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公道などにも良く植栽されている夾竹桃(キョウチクトウ)は、梅雨の頃になるとピンクや白の花を咲かせる人気の低木です。ただしその美しさと裏腹に、致死量にも値するほどの強い毒を持つことでも知られています。ここでは、そんな夾竹桃の毒について詳しく説明していきます。育てたいと考えている方は、必ず目を通しておいてくださいね。
夾竹桃はキョウチクトウ科キョウチクトウ属の常緑小高木で、6〜9月頃になると白やピンク、黄色などの美しい花を咲かせます。
公害によりさまざまな樹木が枯れた中、夾竹桃だけが耐えたことから、大気汚染に強い植物として街路樹などによく利用されるようになりました。
夾竹桃は、花や葉だけでなく、枝や果実、根っこなど、全ての部分に毒を持っています。また、夾竹桃の枝は燃やしても有毒な煙が発生してしまうので、扱いには注意が必要です。
さらに、夾竹桃を植栽していた土周辺にも毒が含まれるため、植え替えたあとの土などの扱いにも注意が必要です。
夾竹桃は、経口中毒性がとても高いとされているため、口に含まないように気をつけてください。これは人だけでなく、ペットや家畜などにもいえます。
また、夾竹桃に含まれる毒の成分「オレアンドリン」の致死性はとても高いです。人の場合、オレアンドリンの致死量は0.30mg/kgで、葉っぱ約10枚前後の寮といわれています。青酸カリをも上回る強い毒性なので、摂取しないように注意してください。
夾竹桃には、前述の「オレアンドリン」や「ストロファンチン」という毒の成分が含まれています。
夾竹桃の毒を摂取してしまうと、吐き気や嘔吐、倦怠感、下痢、めまい、腹痛などの症状がおこることがあり、最悪の場合死に至ることもありえます。
また、この毒は口や粘膜に触れただけでも炎症を起こす危険性があります。
このように夾竹桃は全体的に毒を持つことから、栽培してはいけないと思う方もいるかもしれませんが、扱いにさえ気をつければ、おうちで育てることもできます。
ただし、夾竹桃を育てるときは、必ず軍手を装着しておきましょう。特に剪定をするときは、枝の切り口から汁が出て、皮膚に触れたり、目に入ったりする可能性もあるので、ゴーグルなども装着しておくと安心でしょう。
強い毒性を持ちながらも、美しい花を咲かせる夾竹桃。花の存在感はもちろんですが、常緑性で乾燥にも強いことから、庭木にもぴったりです。ぜひ毒に注意しながら、夾竹桃を育ててみてくださいね。
GreenSnap編集部