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芝桜(英名:モスフロックス)は、北米原産の多年草です。地を這うように横へ横へと茎を伸ばし、茎の各節から根を出して広がっていきます。花の季節になると、地面を埋め尽くすように美しい色の花を咲かせる芝桜の特徴から、グランドカーペットに向いているのはもちろん、鉢花としてもとてもかわいくて美しいです。
そんな芝桜の育て方を見ていきましょう。
芝桜は日当たりと水はけが良い場所を好みます。日陰では茎が弱くなり、根が枯れやすくなってしまうため注意しましょう。
土を配合する場合は、赤玉土6:腐葉土2:川砂2の混合土などが適しています。
芝桜の苗を植える時期は、4〜6月頃または9〜11月頃です。
苗同士の間隔が25cmほどあくように、深さ10cmほどの植え穴を掘ります。苗の根鉢を軽く手でもみほぐし、やや深めに植え付けましょう。植え付け直後は、たっぷりと水やりをしておくと根と土が密着しやすいです。
芝桜は乾燥に強い花ですので、表面の土が乾いてから充分に水やりをします。過湿には弱いので、水をやりすぎて根腐れを起こさないよう注意しましょう。
なお、夏の暑い時期には、水やりをした水が温かくなってしまうので、朝夕の涼しい時間帯を選んで水やりをしてください。
芝桜はそれほど肥料を必要としませんが、2〜3月頃に緩効性肥料を与えると、花つきがよくなります。ただし、即効性のある液肥を与えてしまうと、肥料焼けを起こしてしまうので、与えるのであれば必ず緩効性肥料にしてください。
芝桜を植えると、しばらくの間は雑草が生えやすくなります。雑草が生えたらこまめに草取りをしてあげてください。芝桜が密集するようになってくると、だんだん雑草も生えなくなりますので、それまではこまめな草取りが大切です。
また、花が終わったら、茶色く枯れた花がらを切るようにして刈り込んでください。
芝桜は病気や害虫には強い方ですが、乾燥により発生しやすいハダニには注意しておいた方が良いでしょう。ハダニは葉っぱについて栄養分を吸い取り、葉を白くしてしまいます。ハダニは水に弱いので、葉水をするとハダニの発生を抑えることができます。
芝桜は丈夫な性質を持つため、植え付けの場所さえ問題なければある程度ほったらかしにしても問題なく育ちます。
ただし、何年も同じ場所に植えっぱなしにしておくと、根が混みあったり、株が寿命を迎えることもあります。できれば2年に1回は植え替えをしてあげるといいでしょう。
芝桜は株が古くなってくると、枝が垂れ下がってきてしまいます。そうすると、鉢の真ん中あたりから枯れてきてしまいますので、植え替えが必要です。
花が終わったあとの6月頃が、植え替え時期に適したタイミングです。植え替えは秋でも大丈夫ですが、しっかり根を張る前に寒くなってしまうと枯れる可能性がありますので、秋に植え替える場合は、秋を迎えたらなるべく早めに植え替えをした方が良いでしょう。
芝桜の増やし方は、「株分け」または「挿し木」かの、2つの方法があります。
花が終わったあとの植え替えのタイミングで、同時に株分けをして植え替えるのが一般的です。
芝桜の株分けは少し変わっています。なんといっても芝桜は、地面に触れた茎から発根して、地を這うように広がっていきますので、できるだけ広く掘り起こして、土をすべてふるい落とします。根の付いているところで茎をカットして、いくつかに株分けをします。
芝桜は水はけが悪いと根腐れしやすいのですが、植え替えてから2週間程度は、水を吸いづらくなっていますので、たっぷりと水やりをしてあげましょう。
芝桜の挿し木には、4〜5月頃が適しています。
先端から6cm程度をカットし、下葉を取り除いて3cmくらいの深さの土に挿します。たっぷりと水やりをしながら半日蔭に置いておくと、1カ月程度で発根し、鉢上げできます。
今回は、地を這うように育ち、春には地面を覆い尽くすように美しい花を咲かせる、芝桜の育て方をご紹介しました。
芝桜は5月の開花時期になると、紫がかったピンクの小さな花を芝生のように、一面に咲かせます。花色はほかにも白や薄紫、ピンクに白のストライプが入る品種などもあります。たくさんの品種がありますが、いずれも鮮やかな色合いで一面華やかに彩ってくれます。
広い斜面一面に咲き誇る芝桜も圧巻で素敵ですが、鉢植えで可憐に花を咲かせる芝桜もまたかわいくてキレイですよ。
GreenSnap編集部