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ゼオライトとは、細かな穴が無数にあいた多孔質な鉱石で、園芸では根腐れ防止材やハイドロカルチャーとして使えます。さまざまなメリットや効果があるので、植物の土に混ぜてみるのもおすすめですよ。
今回はゼオライトの特徴や効果から、園芸での使い方についてご紹介します。
ゼオライトとは沸石とも呼ばれる天然鉱物のひとつです。ミクロサイズの穴が無数にあいている多孔質な結晶性アルミノケイ酸塩で、ゼオライトという名前自体はケイ酸塩鉱物の混合体である鉱石の総称でもあります。
というのも、ゼオライトには数種類あり、代表的なのが火山の噴火によって出てきた火山灰が海や湖の底に積もってできた「天然ゼオライト」と、その構造を真似て製造された「人工ゼオライト」です。一般的には人工ゼオライトのほうが流通しています。
園芸においては、培養土の土壌改善をするための調整用土に分類される資材です。
ゼオライトを土に混ぜることで保肥性があがります。ゼオライトを構成するひとつの穴の大きさは0.3~1nmほどで、この細かな穴が栄養素をためておくのに向いており、結果的に肥料効果が長く効率よく続くようになります。
ゼオライトの多孔質な構造は、通気性を向上させる効果もあります。ただし、通気性の工場度合はボーみキュライトやパーライトなどには若干劣ります。
ゼオライトには水中のアンモニアを吸着する陽イオン交換という働きがあります。アンモニアを餌に微生物や菌類が爆増すると水が腐るので、ゼオライトを水にいれておくことで、水質改善することができます。
ゼオライトの表面には小さな穴がたくさん開いているため、そこに水分を集めることができ、除湿機能があります。鉢植えの表面にゼオライトをまいておくと、土の過剰な湿気が改善されます。
ゼオライトの表面の穴に空気中のニオイの成分を吸着する効果があるので消臭効果も期待できます。
ゼオライトにはケイ酸やカルシウムなどの成分が含まれています。成分の中には植物を構成する(必要とする)微量要素もありますが、窒素やリン酸、カリといった3要素は含まれていないので、ほぼ肥料効果はないでしょう。
ゼオライトは園芸で使用するときの使い方を紹介していきます。
水耕栽培をする場合は水質が悪くなる心配がありますよね。水をそのままにするとニオイが出ることもあります。常に水を清潔に保つ必要がありますが、水耕栽培にゼオライトを入れることで水質がよくなるので水換えの頻度も少なくなります。
入れる量は、容器の底がゼオライトで見えなくなるくらいいれればOKです。
鉢植えは水をたくさん与えてしまうと、根腐れすることがあります。鉢植えの土の表面や鉢底にゼオライトを使用することで根に空気が届き、根腐れを予防することができます。
また水をまくことでゼオライトのミネラル成分が溶けだして栄養にもなるので、一石二鳥ですよ。
ゼオライトは草花や観葉植物、多肉植物などの培養土に混ぜることで、保肥性や通気性、保水性が上がるの土壌改良剤として使えます。
市販の培養土などに、使う土量の5%を目安に混ぜるといいでしょう。
ゼオライトはハイドロカルチャーの資材にも使えます。土に混ぜなくてもゼオライト100%で育てることができ、清潔に管理できることもメリットです。
ダイソーなどの100円ショップには「カラーサンド」や「カラーゼオライト」という名前で製品が並んでおり、カラフルな配色で観葉植物を飾ることもできますよ。
ゼオライトを花瓶に入れることで水質がよくなり、切り花の切り口の腐敗も抑えられて、花の長持ちが期待できます。
ゼオライトは消臭効果、土壌改善効果、湿気吸着効果などさまざまな良い効果があります。置いておくだけで空気中のニオイも吸着するので、嬉しい効果がたくさんですよ。ぜひ使ってみませんか。
GreenSnap編集部