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ダチュラは江戸時代に薬用として、日本に持ち込まれた有毒植物です。誤って口に含むと非常に強い幻覚作用などの中毒症状を引き起こしてしまうので、扱いに注意が必要です。ただし、その点を気をつければ、可憐な花姿やその芳香を楽しめますよ。
今回はそんな魅惑のダチュラの育て方についてご紹介します。
ダチュラは日当たりの良い場所を好みます。耐暑性が高く、日の当たる場所においておくと次々と花を咲かせます。1m以上に育つ品種のものもありますので、地植えの際は株間を1.5m以上開けておくとよいでしょう。
誤飲による中毒例もあるので、ペットや子供がいる場合は管理場所に気をつけてください。
ダチュラの成長・開花にはかなりの水分が必要なので、4〜9月の育成期はとくに水の吸いこみがいいです。そのため鉢植えの場合は、夏の暑い時期には1日2回程度、朝夕の水やりをしてください。
地植えの場合は、長期間雨が降らず乾燥したときにだけ水やりをすれば問題ありません。
冬場は自然と枯れていきますが、葉が残っている場合、土が乾いたら水をあげてください。全て枯れているようであれば、数日に一度の水やりに切り替えましょう。
ダチュラは水もちがよい用土が適していますが、本州以南では自生するほど生命力が強いので、極度な痩せ地ではない限り成長していきます。
鉢植えの場合は赤玉土7:腐葉土3の割合がいいでしょう。市販の草花培養土でも問題ありません。
地植えの場合は適宜、腐葉土と堆肥をすき込んでおいてください。堆肥は粒状がおすすめです。
ダチュラの花つきをよくするためには肥料を施しましょう。
鉢植えでは4月からの育成期には月1回おき肥をするか、液体肥料を月4回ほど与えましょう。
地植えの場合は、苗が育ってきたら1〜2ヶ月に1回程度、緩効性化成肥料を株元に適宜適量与えてください。
ダチュラのポット苗の植え付けは4〜6月に行いましょう。前項の用土や肥料を参考に準備します。植えるときは根を崩さなくても大丈夫です。植え付け後10日間は根付くまで毎日水やりをしてください。
ダチュラの種は、秋頃になるトゲトゲの果実の中から採取できます。果実がわれたら種をとり、風通しの良い日陰で保管しておきます。種まきは4〜5月に行いましょう。一晩水につけた種を、土の上に蒔いていきます。花壇に直まきでも問題ありません。5mmほど土をかぶせ、土が乾かないように水をよくあげてください。
10日ほどで発芽するので、本葉が3、4枚になったら鉢や庭へと植え替えましょう。
ダチュラの挿し木は5〜7月が適しています。新鮮な枝を20cmほど切り、枝についた根元の葉も切り落としていきます。切り口を30分ほど水につけたら土へと挿して、土が乾かないように水をあげます。
1ヶ月程度で発根するので、鉢や庭へと植え替えましょう。
ダチュラには乾燥する夏の時期にハダニがつきやすいです。葉の裏側も霧吹きなどで水を与えるようにしてください。新芽の生える春ごろにはアブラムシなどもわきやすいので注意しましょう。
生命力が強いので病気にはほとんどなりませんが、うどんこ病、立枯病などに気をつけてください。
ダチュラは別名:チョウセンアサガオとも呼ばれる、ラッパ状の花を上向きに咲かせる一年草です。花にはほのかに甘い芳香があり、香水などにも使われています。一概には言えませんが、アサガオに比べて、花びらの端に尖りがあるのが特徴です。
ダチュラには、近属に下向きに咲くブルグマンシア属もありますが、どちらも毒性が強く、強い幻覚作用の中毒症状を引き起こしますので、絶対に口に含まないでください。
ダチュラの花言葉には「偽りにみちた魅力」や「装飾」「人工的なこと」などがあります。別名はチョウセンアサガオですが、アサガオとは全く別のナス科の植物です。花姿はアサガオに似ていつつも全く異なる、そしてダチュラの持つ毒性から、この花言葉をもつようになりました。
ダチュラは野生化するほどに生命力の強い植物です。その強い毒性にさえ注意していれば、庭植えはとくに、ほとんど手入れのいらない、初心者にも育てやすい植物です。ぜひみなさんも魅惑のダチュラを育ててみてください。
GreenSnap編集部