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ナニワイバラ(浪花茨)は、白くて美しい花を咲かせる、つる性のバラの一種です。ガーデニングにおいては、フェンスやアーチなどにもよく使われています。今回は、そんなナニワイバラの育て方や剪定、誘引方法などについてご紹介します。
ナニワイバラは中国南部を原産とする、バラ科バラ属のつる性植物です。
江戸時代、商業の中心地であった難波(現在の大阪)からの「下りもの」として全国に知られました。重厚感のある一重の花を咲かせるナニワイバラは当時から注目されており、時がたった今でも、園芸において人気のバラとなっています。
ナニワイバラは風通しと日当たりのよい環境を好みます。
プランター、地植えどちらでも育てられる環境適応能力の高さが魅力的ですが、耐暑性には難があります。厳しい暑さの夏場には半日陰で育ててください。
一方でナニワイバラは優れた耐寒性をもっているので、霜が当たらないようにすれば屋外でも栽培可能です。
ナニワイバラには表土が乾いたらたっぷりと水やりします。とくに夏場は過度な乾燥を防ぐため、表土の乾き具合を細かくチェックしましょう。
ただし、地植えでナニワイバラを育てる場合には、自然の降雨でも十分です。
ナニワイバラには水はけのよい土が適しています。「赤玉土小粒7:腐葉土3」の割合で混ぜた配合土を用意しましょう。市販されているバラ用培養土の使用もおすすめです。
ナニワイバラには緩効性化成肥料を施します。プランター栽培の場合は2〜10月、地植え栽培であれば3月と6月に緩効性化成肥料をあたえましょう。
花つきのよいナニワイバラにしたいのであれば、リン酸の多く含まれる肥料を選ぶのがおすすめです。
ナニワイバラは9〜10月に植え付け・植え替え適期となります。根の混み合う1〜2年ごと1回、植え替えすることを推奨します
植え付け1〜2週間前の段階で元肥となる緩効性化成肥料を土に混ぜた上で、よく耕しておきましょう。
ナニワイバラの枝は空に向かって枝を這わせていく直線的な性質があります。
美しい花をつけるためのポイントは上方ではなく水平に誘引することです。無理なく水平に誘引し、麻ひもなどで固定することで、管理のしやすさと花の美しさを両立させられます。
花後の6〜7月と冬期に、古くなった枝や混み合った枝を剪定しましょう。
株元に十分な風通しと日光を確保できるように剪定してください。ナニワイバラは枝に無数のトゲがあるため、厚手のゴム手袋を着用したうえで作業してください。
ナニワイバラは一般的に「挿し木」で増やします。
10〜15cmの長さに切り取った枝の断面を斜めにカットし、数時間水につけましょう。そのあとは枝を新しい赤玉土に挿して、乾燥しないように発根まで水やりしながら管理してください。挿し木にする枝には葉を数枚残しておくと、発根までの期間が早まります。
ナニワイバラはハダニやアブラムシの被害を受けやすいです。温暖な4月以降に発生しやすく、葉裏や枝から栄養を吸収して株を弱らせてしまいます。発見次第散水するか薬剤で駆除しましょう。
ナニワイバラは4〜6月にかけて、花茎6〜8cmと大きな白い花を咲かせる植物です。5枚の大きな花びらの真ん中に黄色の雄しべがあり、白と黄のコントラストがよく映えます。
ナニワイバラを含むバラの花言葉は「純粋な愛」「愛情と敬意」です。
ナニワイバラの純白の花は、見る者に無垢で潔白な印象をあたえます。そのことが由来したのかもしれませんね。
ナニワイバラは強健な性質をもつため、初心者でも育てられる植物です。バラ科特有の大きくて美しい花を手軽に楽しめるのはとても魅力的ですね。
GreenSnap編集部