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シバザクラ(英名:モスフロックス)は、北米原産の多年草です。地を這うように横へ横へと茎を伸ばし、茎の各節から根を出して広がっていきます。花の季節になると、地面を埋め尽くすように美しい色の花を咲かせるシバザクラの特徴から、グランドカーペットに向いているのはもちろん、鉢花としてもとてもかわいくて美しいです。
そんなシバザクラの育て方を見ていきましょう。
シバザクラは日当たりの良い場所を好みます。水はけが良い場所に植えることをおすすめします。日陰では茎が弱くなり、根が枯れやすくなってしまうため注意しましょう。
シバザクラは乾燥に強い花ですので、表面の土が乾いてから充分に水やりをします。過湿には弱いので、水をやりすぎて根腐れを起こさないよう注意しましょう。
なお、夏の暑い時期には、水やりをした水が温かくなってしまうので、朝夕の涼しい時間帯を選んで水やりをしてください。
シバザクラはそれほど肥料を必要としませんが、2月から3月頃に緩効性肥料を与えると、花付きがよくなります。ただし、即効性のある液肥を与えてしまうと、肥料焼けを起こしてしまうので、与えるのであれば必ず緩効性肥料にしてください。
シバザクラは水はけのよい土を好むので、赤玉土6:腐葉土2:川砂2の混合土などが適しています。
シバザクラは株が古くなってくると、枝が垂れ下がってきてしまいます。そうすると、鉢の真ん中あたりから枯れてきてしまいますので、植え替えが必要です。
花が終わったあとの6月頃が、植え替え時期に適したタイミングです。植え替えは秋でも大丈夫ですが、しっかり根を張る前に寒くなってしまうと枯れる可能性がありますので、秋に植え替える場合は、秋を迎えたらなるべく早めに植え替えをした方が良いでしょう。
シバザクラの増やし方は、「株分け」または「挿し木」かの、2つの方法があります。
花が終わったあとの植え替えのタイミングで、同時に株分けをして植え替えるのが一般的です。
シバザクラの株分けは少し変わっています。なんといってもシバザクラは、地面に触れた茎から発根して、地を這うように広がっていきますので、できるだけ広く掘り起こして、土をすべてふるい落とします。根の付いているところで茎をカットして、いくつかに株分けをします。
シバザクラは水はけが悪いと根腐れしやすいのですが、植え替えてから2週間程度は、水を吸いづらくなっていますので、たっぷりと水やりをしてあげましょう。
シバザクラの挿し木には、4月から5月頃が適しています。
先端から6センチ程度をカットし、下葉を取り除いて3センチくらいの深さの土に挿します。たっぷりと水やりをしながら半日蔭に置いておくと、1カ月程度で発根し、鉢上げできます。
シバザクラを植えると、しばらくの間は雑草が生えやすくなります。雑草が生えたらこまめに草取りをしてあげてください。シバザクラが密集するようになってくると、だんだん雑草も生えなくなりますので、それまではこまめな草取りが大切です。
また、花が終わったら、茶色く枯れた花がらを切るようにして刈り込んでください。
シバザクラは病気や害虫には強い方ですが、乾燥により発生しやすいハダニには注意しておいた方が良いでしょう。ハダニは葉っぱについて栄養分を吸い取り、葉を白くしてしまいます。ハダニは水に弱いので、葉水をするとハダニの発生を抑えることができます。
シバザクラは5月の開花時期になると、紫がかったピンクの小さな花を芝生のように、一面に咲かせます。花色はほかにも白や薄紫、ピンクに白のストライプが入る品種などもあります。
シバザクラには、実はたくさんの種類があります。ここでは、その中でもポピュラーな違った色の品種をいくつかご紹介したいと思います。
マックダニエルクッションは、シバザクラの中でも丈夫で育てやすいとされている品種です。
濃い目のピンクが鮮やかな大きめの花が咲き、葉っぱの緑も濃くて、インパクトのある美しいシバザクラです。
アトロプルプレアは、薄紫色が上品な印象のシバザクラで、比較的成育スピードが速いことで知られています。開花期間がやや長めなのも嬉しいポイントです。
ピンクと白のストライプがかわいらしい、こちらのシバザクラは「多摩川の流れ」という品種です。別名「キャンディーストライプ」とも呼ばれ、そのかわいらしさから女性にとても人気があります。
純白の花色が美しいリトルドットは、成育スピードはそれほど速くないものの、とても丈夫に育ってくれますので、シバザクラの中では比較的育てやすい品種です。たまにピンクの花を咲かせることがあり、純白の花の中にピンクの花を見つけたら、ハッピーな気分になれそうです。
今回は、地を這うように育ち、春には地面を覆い尽くすように美しい花を咲かせる、シバザクラの育て方をご紹介しました。
シバザクラにはたくさんの品種がありますが、いずれも鮮やかな色合いで一面華やかに彩ってくれます。
広い斜面一面に咲き誇るシバザクラも圧巻で素敵ですが、鉢植えで可憐に花を咲かせるシバザクラもまたかわいくてキレイですよ。
GreenSnap編集部