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金魚やメダカの水槽に浮かべて水草として楽しむことが多いホテイアオイ(布袋葵)は、ミズアオイ科の非耐寒性多年草です。ホテイアオイは熱帯地域の南アメリカ原産のため寒さには弱いですが、繁殖力旺盛で放っておいてもどんどん増えていきます。熱帯の国々では、水路などで繁殖しすぎて問題になっているほど。日当たりが良ければ元気に育つので、初心者にもおすすめの植物です。今回は、そんなホテイアオイの育て方のポイントや花言葉をご紹介していきます。
ホテイアオイは、水槽や水鉢、池、沼などに浮かべて栽培します。金魚やメダカなど魚を育てる水槽に浮かべてもきれいですよ。
適応水質は、酸性~弱アルカリ性・軟水~弱硬水ですが、水質はあまり選びません。水質を安定させるには、底に少し土を入れるか、ほかの抽水植物の鉢を入れて栽培するとよいでしょう。
また、ホテイアオイは丈夫な植物ですが、日光不足と寒さには弱いです。日光を好むので、日当たりのよい場所で育ててあげてください。15℃以上あれば1年中生育します。
地域によっては冬になると枯れてしまうので、屋内で管理すると良いでしょう。もし株が枯れてしまっても、春になると新芽を出して復活することもあります。
ホテイアオイは水槽や水鉢に浮かべて育てるので水やりは必要ありません。
ただし、水質が極端に悪化してしまった場合は、容器の水をすべて取り替えましょう。用土で育てる場合は、常に土を湿った状態に保ってあげるとよいです。
ホテイアオイへ肥料を与えると巨大化する場合があるので、基本的には与えません。もし花付きが悪い場合は、容器の底に敷いた用土に固形肥料を施しましょう。
ホテイアオイは、水槽や池のほかに多湿の土でも栽培することができます。
常に土がじっとりと湿った状態を保つか、鉢ごと水に沈めて育てるとよいでしょう。用土は、粘土質の荒木田土などを利用してください。
ホテイアオイの種まき時期は春頃です。ホテイアオイの種は乾燥に弱いので、冬の間は水に沈めるか泥に埋めて保管しましょう。
ホテイアオイはある程度の大きさになると、自然に分離していきます。特に植え替えなど行う必要はありません。株が増えすぎたなと思ったら間引きしてください。
ホテイアオイの増やし方は「株分け」という方法です。ホテイアオイはランナーを出してたくさんの子株をつくるので、この子株を切り分ると簡単に株分けできます。また、自然に分離した株を分けて増やすこともできます。
ただし、ホテイアオイは繁殖力が強くあっという間に増えてしまうため、在来種に影響を及ぼす可能性もあるとして一部地域では問題視されています。日本では要注意外来生物にも指定されているので、増えすぎたからといって近所の池や沼に捨てることはやめましょう。
ホテイアオイを育てている容器の水質が悪化した場合は、都度水を取り替えてあげましょう。それ以外は、ホテイアオイは丈夫なうえ、自然に分離して増えていくので、特に株の手入れをする必要はありません。もし寒い地域で越冬させる場合は、室内で管理してあげましょう。
ホテイアオイは、病害虫の被害が少ない植物です。まれにアブラムシが発生することがありますが、薬剤散布で駆除してあげます。ただし、水槽や池で魚などの生き物を育てている場合、悪影響を及ぼす可能性があるので薬剤散布はやめましょう。
ホテイアオイは開花時期の7月から10月頃になると、うすい青紫色の、花径約3㎝ほどの可憐な花を咲かせます。花弁は6枚で、上を向いた花弁に黄色い斑が入るのが特徴です。葉の間から高く伸ばした花茎の先に花を付けます。
朝開いて夕方にはしぼんでしまう1日花ですが、次々に群生するので見ごたえがあります。
ホテイアオイの花言葉は、「移ろいやすい恋」です。
ホテイアオイは、魚を育てる水槽やビオトープの水草として活用することはもちろん、きれいな花を咲かせるので観賞用としても楽しめます。薄青紫色の花と、ツヤのある緑色の葉は水辺に彩りを与えてくれます。
園芸店やホームセンターではもちろん、魚を取り扱うペットショップなどでも入手することができます。生命力が強く、日当たりよく暖かい場所なら元気に育ち、どんどん増えるので水生植物初心者にもおすすめです。
ホテイアオイの蔓は、編み込んで雑貨や家具の素材として用いられることもあります。素材として使われる場合は、ウォーターヒヤシンスと呼ばれます。ウォーターヒヤシンス素材の家具や雑貨は、リゾート風の雰囲気で人気がありますよ。
水に浮かべて育てるのが一般的ですが、湿った用土で育てることもできます。幅広い楽しみ方ができる植物なので、ぜひ栽培にチャレンジしてみてくださいね。
※トップ画像はまりりん829さん@GreenSnap
GreenSnap編集部