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ひなげしはヨーロッパ原産のケシ科の一年草です。英名ではシャーレーポピー、フランス名ではコクリコと呼ばれています。日本では5月に見頃を迎えるポピーで、別名に「虞美人草」があります。繊細でか弱そうに見えますが、丈夫であまり手がかかりません。
そんなひなげしの育て方を説明します。
ひなげしは日当たりのよい乾燥した場所であれば、こぼれダネでも増えるほど繁殖力が旺盛に育ちます。日当たりと水はけ、風通しのよい場所で育ててあげましょう。
ひなげしは乾燥気味を好む草花です。
鉢植えのひなげしは、鉢の表面の土が乾いたらたっぷりと水やりをします。過湿にすると根腐れしやすくなるので、水のやりすぎには注意します。地植えのひなげしは、根付いてからの水やりは必要ありません。
ひなげしは肥料が多すぎると花付きが悪くなり、ひょろひょろと軟弱に育ちます。そのため、元肥以外は少なめに施しましょう。
ひなげしを地植えする場合は、元肥として緩効性化成肥料を土壌に混ぜます。すでに草花が植わっているような土なら特に肥料をやらなくても育ちます。鉢植えのひなげしは、花茎が伸びる春ごろに様子を見ながら液体肥料を施してください。
ひなげしは過湿を嫌うので、水はけと通気性のある土が適しています。
ひなげしは酸性土壌を嫌うので、事前に有機石灰や苦土石灰を土に混ぜて土壌の酸度調整を行ってください。その上で腐葉土と堆肥をよく混ぜ込んでおきましょう。鉢植えの場合、市販の草花用培養土、または赤玉土(小粒)6に対して腐葉土4を混合して用いましょう。
ひなげしの種まき時期は、9~10月頃が適期です。ひなげしの種はとても細かいので、扱いに注意しましょう。
ひなげしの種は光がないと発芽しないので、種の上に土は被せません。そして、種が風で飛ばされないような場所で、霧吹きなどを使って水やりをして管理します。本葉が5~6枚付いたら、鉢や地面に植え付けます。
ひなげしの苗の植え付け時期は、2月下旬~3月頃が適期です。ひなげしは根が傷つくと弱ってしまうので、早めに植え付けてあげましょう。
鉢植えにする場合は、5~6号鉢に1株の植え付けが目安です。地植えにする場合は、株同士の間隔を20cmほどあけて植え付けます。
ひなげしは種を使って増やすことができます。
花びらが散ったあとの中心に極微細な種ができるので、直播するかポットにまいて育苗します。覆土はしません。直根性で移植を嫌うので直播がおすすめです。
混み合っているところは間引いて育て、株間を20cm~30cmほど余裕をもたせましょう。密植すると蒸れたり、枯れて倒れやすくなります。
種まき適期は9月~10月中旬ですが、寒冷地では春まきが安全です。ポットに種まきしてから、庭に植え替えるタイミングは発芽して本葉が6枚以上に育った頃、鉢植えなら本葉が2~3枚の小苗のときがよいでしょう。
ひなげしは、花がら摘みをこまめに行うことで少し花期が伸びます。花後にタネをつけさせたくない場合も、早めに花のつけ根のところで摘み取りましょう。
灰色かび病はボトリチス病とも呼ばれ、低温時に多湿にすると発生することがあります。梅雨時期に特に発生します。花や蕾、花弁に褐色の小さなシミ状の斑点ができたり、茎や葉に灰色のカビが生えます。気温が度前半で雨が続くと発生しやすくなります。
また、苗立枯病が発芽してまもない幼苗に出ることがあります。日当たりのよい場所で、適度な水やりをすることで防ぐことができます。
アブラムシは春頃から多く発生する害虫です。蕾や新芽、茎や葉の裏に群生して汁を吸い、株を弱らせます。風通しが悪いと発生を助長します。
ひなげしの花言葉は「いたわり」「思いやり」「心の平静」「慰め」「休息」などがあります。
いかがでしたか。今回は春に人気のひなげしの花の育て方と花言葉などをお伝えしてきました。
ひなげしは、薄紙のような花びらが風に揺れる姿がなんとも魅力で、できれば大きなコンテナや花壇で群生を楽しみたい植物です。ひなげしを育てると違法なのでは、と心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、国内で流通している園芸品種からはモルヒネの原料は採れませんので、安心して栽培をお楽しみくださいね。
※トップ画像はマリーさん@GreenSnap
GreenSnap編集部