アメストローは中南米を原産とする、ベンケイソウ科エケベリア属の多肉植物です。
春秋生育型の多肉植物であるアメストローは、美しいロゼッタ状の葉をもちます。均衡のとれた美しい姿は、さながら芸術品のようであるため、お部屋のワンポイントとしてぴったりな多肉植物です。
今回はアメストローの育て方についてご紹介します。
アメストローの育て方:栽培する場所
生育期(春・秋)のアメストロー
アメストローは十分な風通しと日当たりのある、穏やかな気候を好みます。葉焼けの恐れがある強烈な西日を避けつつ、霜や雨の当たらない場所での管理がおすすめです。アメストローは耐寒性に比較的優れているものの耐暑性にやや難があります。気温5℃以下の酷寒日や25℃以上の酷暑日には屋内で管理しましょう。
休眠期(真夏・真冬)のアメストロー
アメストローは暑さ・寒さが厳しくなると生長が鈍り、休眠期を迎えます。夏はカーテン越しに風が通る明るい半日陰に置き、冬は屋内の窓際に置いて管理しましょう。屋内であっても可能な限り日光に当てて育てると良好な生育状態を保てます。
アメストローの育て方:水やり
アメストローは季節ごとに水やりの量やタイミングを調整する必要があります。
- 生育期(春・秋)のアメストロー:表土が乾いたら鉢底から水がこぼれるくらいたっぷりと水やりしてください。休眠期の近づくとともに水やり頻度を徐々に減らしていきます。
- 休眠期(真夏・真冬)のアメストロー:月に1〜2回、表土を湿らせる軽い水やりに留めます。鉢底から水がこぼれない、やや断水気味の管理が大切です。
アメストローの育て方:用土
アメストローには水はけのよい土が適しています。「赤玉土小粒2:鹿沼土小粒2:ピートモス2:川砂2:くん炭2」の割合で混ぜた、排水性のある配合土を用意しましょう。市販の多肉植物用培養土のみでも構いませんが、川砂を1割ほど加えて水はけを良くしておくことをおすすめします。
アメストローの育て方:肥料・追肥
より葉つきのよいアメストローに育てたい場合は、元肥として緩効性化成肥料をひとつまみ施すか、春・秋の生育期に規定量の2〜3倍に薄めた液肥を施しましょう。葉先が黄色っぽくなったりと本来の葉色ではない場合は、窒素分を多く含んだ肥料に変更します。
アメストローの育て方:植え付け・植え替え
アメストローは4〜5月、9〜10月の比較的温暖な時期に植え付け・植え替え適期を迎えます。株の生長に対して鉢が窮屈に感じられてきたタイミング(1〜2年に1回)で植え替えしましょう。
- 植え付けの数日前から、水やりを控える
- 土が完全に乾いたのを確認してから、根鉢ごと株を引き抜く
- 根についた古い土を1/3〜2/3 ほどもみほぐして落とす
- 伸びすぎた根や傷んだ根を取り除く
- 株より一回り大きな鉢に鉢底ネットと軽石を敷き、1/3の高さまで土を盛る
- 根を広げるイメージで株を植えて、隙間に残りの土を詰める
- 4〜6日ほど断水したあと、たっぷりと水やりをして株を土着させる
アメストローの育て方:増やし方
アメストローは春の3〜4月にかけて、葉挿しや株分けで数を増やせます。
葉挿し
- 親株についている葉を付け根から優しくもぎとる
- 浅底の鉢を用意して、中粒の赤玉土を入れる
- 切り口がわずかに土に触れるようにして葉を平置きする
- 発根するまでは水やりをせず、明るい半日陰で管理する
- 約1ヶ月で発根する
- 十分に根が伸びたら、植え付けと同じ手順で新しい鉢に定植する
株分け
大和錦の株を根鉢ごと慎重に抜き取り、株1つにつき2〜3個に切り分けます。細かく割きすぎた株は生育不良を招くことがあるので注意してください。
アメストローの育て方:注意する病気や害虫
アメストローはハダニ、カイガラムシの被害を受けやすい植物です。ハダニやカイガラムシは枝や葉裏に寄生して栄養を吸い取ることで、株の生育を阻害してしまいます。ひどい場合は細菌を媒介してすす病を誘発する恐れがあるため、被害が拡大する前に殺虫剤を吹き付けるか、歯ブラシで擦り落として駆除しましょう。
アメストローの花言葉
アメストローを含むエケベリアの花言葉は「優美」「たくましさ」「穏やか」です。
アメストローの有する規則じみた美しい配列の葉は、静寂に咲く優美な花を思わせます。
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アメストローの育て方を覚えよう
アメストローは他の多肉植物同様、水やりに気を遣う必要があります。それ以外はさほど難しい作業は存在しないため、しっかりと管理さえすればいずれ見事に紅葉した葉を拝めますよ。
この記事を書いた人
GreenSnap編集部
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