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トップスプレンダー(別名:トップシータービー)というエケベリア属の多肉植物があります。トップスプレンダーは多肉植物では珍しく、冬よりも夏を嫌う特徴があります。今回は、トップスプレンダーの育て方についてご紹介していきましょう。
トップスプレンダーは日当たりの良い場所を好みます。ただし、夏は直射日光には当たらないようにし、半日陰で管理できるようにしておいてください。
30%〜50%の遮光ネットなどで日除けするようにすると、移動させなくても育てることができます。遮光ネットがなかったり、貼り付ける空間がないときは、午前中だけ日差しを浴びさせて、後は日の当たらない場所に移動させても構いません。
冬ですと直射日光に浴びせていても、枯れることがありませんので移動する必要はありません。
梅雨時期などの雨が継続して降る期間も、トップスプレンダーは嫌いでます。そのため、屋根のある雨がかからない場所に移動させてください。
さらに夏場は湿度も上がるので、風のよく通る環境で、できれば高所に配置しましょう。トップスプレンダーは比較的寒さには強いので、冬は風通しの良い場所に継続して置いて下さい。
一年を通して風通しの良いところで育成すると考えておきましょう。
トップスプレンダーへの夏の水やりは、控えるようにします。断水することを心がけましょう。
もし葉っぱが萎れて元気がなくなってきたら、土の表面が湿るぐらいの水を夕方に与えましょう。
冬の間も、トップスプレンダーは乾燥気味に管理していきます。水やりの目安としては、15日〜30日程度に土の表面が湿るぐらいの量です。
あまり多くあげすぎると、土が乾きにくくなり根腐れを引き起こしてしまう可能性があります。1週間以上、土が湿るといったことがないようにしましょう。
トップスプレンダーは、紅葉をしないエケベリア属ですので、肥料を控えたりする必要ははありません。
春に一度サボテン・多肉植物用の肥料を施しておきましょう。その後は、秋まで効果が持続するので、肥料を与えずに育てます。
なお、肥料を与える場合は、窒素を多く含んでいるものを使うようにしてください。エケベリア属の肥料の適期として、春は4月か5月、秋は9月頃です。通常よりも2000倍に薄めた液肥を使って下さい。
トップスプレンダーを育てるなら、市販されたものである多肉植物用の培養土を使うのが手っ取り早いです。配合土を使うのであれば、赤玉土の小粒サイズと鹿沼土の小粒サイズと、ピートモスと川砂とくん炭を2割ずつ混ぜます。
トップスプレンダーの植え替えは、1〜2年に1回は行いましょう。植え替え時期は、3月と9月が良好でしょう。真夏と真冬の間でも植え替えを行うことができますが、なるべく避けた方が良いです。
トップスプレンダーを植え替えるときは、晴れの日が続いているときに行うと良いでしょう。雨に濡れて傷んでしまってはかわいそうです。
植えていたポットないしは鉢から取り出します。使っていた古い土は極力取り除きましょう。出てきた根が伸びていると感じたら、清潔なはさみで切除してください。
鉢から出した株の根に、ダメージを与えないように作業します。根が傷つくと、生育不良を起こして枯れる原因となります。切り口が腐らないように日陰で3〜4日間乾燥させます。そして、新しい鉢に用土を入れて植えていきましょう。
半日陰から育ててゆっくりと日光に当てるようにしていきます。植え付けも春か秋に行うようしましょう。
トップスプレンダーの増やし方は、「株分け」と「芽挿し」という方法があります。
芽挿しとは挿し木の方法の一つで、若い芽を切り取って挿し穂として用いて、苗床に挿して根を出させるというやり方です。
やり方は挿し芽と同じです。挿し穂をつくるために、親の株からはさみなどを使って芽先を切断していきましょう。茎が土に刺さる部分になりますので、長めに切っておくことをおすすめします。切り取った子株の下葉をていねいに取り除きます。
付け根は切れないようにゆっくり剥がしていきましょう。挿し穂の切り口を乾燥させるため、明るい日陰で管理します。かさぶたができるように塞がるまで置いておきましょう。切り口の乾燥が完了したら、新しい乾いた土に挿していきます。
発根するまでは、水を与えないようにしてください。根付いていると見分けるには、軽く上に引っ張って、植物が抵抗しているように感じたら、根が生えているというサインを確認できます。
根付いてるのを確認できたら、水をたっぷり与えておきましょう。株分けでは、株を分けて新しく植え替えて増やします。株が大きくなりすぎると、個体が老化してきれいな花が咲かなくなりますので、株分けなどを行うようにしましょう。
「芽挿し」は少々難しいので、「株分け」がおすすめです。
トップスプレンダーなどの多肉植物は、風通しが悪い環境で育てていると根腐れを起こして、黒点病(カビ類の病気)にかかる可能性があります。
一度かかってしまうと、株がみるみるうちに衰弱していき、最終的に枯れてしまうので、蒸れさせたり、日照不足にならないように管理しましょう。発生してしまった黒点病は、薬剤で完治させることができません。
伝染する病気ですので、土も一緒に捨てるようにしましょう。殺虫剤を撒いておくと効果的です。
そして、害虫の被害も出ることがあります。ワタムシ・カイガラムシ・アブラムシ・夜盗虫などによる被害です。
ワタムシは1〜2mmという極小サイズの虫で糸で体を覆っています。ワタムシは成長を妨害してくる嫌な虫ですので、駆除をすぐ行うようにしてください。
カイガラムシは、多くの植物で見かける害虫で、葉の裏などに付いて養分を吸汁する厄介ものです。全体が殻のようなもので覆われており、硬いです。ブラシやこそぎ落とせるものを使って駆除してください。
アブラムシは、歯ブラシで落としたり、牛乳で窒息死させます。門番として、テントウムシをのせるのも一つの手段です。また、夜盗中はヨトウガの幼虫で、葉の侵食をしてきます。数本の爪楊枝を植物の周辺に挿しておくだけで効果が現れますよ。
害虫の発生しにくい環境づくりのためにも、風のよく通る場所で管理するようにしましょう。
トップスプレンダーの耐寒温度は0度と、やや寒さに強い特徴を持っています。高温多湿は苦手で、日本の夏の気候に弱いです。耐寒性は少し高いので、多少なら霜に当てても枯れることはありません。
トップスプレンダーは流通名で呼称されており、ベンケイソウ科のエケベリア属の仲間で、メキシコなどの中米を原産地としている多肉植物です。
別名「エケベリア・ルンヨニー」ともいわれている園芸品種となります。園芸店だけでなく、ネットショッピングサイトや通販サイトなどでも販売していて、比較的手に入りやすいです。
そのほかにも流通名で「トップシータービー」や「トップシィダービィ」とも付けられています。
トップシィダービィは、同じものと言われる場合と別物と言われる場合がありはっきりしていません。ただ元々の株は同じですが、花が咲いたときの姿が異なるので別物と考えるのが正しいような気もします。
トップスプレンダーの葉は、まっすぐ成長してからだんだんと裏返って生えてきます。葉の先端も何かで切り取られたような直線になっています。上から見るとハートの形をしていて可愛らしいです。少し白くかかったように見え、青緑色のような灰緑色のような葉になる特徴があります。
トップスプレンダーは、オレンジ色の華やかな花が咲きます。オレンジのほかに紅色も混ざっており、秋の紅葉シーズンに咲きます。花芽が、株の脇から花芽が伸びて咲きます。
花びらも葉っぱと同じでひっくり返ります。下向きに咲いて釣鐘状のようになります。
トップスプレンダーの花言葉には、「優美な」「風雅な」という意味があります。元々エケベリアという植物には、優美やたくましいという花言葉が存在しています。
エケベリア属の中でも、葉っぱが反り返る珍しい特徴を持つトップスプレンダーの育て方についてご紹介しました。
日本の冬には弱いという植物ですが、室内での管理をしていけば、それほど育てるのも難しくはないと思います。鉢植えでも庭植えでも育てられ、寄せ植えにすると楽しいです。
秋の紅葉のように橙赤のカラーに染まる花を堪能してみましょう。葉っぱが反り返ることで、上面から見るとハートの形が見えるようになっています。その姿形が可愛らしいので、近年人気も高まっています。
GreenSnap編集部