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藍は東南アジアを原産とする、タデ科イヌタデ属の一年草です。日本には6世紀頃に伝わったといわれ、日本伝統の染め物技術、”藍染”の原料として古くから重宝されています。奥ゆかしさを感じさせる淡い紺色はとても美しいことから、ジャパンブルーと称されることもあるそうです。
今回はそんな藍の栽培について、種まきの時期や方法などをご紹介します。
藍には日当たりと水はけのよい場所が適しています。しかし、藍はもともと強健な植物なので、1日の日照時間が2〜3時間あれば十分育ちます。
藍は水はけのよい、栄養豊富な土を好みます。地植えで藍を栽培する場合は、「赤玉土6:腐葉土4」の配合土や畑の土に、草木灰や有機肥料を混ぜ込みましょう。プランターで藍を栽培する場合は、草花用の培養土を使用するとよいです。
藍は発芽適温18〜25℃、生育適温5〜30℃です。よって暖かい春の3〜5月に種まきを、5月に苗植えをしましょう。
地面に直接植えることもできますが、育苗ポッドを使えばより元気に生育します。
苗の草丈が10cm以上になったら、株の間隔を地植えの場合は20〜30cm、プランターの場合は15〜20cm空けて植え付けます。
表土が乾いたのを確認したら、たっぷり水をあたえます。とくに5月頃の生育期は水切れさせないように注意してください。
植え付けの際に、土に有機肥料や緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。さらに、植え付けから2ヶ月たったのを目安に、2週間に1回液肥をあたえましょう。こうすることで、より活発な生育につながります。
藍は7月と9月の年に2回、染料のもととなる葉を収穫できます。
地際から10cmほどのところから切り戻していきましょう。なお8月〜10月に藍が花を咲かせてしまうと、とれる染料の量も減ってしまうので、早めに摘み取ることが重要です。
藍は8〜10月の開花を終えると、種の収穫期を迎えます。茎ごと刈り取ってから広げて乾燥させると、種の採取が可能です。採取した種は翌年の種まき適期まで保管します。
生育期の5〜9月に、茎を挿し木にして増やせます。茎の頂点を5〜8cmほど切り取ったものを水に挿して、発根させましょう。やかてしっかり根が生えたら、プランターや畑に定植してください。さらに2週間に1回液肥を施せば、株が元気に生長しますよ。
藍はアブラムシやヨトウムシといった害虫の被害を受けやすい野菜です。見つけたら被害に合う前に、野菜用の殺虫剤を散布したり、天敵であるてんとう虫を放つなどしましょう。
藍は8月から10月に開花期を迎え、枝分かれした先に米粒のようなピンク色の花をつけます。種類によっては白色の花を咲かせる品種もあるものの、藍色の花はつけません。
藍の花言葉は、『美しく装う』『あなた次第』です。古くから衣服の染料として、人々の生活を支えてきたことに由来しています。
藍染のような伝統工芸に利用されているため、栽培には繊細な管理が必要だと思われますが、実際は誰でも簡単に育てられる植物です。自分で育てた藍で染め物をするなんてことができますよ。
GreenSnap編集部