈夫ですので移動させなくても元気に育ち、毎年たくさんの花を咲かせてくれます。これがグランドカバーとして人気の理由の一つです。
宿根バーベナを鉢植えで管理している場合は、土の表面が乾いたら鉢の底から水が流れてくるまでたっぷりと水やりをします。乾燥には強い反面、過湿を嫌うので、夏だからといって毎日水をあげる必要はありません。
土の状態を確認して、湿り気がある時は水やりをしなくても大丈夫です。
宿根バーベナを地植えで管理している場合は、根付いていれば水やりはほぼ必要ありません。降雨だけで十分育ちます。真夏の暑い日が続いて地面がカラカラになっているときのみ、水やりをしてあげてください。
冬は夏よりも水分が蒸発しにくいので、過度な水やりは根を傷めてしまいます。
宿根バーベナを鉢植えで管理している場合も、冬はそれほど水やりはしなくても大丈夫です。土の表面が乾いてきたら、土の中も乾いているかなるべく確認しましょう。割り箸のような長い棒を挿してみて、湿った土がつかなければ水やりをするタイミングです。
水をあげるときは、夏と同じよう、鉢の底から水が流れてくるまでたっぷりとあげましょう。
地植えでの管理でしたら、水やりは必要ありません。降雨のみで十分です。
宿根バーベナの花が開花している間は栄養補給が欠かせません。そのため、鉢植え・地植えともに、、元肥として緩効性の液体肥料を用土に混ぜ込んでおきましょう。その後は液体肥料を月に1〜2回程度施します。置き肥でもかまいません。
宿根バーベナは肥料が不足すると、花つきが悪くなってしまうので気をつけましょう。
宿根バーベナは過湿を嫌うので、水はけのよい土を選びます。腐葉土などの有機質が混ざっていればあとは特にこだわらなくても大丈夫です。
園芸店やホームセンターなどで売っている観葉植物用の土を使うと手軽です。自分で用意する場合は、小粒の赤玉土を5割、腐葉土を3割、川砂を2割程度に混ぜ合わせたものを使用するとよいでしょう。
春先になると宿根バーベナのポット苗が流通するので、それを入手して、夏に入るまでに植え付けます。用意した土に緩効性の肥料を施しておき、そこに苗を植え付けます。
植え替えは一年草タイプは必要ありませんが、宿根草タイプを鉢植えで育てている場合は必要になってきます。
植え替えをしないでいると根詰まりを起こし、葉っぱが枯れてきたり花が咲かなくなったりするので気をつけましょう。
植え替え、は一回り大きな鉢を用意し、新しい土を半分程度入れます。そこに古い土を払った宿根バーベナを置き、残りの土を入れて完成です。
宿根バーベナは挿し芽で増やせます。春から夏にかけて行うのがよいでしょう。
なるべく元気そうな茎を選び、先端から長さ5〜10cmほどになるように切り取ります。下の方の葉っぱを取り除き、切り口を乾燥させます。それから用意した挿し木用の土に挿します。水を切らさないように管理すると、2〜3週間ほどで根が生えてきます。
また茎が伸びて地面に接していると、そこから発根していることがあります。その部分を切り取って植える方法もあります。
宿根バーベナの花が終わったあと、10〜11月頃になると種が収穫できます。宿根バーベナの種の収穫量は多く、また、こぼれ種からも発芽するので、宿根バーベナを増やしたくない場合には花のあとの管理にも気をつけましょう。
ハダニやアブラムシ、ヨトウムシなどが発生します。見つけたら薬剤を撒いて処理します。また過湿を嫌うので、梅雨の高温多湿時期にはウドンコ病が発生しやすくなります。
カビの菌糸である白い粉が茎や葉っぱなどについて、バーベナを弱らせてしまいます。
どちらかといえば一年草タイプのバーベナに発生しやすい病気なのですが、宿根バーベナでもたまにかかることがあります。発生してしまったら殺菌剤を撒き、肥料を控えて風通しをよくしてあげましょう。
宿根バーベナの花が咲いて終わったあとは、花柄摘みをしましょう。花が終わった部分を切り戻しすると、新しい芽が出てきます。また、伸びすぎたものも切り戻しておきましょう。
一年草タイプに比べて暑さや寒さに強いこと、またほふくする性質から、宿根バーベナはグランドカバーにも利用されます。
グランドカバーとは、低い草丈の植物や匍匐する性質の植物を地面を覆い隠すように植えることで、地面だけでなくフェンスや壁などに這わせる方法もあります。
グランドカバーを植えると雑草が育ちにくくなるので、下草管理が楽になるという利点があります。
バーベナには茎が匍匐するタイプと立ち上がるタイプがありますが、グランドカバーには匍匐する性質のバーベナを植え付けます。
宿根バーベナは一年草タイプよりも耐寒性があるので、防寒対策を行えば屋外でも冬越しが可能です。なるべく寒風や霜に当たらないような場所で管理するのが望ましいため、鉢植えでしたら適した場所に移動させます。
ただし、宿根バーベナを地植えしている場合は移動できませんので、その場合は株元近くの土にワラやビニール資材を敷いて防寒対策を行います。とはいえ、防寒対策を行っても温度が5℃を下回ると枯れてしまうこともあります。
宿根バーベナには様々な品種があるので、花もそれぞれです。共通しているのは小ぶりな花がまとまってたくさん咲くことで、品種によって花の色は赤色やピンク、紫、青紫、白などがあります。
宿根バーベナの開花時期は、5月〜10月くらいまでとなっています。
宿根バーベナには、様々な品種があり、その数は約250種あるといわれています。
「テネラ」と呼ばれる種類のバーベナは「ヒメビジョザクラ」とも呼ばれ、紫色の花を咲かせます。匍匐してカーペット上に咲き乱れるのでグランドカバーとしても人気があります。
「ハナテマリ」は毬のようにまとまって咲く種類でこちらもグランドカバーとして人気です。サントリーが品種改良し、赤色やピンク、紫、白などの豊富な花の色を実現しました。
「タピアン」もサントリーが品種改良したもので、ハナテマリよりも花の量が多いのが特徴です。花の色はハナテマリ同様、赤色、ピンク、紫など豊富に揃っています。
また、茎が匍匐せずに立ち上がるタイプに「リギタ」があります。30〜40cmほどの草丈で、紫や淡いピンク色の花を咲かせます。
同じく立ち上がるタイプで、草丈が70cmから最長180cmになることもあるのが「ボナリエンシス」です。濃い青紫色や淡い青紫色の小ぶりな花がつき、それらが小さなボール状にまとまって花を咲かせます。
バーベナには「魔力」「魅了する」という花言葉があります。これは、バーベナが宗教や魔力に関わりのある花とされていたからです。
また色別の花言葉もあります。赤いバーベナですと「団結」、白いバーベナですと「私のために祈ってください」、ピンクのバーベナは「家族の和合」、紫のバーベナは「私はあなたに同情します」、となります。
バーベナは小さな花がまとまって咲くので、このことから「団結」や「和合」などの花言葉が生まれたとされています。
約250種類もある宿根バーベナには、一年草タイプとは違った魅力がたくさんあります。
上手く根付いてくれれば、毎年色とりどりの花を咲かせてくれ、地植えにすればほとんど世話をしなくても育ってくれるので、ガーデニング初心者でも扱いやすい植物です。
満開時にはカーペット状に花を咲かせてくれる宿根バーベナで、庭や花壇を彩ってみてはいかがでしょうか。
GreenSnap編集部