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コニファーは針葉樹の総称であり、とくに園芸においてはヨーロッパ原産の針葉樹のことを指します。常緑性があり樹形や色も豊富で、シンボルツリーや生垣、寄せ植えなど、さまざまな楽しみ方ができます。
今回は簡単に育てられて、使い勝手のいいコニファーの育て方についてご紹介します。
コニファーは基本的に日当たりがよく、風通しの良い場所を好みます。とくにゴールドクレストやエメラルドグリーンなどの色が特徴的な品種の場合には、日当たりの良し悪しで、発色の良さもかわるので注意しましょう。
また、コニファーは高温多湿に弱いので、熱風が出るような室外機の近くや、吹き溜まりになるような場所は避けましょう。
用土の配合は赤玉土中粒6:腐葉土2:パーライト2の割合で混ぜ合わせたものを使います。市販の観葉植物用培養土を使用するときは、通気性をよくするためにパーライトや鹿沼土、ピートモスを少し足すのもいいでしょう。コニファー用の培養土もあります。
コニファーを地植えで育てるときは、植え付ける場所に穴を掘り、掘り起こした土に対して、2割ほど腐葉土や堆肥をすき込んでおきましょう。とくに過湿に弱い品種を植えるときは、排水性をあげるために、軽石を混ぜておくといいです。
コニファーの植え付け・植え替えの時期は暑い時期を避けた、3〜4月か、10月に行うようにしましょう。
なお、鉢植えの場合は1〜2年に1回くらいのペースで行いましょう。
鉢植えでコニファーを育てるときは、苗よりも1〜2回り大きな鉢を用意しましょう。底穴に鉢底網を敷いて、鉢底石を入れ、用土を3分の1ほどいれておきます。
コニファーの根鉢は古い根だけを軽く処理して、あまり根はいじらず植え付けていきます。ウォータースペースを2〜3cmのこして、土を入れ込んでいきましょう。割り箸や細い棒などでつついて、隙間がないように埋め込んでいきます。
地植えでコニファーを育てるときは、根鉢より2〜3回り大きめに植え穴を掘ります。このとき深さは、植えたときに根の上部が少しでるくらいにしておきましょう。根鉢は古い根だけを軽く処理して、それ以外はあまり根をいじらずに植え付けていきます。
隙間に土を入れ込んだら、株元に高めに土を盛っておきましょう。こうすることで排水性を高めることができます。
コニファーを植え付け・植え替えした直後は、根がまだ張っていない状態なので、場合によっては支柱をたてて紐で結ぶなどして、支えてあげましょう。
また、鉢植え地植えと問わず、しっかり根付いて枝葉をだすまでは、適度に土を湿らせて乾燥させないようにしましょう。
鉢植えでコニファーを育てるときは、表面の土が乾いたら、底穴から水が漏れ出るまで、たっぷりと与えてあげましょう。
地植えでコニファーを育てるときは、基本的に水やりは不要です。ただし、長期間雨が降らず乾燥状態が続いて、枝葉に張りがないようであれば、水をたっぷりとあげます。
鉢植えのコニファーへの施肥は年2回です。3月と6月の下旬に、規定量の緩効性化成肥料を表土にまいておきます。夏と冬の極端に暑い・寒い時期は、与えないでください。
地植えのコニファーへの施肥は年1回です。2〜3月の新芽がで始める時期に、発酵固形油かすを、株元に施しましょう。
コニファーの剪定は年1〜2回を目安に行うようにしましょう。主な剪定は2〜3月の春先に行う強剪定です。樹形が乱れているようであれば9〜10月に微調整の弱剪定をしましょう。
なお、植え付けから3年未満の若木に対しては、強剪定は行わないようにしてください。
コニファーの剪定方法はまず、内側で茶色く枯れ込んでいる葉を、手を使って落としていきます。あとは徒長枝や、下に向かって伸びる枝、地ぎわから生えるひこばえを根元から切り落としていきます。強剪定のとき、強く刈り込む枝は、二年枝を選ぶようにしましょう。なお、弱剪定で切るのはその年に生えた新梢のみにします。
コニファーを大きくしたくない時の剪定は、株の頂点部分摘み取るといいでしょう。
コニファーは鉄などの金属製の剪定ばさみを使うと、切り口から葉が茶色く変色していきます。基本的には手で摘み取るようにして、強剪定のときにはセラミック製のハサミを使うなどしてください。
コニファーが枯れる原因として、下記が考えられます。
コニファーはヨーロッパの植物ですので、一年を通して温暖で風通しの良い環境を好みます。四季のある日本の気候変動は大きくストレスとなるので、たとえば株元をパークチップなどで覆って、気温の影響や泥はねを軽減させるなどの予防対策を取るようにしましょう。
コニファーは3〜10月ごろに、スス病、赤星病、葉枯病を発病しやすいです。多くが多湿な環境で発生しやすくなるので、通気性に配慮しましょう。また、ハダニやアブラムシも発生するので、葉水や薬剤の散布も効果的です。
コニファーの多くは常緑性ですが、なかには紅葉して落葉する品種もあります。また地をほふくするようなグランドカバー向きのコニファーや、刈り込みに強い生け垣向きの種類などもあります。
コニファーを育てるときのコツは、高温多湿を避けることにあります。ヨーロッパの気候を意識しつつ、暑さ・寒さが極端になる時期は、よく観察をして防寒防暑対策をしてあげましょう。
常緑性があり、樹形も崩れにくいので、育て方のコツを掴んでコニファーガーデンを楽しんでみてください。
GreenSnap編集部