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ゴムの木は生育旺盛で、育てやすい初心者にもおすすめの観葉植物です。
日当たりがよければ、色つやの見事な葉を生やすことから、最近ではインテリアとしても人気を集めています。100均などでも小さな挿し木苗が並ぶこともありますね。
今回はそんなゴムの木の育て方のほか、剪定方法や植え替えの時期やコツなどについてもご紹介します。
ゴムの木を育てるときは、日当たりのいい場所に置きましょう。ゴムの木は比較的日陰に強くて耐陰性もありますが、直射日光を避けた明るい場所に置くと、どんどん大きく元気に育ちます。
室内の日陰に置く場合は、1週間のうち数時間は日光浴をさせてあげるといいです。いきなり強い日差しを受けると、葉焼けを起こしてしまうので、少しづつ日当たりに慣れさせるようにしてください。
春から秋にかけては屋外に置いて育てることもできますが、耐寒温度は10度程度なので冬は室内に入れて育てましょう。
ゴムの木の水やりは、基本的に表土が乾いたことを確認してから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり与えます。
とくにゴムの木はほかの観葉植物より湿潤を好む性質があり、7〜9月の間は水切れしやすくなるので、涼しい朝方に毎日水やりしてもいいです。屋外に置いているのであれば、朝と夕方の2回必要な場合もあります。
湿潤を好むといっても、常に土が湿ったままだと根腐れしてしまうので、必ず乾いてから水やりするようにしてください。
冬は休眠期にあたるため、土が乾ききってから4〜5日後に水やりするなど、乾かし気味に育てましょう。
ゴムの木に肥料を与える時期は、生育期である春〜秋にあたえます。くれぐれも12〜2月の休眠期には、肥料をあたえないようにしましょう。
市販の観葉植物用の粒状緩効性肥料を用意しておくとよいです。製品の効果持続期間に従って、春から秋の間に肥料効果が切れないように与えましょう。
たとえば効果が2ヶ月持続するタイプであれば、5・7・9月に1回ずつ与えるといいです。
葉に張りや艶がない、葉色が悪い、新しい葉が出てこないようであれば、10日に1回の間隔で十分に薄めた液肥をあたえてみるのも一つの方法です。
ゴムの木の土には、市販の観葉植物用培養土を用意しましょう。水はけと保水性のバランスが取れたものがおすすめです。
とくに室内でゴムの木を育てるときは、有機物無配合の室内用観葉植物培養土がおすすめです。害虫やコバエ発生の原因となる腐葉土などの有機物が入っていないので、清潔に育てられます。
自分で配合する場合は、「赤玉土小粒6:腐葉土(もしくは調整済みピートモス)3:バーミキュライト1」の割合で混ぜて、緩効性肥料を元肥に適量混ぜて使います。
ゴムの木の植え替え時期は、4月下旬から6月、9月下旬から10月が適期です。生育がにぶる真夏は避けるようにしましょう。晴れた日の午前中に作業するのがおすすめです。
また、ゴムの木は生育旺盛な品種が多いので、大きくしたいときは1年に1回、最低でも2〜3年に1回は植え替えするようにしましょう。
今回は100均で購入したカシワバゴムの木を例に、ゴムの木の植え替えの手順・コツをご紹介します。
植え替え直後はまだ根が落ち着いていないので、優しく水やりするようにしてください。
1週間ほどは直射日光を避け、明るい日陰ほどの場所に置いておきましょう。
また、植え替え直後の肥料は控えてください。もともと植え替えた土に肥料が含まれているので、与えるのは3ヶ月後でいいです。
ゴムの木の剪定時期は、4~6月、もしくは9~10月頃です。真夏に剪定するとゴムの木へのダメージが大きく、冬場も剪定すると樹木が弱ってしまうため、この時期の剪定は避けるようにしましょう。
また、剪定はよく晴れた日の午前中におこなうと、切り口がしっかり乾燥して病気感染のリスクが低くなります。
ゴムの木の剪定は、はじめに不要な枝を間引くようにきっていきましょう。ポイントは必ず根本(分岐の付け根)から切ることです。
不要な枝とは下記のような枝です。
たとえば、上の写真のように、1箇所から3本以上の枝が伸びている部分を車枝といいますが、この場合うち2本が下向きに伸びる下垂枝なので、真ん中の1本を残して、サイドの2本は根本から剪定するといいです。
もしゴムの木が伸びすぎたという場合は、強剪定という、枝を途中で切る剪定方法で樹形をコントロールできます。
強剪定ではどこを切るかというと、成長点の2〜3cm上です。ゴムの木の成長点とは、幹・枝からボコっと出っ張った部分です。ここで剪定すると、それ以上に伸びることもなく、切り口より下の成長点から新しい芽が伸びます。
このとき、成長点が幹や枝のどの位置についているか、よく見極めることが大切です。伸ばしたい方向についている成長点の上で剪定しましょう。
ゴムの木を剪定するときは、次の3点に注意しましょう。
とくに、切り口の部分から細菌などが侵入しないようにすることが大切です。太い枝を切ったときは市販の癒合剤を塗布しておくと安心です。
また、ゴムの木の樹液は刺激が強いため、人によってはかぶれてしまうこともあります。肌のかぶれを予防するために、ゴムの木の剪定では手袋をつけて作業するとよいです。
ゴムの木が枯れるのは日当たりが悪いか、水やりに原因があると考えられます。
先述しましたが、耐陰性があるとはいえ日当たりのいい環境を好むので、日当たりの悪い室内に置いている場合は、たまに日光浴をさせましょう。
また、水やりは水切れに注意とは言いましたが、水やりをしすぎて根腐れで枯れてしまうので、めりはりのある水やりをすることが大切です。
生育期に葉が落ちるのは根腐れや病害虫が発生している可能性があるので、急いで植え替えをしましょう。
冬に葉が落ちるときは寒さで弱っている場合が多いので、夜間の室温・湿度に気をつけてください。
ゴムの木は斑点病や炭そ病などにかかりやすいので、感染した葉などを見つけた場合はその部分を取り除いて処分してください。斑点病や炭そ病はカビが原因で感染し、梅雨の時期に多く発生するため、梅雨は病気の感染に注意しながら剪定しましょう。
さらに、ゴムの木にはコナジラミやカイガラムシなどの害虫が発生しやすいです。害虫も病気と同じく、発生が確認でき次第駆除します。
コナジラミは夏の時期は発生に多く発生し、幼虫であれば殺虫剤が効果的ですが、成虫の場合は歯ブラシなどで擦り起こしましょう。カイガラムシは風通しの悪い環境で発生し、植物の葉などを吸汁するので見つけたら取り除いてください。
ゴムの木は熱帯アジアを原産とする、クワ科フィカス属の観葉植物の総称です。白い樹液が天然ゴムの原料となることから、その名がつきました。
そんなゴムの木は、日当たりがよければ、色つやの見事な葉を生やします。さらにインテリアにぴったりな佇まいをしているので、観葉植物としてゴムの木を置くだけで、やわらかな雰囲気を演出できますよ。
松原真理子
GreenSnap編集部