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緑の葉の先に鮮やかな黄色い花を咲かせるヒメエニシダは、マメ科の落葉性の低木で、鉢植えでは30~40cm程度の大きさです。庭木のエニシダは2~3mほどに成長するのに対し、ヒメエニシダは小さめなので、鉢植えで育てることができます。かわいい黄色の花も楽しめますよ。今回は、そんなヒメエニシダの育て方やお手入れの仕方についてご紹介します。
基本的には日当たりの良い場所が適していますが、ヒメエニシダはエニシダより暑さ寒さに弱いため、季節によって育てる場所を変えるとよいでしょう。
また、夏の高温多湿に弱いので、風通しが良く半日陰になる場所で育てましょう。冬は霜に弱いので、霜にあたらない軒下や室内に移動します。春と秋は、日当たりの良い場所に移動してあげると元気に育ちます。
ヒメエニシダは多湿に弱い植物なので、乾燥気味に育てます。土の表面が湿っている時は水やりを控えて、乾いたら水やりをしましょう。冬はさらに控えて、土の表面が乾いてから2~3日して水やりをします。
ヒメエニシダへは、年に2度ほど、花前の2月頃と花後に緩効性肥料などを与えましょう。たくさん与える必要はなく、少量で十分育ちます。
ヒメエニシダを育てるときは、弱アルカリ性の用土が適しているので、苦土石灰を少し混ぜておきましょう。また、水はけがよくなるよう、赤玉土と腐葉土を混ぜた配合土や、市販されている草花用の培養土を使用します。
霜の降りない暖地では地植えすることができます。地植えにすると大きく成長しますが、季節ごとの移動ができないので、育てる環境を考慮して地植えにしましょう。植え付け時は根鉢をあまり崩さず、根を傷つけないように注意してください。植え付けてから根付くまでは、しっかり水やりをしましょう。根付いてからは、雨不足で乾燥しすぎない限り降雨のみで育ちます。
寒冷地では、鉢植えがおすすめです。季節ごと育てる場所を変えましょう。
鉢植えでも鉢を大きくすると、ヒメエニシダも大きく成長します。地植えする場合と同じように、根鉢はあまり崩さず、根を傷つけないように注意してください。植え付け時はしっかり水やりをし、その後は土の表面が乾いたら水やりをする程度で十分です。
水やり後は、鉢皿に溜まった水は放置しないようにしてください。根腐れを起こしてしまいます。
ヒメエニシダを鉢植えにしている場合は、根詰まりを起こしていたら、一回り大きな鉢に植え替えをしましょう。花が終わった頃が適しています。根が傷つくので、根鉢はあまり崩さないように注意しましょう。
古い土を少しだけ落とし、傷んでいる根のみ取り除いてください。植え替え後に枝を切り詰めることで、植え替えの負担が軽減します。
ヒメエニシダは「挿し木」で増やすことができます。挿し木を行う時期は、3~4月、6~7月頃が適期です。
10cm程度の挿し穂を用土に挿し、用土が乾かない、半日陰になる場所で管理してください。数か月すると発根します。
ヒメエニシダは病気に強いので、病気の心配はほとんどありません。害虫も付きにくいのですが、時々アブラムシが発生することがあります。見つけたら、すぐに取り除き、薬剤を散布して対処しましょう。
ヒメエニシダの咲き終わった花や傷んだ葉は、こまめに取り除き、養分が無駄に吸い取られるのを防ぎましょう。
花が終わったあとや植え替え後には剪定します。枝が混みあっているようなら不要な枝を間引き、小さくしたい場合は枝先を切り詰めましょう。
花が終わり、夏頃に翌年の花芽をつくり始めるので、遅くても6月中には剪定してください。
ヒメエニシダは開花時期の3~5月頃になると、鮮やかな黄色い花を咲かせます。春らしく庭やベランダが明るくなり、冬の終わりを実感できますよ。
ヒメエニシダの育て方やお手入れの仕方などについてご紹介しました。
ヒメエニシダは、もっとも、地植えや鉢を大きいものにすると、1m程度まで成長します。多少の特性を持つエニシダより耐寒性・耐暑性に弱く、育てる環境には少々気を使いますが、鮮やかな黄色い花が咲くのが毎年楽しみになりますよ。
ただ、ヒメエニシダは突然枯れることもあるので、挿し木などで増やしておくと安心です。みなさんもぜひ、庭やベランダを彩るヒメエニシダを育ててみませんか?
※トップ画像はakkさん@GreenSnap
GreenSnap編集部