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ゴムの木の育て方|剪定や植え替えの方法は?水やり頻度や土の選び方は?

ゴムの木は生育旺盛で、育てやすい初心者にもおすすめの観葉植物です。

日当たりがよければ、色つやの見事な葉を生やすことから、最近ではインテリアとしても人気を集めています。100均などでも小さな挿し木苗が並ぶこともありますね。

今回はそんなゴムの木の育て方のほか、剪定方法や植え替えの時期やコツなどについてもご紹介します。

ゴムの木の置き場所!日陰でも大丈夫?

ゴムの木 カシワバゴムの木

ゴムの木を育てるときは、日当たりのいい場所に置きましょう。ゴムの木は比較的日陰に強くて耐陰性もありますが、直射日光を避けた明るい場所に置くと、どんどん大きく元気に育ちます。

室内の日陰に置く場合は、1週間のうち数時間は日光浴をさせてあげるといいです。いきなり強い日差しを受けると、葉焼けを起こしてしまうので、少しづつ日当たりに慣れさせるようにしてください。

春から秋にかけては屋外に置いて育てることもできますが、耐寒温度は10度程度なので冬は室内に入れて育てましょう。

ゴムの木の水やり!夏や冬の頻度は?

ゴムの木の水やりは、基本的に表土が乾いたことを確認してから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり与えます。

とくにゴムの木はほかの観葉植物より湿潤を好む性質があり、7〜9月の間は水切れしやすくなるので、涼しい朝方に毎日水やりしてもいいです。屋外に置いているのであれば、朝と夕方の2回必要な場合もあります。

湿潤を好むといっても、常に土が湿ったままだと根腐れしてしまうので、必ず乾いてから水やりするようにしてください。

冬は休眠期にあたるため、土が乾ききってから4〜5日後に水やりするなど、乾かし気味に育てましょう。

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松原真理子
水やりのタイミングを確認する方法として、土に人差し指の第一関節を入れてみて、湿り具合を確認できます。
指に土が付かない程度サラサラしていれば、お水をあげるタイミングです。

ゴムの木の肥料!与える時期や種類は?

ゴムの木 フィカス・ティネケ

ゴムの木に肥料を与える時期は、生育期である春〜秋にあたえます。くれぐれも12〜2月の休眠期には、肥料をあたえないようにしましょう。

市販の観葉植物用の粒状緩効性肥料を用意しておくとよいです。製品の効果持続期間に従って、春から秋の間に肥料効果が切れないように与えましょう。

たとえば効果が2ヶ月持続するタイプであれば、5・7・9月に1回ずつ与えるといいです。

葉に張りや艶がない、葉色が悪い、新しい葉が出てこないようであれば、10日に1回の間隔で十分に薄めた液肥をあたえてみるのも一つの方法です。

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松原真理子
元気がないと感じた時にすぐに肥料をあげるのは厳禁です。根詰まりや根腐れの可能性もあります。
調子が悪いと感じた時期や環境をじっくり観察したうえで、肥料をあげるかは判断しましょう

ゴムの木の土!市販品の選び方や土づくりの配合は?

ゴムの木の土には、市販の観葉植物用培養土を用意しましょう。水はけと保水性のバランスが取れたものがおすすめです。

とくに室内でゴムの木を育てるときは、有機物無配合の室内用観葉植物培養土がおすすめです。害虫やコバエ発生の原因となる腐葉土などの有機物が入っていないので、清潔に育てられます。

自分で配合する場合は、「赤玉土小粒6:腐葉土(もしくは調整済みピートモス)3:バーミキュライト1」の割合で混ぜて、緩効性肥料を元肥に適量混ぜて使います。

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松原真理子
観葉植物用培養土には「根腐れ防止剤入り」と書いてあるものもあり、おすすめです。
それだけ観葉植物は、お水のやりすぎによる根腐れのトラブルがあるということですね。

ゴムの木の植え替え!時期やコツは?

植え替え時期

ゴムの木の植え替え時期は、4月下旬から6月、9月下旬から10月が適期です。生育がにぶる真夏は避けるようにしましょう。晴れた日の午前中に作業するのがおすすめです。

また、ゴムの木は生育旺盛な品種が多いので、大きくしたいときは1年に1回、最低でも2〜3年に1回は植え替えするようにしましょう。

植え替え方法

今回は100均で購入したカシワバゴムの木を例に、ゴムの木の植え替えの手順・コツをご紹介します。

  1. 植え替えに必要なもの
    ゴムの木 植え替え 用意するもの

    • 一回り大きい鉢
    • 観葉植物用の土
    • 鉢底石とネット
    • 移植ゴテ
    • 割り箸や長細い棒
  2. 新しい鉢の準備をしておく
    ゴムの木 植え替え 底石をいれる
    新しい鉢に、鉢底ネットをしいて鉢底石をしきつめます。鉢底石は大きめのハイドロボールや軽石、発泡スチロールでも代用できますよ。

    今回は排水溝ネットに鉢底石をまとめて入れて、鉢に入れています。こうすると次回の植え替えのときに簡単に鉢底石と土を分別できます。

    また、あらかじめ鉢底石が見えなくなるまで、観葉植物の土を入れておきましょう。

  3. もとの鉢から取り出す
    ゴムの木 植え替え 鉢から取り出す
    水やりを数日控えて、土を乾燥させてから、元の鉢に埋まっているゴムの木を取り出します。

    鉢の表土を棒で軽くほぐして鉢を真横に倒したら、ゴムの木を片手に持って、もう一方の手に鉢を持って引き抜いていきます。

    間違ってもゴムの木を持った手は動かさないでください。根がちぎれて抜けてしまう恐れがあります。

  4. 根鉢をほぐす
    ゴムの木 植え替え 苗を出す
    病害虫が発生していたり長年植え替えしていないときや、新しく買ったゴムの木は、根鉢を完全にほぐしてできるだけ土を落としましょう。土が落ちなければ、水で洗い流してもいいです。

    とくに生育に問題がなくて、定期的に植え替えをしているのであれば、土を3分の1ほど落とすだけで大丈夫です。

  5. 不要な根を切る
    ゴムの木 植え替え 根を切る前と切った後
    土を落としたら、黒く細い根や長すぎる根を切ります。今回は水で土を洗い流して、写真のとおり生え際の黒い細い根のかたまりを取り除きました。

    とくに細い根はすぐに死んで根詰まりの原因となるので、太く白い根を残すようにしましょう。

  6. ゴムの木を植えていく
    ゴムの木 植え替え 土を入れる
    根の整理ができたら、片手で苗を持って鉢の中で浮かしながら、隙間に土をいれていきます。

    土は9分目以上いれますが、すり切りいっぱい入れると水やりしたときにあふれるので、少し余裕を持たせましょう。

  7. 植え替え完了!
    ゴムの木 植え替え 植え替え完了
    これで植え替え完了です。

    植え替えした後は水やりをしますが、鉢底から流れ出る水が透明になるまで、たっぷり水やりをしてあげるといいです。

植え替え後のお手入れ

植え替え直後はまだ根が落ち着いていないので、優しく水やりするようにしてください。

1週間ほどは直射日光を避け、明るい日陰ほどの場所に置いておきましょう。

また、植え替え直後の肥料は控えてください。もともと植え替えた土に肥料が含まれているので、与えるのは3ヶ月後でいいです。

ゴムの木の剪定!伸びすぎたらどこを切る?

剪定時期はいつ?

ゴムの木の剪定時期は、4~6月、もしくは9~10月頃です。真夏に剪定するとゴムの木へのダメージが大きく、冬場も剪定すると樹木が弱ってしまうため、この時期の剪定は避けるようにしましょう。

また、剪定はよく晴れた日の午前中におこなうと、切り口がしっかり乾燥して病気感染のリスクが低くなります。

不要な枝を間引く剪定

ゴムの木の剪定は、はじめに不要な枝を間引くようにきっていきましょう。ポイントは必ず根本(分岐の付け根)から切ることです。

不要な枝とは下記のような枝です。

  • 徒長(葉の間隔が広く間延びしてよく伸びた)枝
  • 枯れている枝
  • 病害虫が発生している枝
  • 株の内側に伸びる枝
  • 地面に向かって下がって伸びる枝
  • 混み合っている部分の枝
  • 3本以上に枝分かれしている車枝

たとえば、上の写真のように、1箇所から3本以上の枝が伸びている部分を車枝といいますが、この場合うち2本が下向きに伸びる下垂枝なので、真ん中の1本を残して、サイドの2本は根本から剪定するといいです。

伸びすぎたゴムの木の剪定

もしゴムの木が伸びすぎたという場合は、強剪定という、枝を途中で切る剪定方法で樹形をコントロールできます。

強剪定ではどこを切るかというと、成長点の2〜3cm上です。ゴムの木の成長点とは、幹・枝からボコっと出っ張った部分です。ここで剪定すると、それ以上に伸びることもなく、切り口より下の成長点から新しい芽が伸びます。

このとき、成長点が幹や枝のどの位置についているか、よく見極めることが大切です。伸ばしたい方向についている成長点の上で剪定しましょう。

剪定するときの注意点

ゴムの木を剪定するときは、次の3点に注意しましょう。

  • 切り口からの病気感染に注意すること
  • 清潔なハサミやノコギリをつかうこと
  • 白い樹液に直接触れないこと

とくに、切り口の部分から細菌などが侵入しないようにすることが大切です。太い枝を切ったときは市販の癒合剤を塗布しておくと安心です。

また、ゴムの木の樹液は刺激が強いため、人によってはかぶれてしまうこともあります。肌のかぶれを予防するために、ゴムの木の剪定では手袋をつけて作業するとよいです。

ゴムの木が枯れる・葉が落ちる原因は?

ゴムの木 フィカス・ベンジャミン

ゴムの木が枯れるのは日当たりが悪いか、水やりに原因があると考えられます。

先述しましたが、耐陰性があるとはいえ日当たりのいい環境を好むので、日当たりの悪い室内に置いている場合は、たまに日光浴をさせましょう。

また、水やりは水切れに注意とは言いましたが、水やりをしすぎて根腐れで枯れてしまうので、めりはりのある水やりをすることが大切です。

生育期に葉が落ちるのは根腐れや病害虫が発生している可能性があるので、急いで植え替えをしましょう。

冬に葉が落ちるときは寒さで弱っている場合が多いので、夜間の室温・湿度に気をつけてください。

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松原真理子
冬場は室内でも、窓際は温度が下がりやすく、観葉植物は寒いと感じることがあります。置いている場所も確認してみましょうね。

ゴムの木に発生しやすい害虫・病気

ゴムの木は斑点病や炭そ病などにかかりやすいので、感染した葉などを見つけた場合はその部分を取り除いて処分してください。斑点病や炭そ病はカビが原因で感染し、梅雨の時期に多く発生するため、梅雨は病気の感染に注意しながら剪定しましょう。

さらに、ゴムの木にはコナジラミやカイガラムシなどの害虫が発生しやすいです。害虫も病気と同じく、発生が確認でき次第駆除します。

コナジラミは夏の時期は発生に多く発生し、幼虫であれば殺虫剤が効果的ですが、成虫の場合は歯ブラシなどで擦り起こしましょう。カイガラムシは風通しの悪い環境で発生し、植物の葉などを吸汁するので見つけたら取り除いてください。

ゴムの木の育て方や剪定を覚えて、健康に育てよう!

ゴムの木 フィカス

ゴムの木は熱帯アジアを原産とする、クワ科フィカス属の観葉植物の総称です。白い樹液が天然ゴムの原料となることから、その名がつきました。

そんなゴムの木は、日当たりがよければ、色つやの見事な葉を生やします。さらにインテリアにぴったりな佇まいをしているので、観葉植物としてゴムの木を置くだけで、やわらかな雰囲気を演出できますよ。

この記事を監修した人

松原真理子

haco garden design 主催。大阪芸術大学環境デザイン学科卒業。 住宅設計の仕事を経て関西・中部圏でガーデンプランナーとして活動。現在は鹿児島県在住。 「庭のある暮らし」「植物のある暮らし」を提案。全国のガーデンのデザイン~施工メンテナンス、 花育活動を行う。一級造園施工管理技士・一級土木施工管理技士
Web:https://lit.link/hacogardendesign

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