つる植物はグランドカバーにしたり花壇に植えるガーデニングの他にも、寄せ植えや観葉植物として飾ったり、フラワーアレンジメントにも使えるので、ぜひひとつは欲しい植物です。
今回はそんな使い勝手のいいおしゃれなつる植物の中からとくに人気の20種類をご紹介します!
つる植物とは?どんな特徴がある?
つる植物とは、その植物単体では直立することができず、地面やオブジェを這う、または絡みついて伸びていく性質をもった植物の総称です。
よく「ツル科の植物」と表現されることがありますが、正確にはツル科という植物の分類は存在しないので、正しくは「つる植物」または「つる性植物」となります。
また、日本ではときどきつる植物の名前に「◯◯葛(カズラ)」とつけたり、単純に「ツル◯◯」とつけたりします。
つる植物には4タイプの性質がある!
つる植物とひとくちにいっても、どのようにつるを伸ばしていくか、取り付き方など、その方法によって大きく4つの性質に分けることができます。
① 巻きひげタイプのつる植物
巻きひげタイプのつる植物は、茎から巻きつくために特化させた巻きひげという器官を伸ばして、他のものに巻きついて伸びていきます。グリーンカーテンやフェンスの誘引に向いたタイプのつる植物です。
② 吸盤タイプのつる植物
吸盤タイプのツル植物は、茎から吸盤をつけた巻きひげを伸ばし、他のものに吸着するように伸びていきます。壁面をおおうのに向いたタイプのつる植物です。
③ 根を這わすタイプのつる植物
根を這わすタイプのつる植物は、茎から細かく根を伸ばして他のものに張り付くことで、這うように伸びていきます。地上に匍匐するように伸びていくので、グラウンドカバーや壁面をおおうのに向いたタイプのつる植物です。
④ 若茎を巻きつけるタイプのつる植物
若茎を巻きつけるタイプは、特有の器官をもたずに、若茎自体を巻きつけるように伸びていきます。植物の体幹が巻きつくので、トレリスやアーチなどの構造物への誘引に向いているタイプのつる植物です。
人気のつる植物17選!
フェンスやトレリスに誘引しやすいつる植物
つるバラ(クライミングローズ)
つるバラはつる性のバラの総称で、多くの種類が存在しますが、ほとんどが若茎を巻きつけて伸びるか、トゲにひっかけるようにして伸びていくタイプです。トレリスやフェンス、アーチに巻きつけると、花が咲いたときにとても華やかなになります。
クレマチス
クレマチスはつる植物の女王とも呼ばれるほど、つる植物の代表的な存在であり、吸盤タイプの性質を持っています。ただし、多年草ですが落葉性なので、壁に這わせるというよりは、管理が楽なフェンスやトレリスに誘引するのがおすすめです。
ハゴロモジャスミン
ハゴロモジャスミンは半常緑性のつる植物で、春に白い花をたっぷりと咲かせる花木でもあります。原産地は中国雲南省のため、日本の気候と近く、日本でも育てやすいのが特徴です。フェンスに誘引して生け垣のように見せかけるのがおすすめです。
アサガオ(朝顔)
アサガオは若茎を絡ませるように伸ばしていくつる植物で、とても育てやすいことで馴染み深い一年草です。フェンスやトレリスはもちろん、ネットに這わせてグリーンカーテンをつくることもできます。
コンボルブルス
コンボルブルスは、小さなアサガオのような紫色の花が咲きます。茎が這うように伸び、ほふくしたり、巻き付いたりとさまざま。日当りや風通し、水はけがよい場所でよく育ちます。
ガーデニングに便利な常緑つる植物
アイビー
アイビーは根を這わして伸びていくつる植物です。乾燥や暑さ・寒さに強く、常緑性があるのでグランドカバーにもよく使われます。品種によって葉のきれこみの形や斑の入り具合が変わるので、好みの品種を見つけるといいでしょう。
ヒメツルソバ
ヒメツルソバは、丸く可愛らしい花を咲かせる多年草。暑さ寒さ、そして乾燥に強く、茎がほふくして、どんどん伸びていきます。グランドカバーにしたり、高いところから垂らしても素敵です。
グレコマ
葉がハートのような形をしていて、縁がギザギザととても可愛らしいグレコマ。4~5月頃に、ラベンダー色の花を咲かせます。茎は横に這うように伸びていき、長さが1mになることも。葉っぱに白い斑があるのも特徴です。
タイム
タイムの中でもつる性・匍匐性のある種類がいくつかあります。タイムは5月頃に紫色の花を一斉に咲かせます。高さのある花壇に植えると、自然に垂れてきてくれます。
ツルニチニチソウ
とても丈夫で、半日陰でもよく育つツルニチニチソウ。ブルーや白の花がとても美しく、爽やかな印象の植物です。葉っぱに白や黄色の斑が入る品種もあります。
ハツユキカズラ
テイカカズラの斑入りの品種であるハツユキカズラ。春から秋にかけては、グリーンや白、ピンクのいろいろな色の葉がミックスして、とても美しい姿が鑑賞できます。地面を覆ってくれるグランドカバーにも最適です。
果実を収穫できるつる植物
ゴーヤ
ゴーヤをはじめとした、キュウリやヘチマなどのウリ科の野菜は、そのほとんどがつる植物です。おもに巻きひげを生やして伸びていくので、ネットやフェンスなどに誘引するのがおすすめです。グリーンカーテンなどにもよく利用されます。
インゲン
インゲンなどのマメ科の野菜や草花にもつる植物が多いです。エンドウ、アズキやクズ、フジなどがその例です。一概にはいえませんが、巻きひげを生やして伸びていくタイプが多く、栽培には支柱が必要になります。
トケイソウ(パッションフルーツ)
トケイソウは花がまさに時計のように複雑な構造をしており、そのあとにはパッションフルーツが収穫できる多年草です。巻きひげを伸ばすので、グリーンカーテンやフェンスに誘引するのがおすすめです。
つる植物の観葉植物
ポトス
ポトスは根を這わせて伸びていくつる植物で、日陰や多湿に強い観葉植物としてインテリアにおすすめです。ハンギングにして吊るして飾るほか、株の真ん中に支柱を立てると、根を這わせて上へと育っていきます。
ハートカズラ
ハートカズラはその名の通り、ハートの形をした葉をもつ、つる植物です。そのかわいらしさから観葉植物として人気で、とくにレディーハートという品種は白とピンクの斑が入ります。巻きつく力は弱いので、高い位置に飾って垂れ下がるつるを楽しむのがおすすめです。
グリーンネックレス
グリーンネックレスはまん丸の実のような葉っぱが特徴で、まるでネックレスのように伸びていく多肉植物です。基本的に日当たりを好みますが、真夏などの強い日差しは苦手です。
やわらかいな日差しと、風通しのよい場所で育てましょう。
つる性の観葉植物をもっと知りたい方はこちら⬇︎
GreenSnapユーザーのつる植物の取り入れ方は?
もふもふしゅがー
お庭の地面に直接植えても、緑の絨毯みたいに広がっていて素敵です。暗くなりがちなコンクリートの壁には、常緑のつる性植物があるとありがたいですね。
rupu
つるを壁やフェンスに這わせるだけではなく、鉢から垂らしてもかわいいですね!様々な飾り方ができるのも、つる性植物ならではの魅力といえるでしょう。
もっとつる植物を見たい方はこちら⬇︎
つる植物でガーデニングで楽しもう!
垂さがる花が咲くつる性植物を、お部屋やお庭のガーデニングに一つでも取り入れると、いつもとまた違う素敵な雰囲気に早変わりします。ぜひ人気のつる性植物を取り入れて、お庭作りの参考にしてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
内田アリ
フリーランスの編集ライター。ウェブサイト、ムック、フリーペーパーなどの媒体で執筆中。ハマっていることは植物、インテリア、海、 iPhoneでのカメラ撮影&加工。気に入った写真はInstagramでアップするのが日常です。