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キバナコスモスはその名の通り、鮮やかな黄色の花をはじめ、赤やオレンジの花を咲かせるコスモス属の1種です。丈夫でよく育つので、初心者でも育てやすい花といえます。そこで今回は、キバナコスモスの栽培に適した場所や種まきの仕方、気をつけたい病害虫など、キバナコスモスの育て方についてご紹介します。
キバナコスモスは、日光がよく当たる場所で元気に育ちます。丈夫で生育は旺盛ですが、日照不足になると生育が悪くなるほか、花つきも劣るので気をつけてください。
また、キバナコスモスはメキシコ原産の植物であることから、寒さには弱いですが暑さには強く、夏場も美しい花を咲かせます。
キバナコスモスの種まき時期は、4月〜8月頃が適しています。
ただし、夏に種をまく場合は、なるべく涼しい場所で管理して発芽させるようにしてください。熟した種を採種し春まで保存しておいたもの、もしくは種を購入してまいていきます。
育苗ポットに種をまき、本葉が3〜4枚程度になるまで育ったら、花壇や鉢に植え付けます。地植えの場合は、育てた苗を植える以外に、種を直まきして間引きながら栽培していく方法も可能です。
長い期間キバナコスモスの花を楽しみたい場合は、春と夏とで時期をずらして種をまくことをおすすめします。4月〜6月に種まきをすると夏に開花、7月〜8月に種まきをすると秋に開花するので、夏から秋にかけて黄色やオレンジの美しい花を楽しめます。
キバナコスモスを育てている土の表面が乾いていたら、鉢の底から水がたっぷりと出るぐらい水やりをしましょう。キバナコスモスは乾燥に強いため、毎日水やりをする必要はありません。過湿になると根腐れをしやすくなります。
また、受け皿に溜まった水も根腐れの原因になりうるので、そのまま放置せず、必ず捨てましょう。
キバナコスモスを地植えする場合は、根づいてからは自然に降る雨にまかせ、定期的に水やりをしなくて大丈夫です。ただし、日照りが続いているときや、夏の暑さで土がすぐに乾いてしまうようなときは、たっぷりと水やりをしましょう。
夏の水やりは、朝か夕方に行ってください。昼間の暑いときに水やりをすると、水がすぐに温まり、お湯をかけている状態になるため根を傷めてしまいます。
キバナコスモスを地植えする場合は、植え付けの際に堆肥や腐葉土を混ぜて、栄養豊富な土壌にしておきましょう。それ以外は特に肥料を与えなくてもよく育ちます。
キバナコスモスを鉢植えにする場合は、元肥として緩効性肥料施し、その後は月に1回程度、液体肥料を追肥しましょう。即効性のある液体肥料を定期的に与えると、栄養をサポートでき開花時期の間、株を元気に保てます。
ただし、肥料を多く与えすぎると葉が茂りすぎてしまうので、株が元気であれば無理に追肥をする必要はありません。
キバナコスモスを育てるときは、水はけがよく肥沃な土が適しています。市販の草花用培養土、もしくは赤玉土小粒と腐葉土を7:3の割合で配合した土などを使うとよいでしょう。
キバナコスモスは1年草なので、植え替えの必要はありません。なお、移植を嫌うため、地植えにする場合は、どこが栽培に適した場所かをよく考えてから植えるようにしましょう。
1年草であることから、毎年種まきをして増やします。
キバナコスモスには、さまざまな種類があります。それぞれどのような特徴があるのか見ていきましょう。
ロードシリーズは、草丈が20〜30cmまでしか伸びない品種です。黄色やオレンジ、赤の花を咲かせます。単色で植えて楽しむのもよいですが、それぞれの花色を寄せ植えにするのも見応えがあってきれいです。
ロードシリーズと同様、草丈が20〜30cmまでしか伸びない品種なので、コンパクトに育てたい人に向いています。とても丈夫で初心者でも容易に種から育てられます。
サンライズは、キバナコスモスのように草丈が60cm以上に生育します。半八重咲きの品種で、6cmぐらいの黄色い花を咲かせます。初夏から霜が降りる頃まで花が咲き、開花期が長いのが特徴です。
ディアボロも草丈が50cm程度になる高性種で、鮮やかな赤い花を咲かせます。耐暑性はありますが、気温が高いと花色はやや淡くなります。
半八重咲きの品種で赤やオレンジ、黄色の色とりどりの花色を楽します。
風通しが悪い環境で発生しやすいのがアブラムシです。アブラムシは新芽や葉、新梢やつぼみ、花に寄生して吸汁し生育に悪影響を及ぼします。また、アブラムシの粘り気のある排泄物によってすす病と呼ばれる病気や、ウイルス性の病気を誘発することもあります。
すす病は、すすのような細かな黒い斑点が葉や枝にでき、やがてそれが徐々に広がり、葉の変色や落葉を引き起こす病気です。ウイルス性の病気においては、一度感染すると回復することができないので、株に大きなダメージを与えてしまいます。
ハダニは体長0.3〜0.5mmと非常に小さい害虫で、主に葉裏に寄生します。クモの仲間の1種であることから、クモの糸のようなものを葉や花につけ、生育を阻害します。
乾燥した状態を好むため、予防するには定期的に葉水をしておくとよいです。葉裏についたハダニは水で洗い流して駆除することも可能ですが、集団で発生している場合は、薬剤を散布したほうが確実に退治できます。
灰色かび病は、湿度が高く気温がそれほど高くない環境下で発生しやすい病気なので、春から梅雨の時期にかけて注意が必要です。感染すると葉や茎、つぼみや花が腐敗して灰色のかびに覆われます。
密植や水やりの頻度などに気をつけ、風通しのよい環境を心がけて防除しましょう。被害がひどい場合は、株ごと取り除いて処分してください。
うどんこ病は、カビが原因で起こる伝染性の病気です。春から秋にかけて発生しやすく、発病すると葉の表面がうどん粉を振りかけたような白いカビに覆われます。その影響で光合成が正常にできなくなり、花が咲かないといった被害が出るほか、枯死する場合もあります。
ジメジメと蒸した条件下で発生しやすいので、灰色かび病と同様、風通しをよくして発病しないよう気をつけましょう。カビの胞子が飛散すると、被害がどんどん拡大していきます。そのため、発病した葉は取り除いて処分してください。
キバナコスモスは6月~11月にかけて、コスモスに似たオレンジがかった黄色の花を咲かせます。咲き方には一重や半八重咲きなどがあります。
キバナコスモスには、「野生的な美しさ」「幼い恋心」といった花言葉があります。
夏の暑さにも負けず丈夫でよく育つ性質が野生的な魅力だとして、「野生的な美しさ」の花言葉がつけられたといわれています。
思わず目を引くような鮮やかな赤や黄色、オレンジの花を咲かせるキバナコスモスは、その美しい花姿を春から秋にかけて長く楽しめるのが大きな魅力です。地植えにして大きく育てたい場合は、キバナコスモス以外にサンライズやディアボロなどもおすすめです。生育が旺盛で初心者でも栽培しやすいので、ぜひチャレンジしてみてください。
※トップ画像はてぃあらさん@GreenSnap
GreenSnap編集部