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キツネノカミソリは東アジア一帯を原産とする、ヒガンバナ科の多年草です。強い直射日光に弱いため、木陰や里山近縁の木陰など人里近くで多く見られます。
関東以南に多く群生地をもち、特徴的な花を咲かせるキツネノカミソリは、園芸店において同じような性質をもつヒガンバナと一緒に扱われることもあるようです。
草丈30~50cmに生長するキツネノカミソリは、地際からカミソリを彷彿とさせる細長い形状の葉をもつ草花です。
生育期の春~初夏に茂らせた葉を、夏になった途端に黄色く枯らしてしまう変わった特徴があります。
キツネノカミソリは30cmにもなる花茎の先から、ヒガンバナに似たオレンジ色の花を数輪咲かせます。
葉を枯らしてしまう夏に入れ違いで花が咲く性質から、初見では”葉をもたない珍しい花”と勘違いしてしまうことでしょう。
キツネノカミソリはヒガンバナと同じく毒性をもつため、決して口にしてはなりません。花や茎葉すべての部位に毒が含まれており、食べると嘔吐感を催す可能性があります。さらに樹液は触れただけでも肌がかぶれてしまう作用があるので、過度に近づかないほうが無難です。
キツネノカミソリの姿かたちは、変種であるオオキツネノカミソリとよく似ています。2種の間に見られる違いは複数ありますが、非常にわかりやすいのが”雄しべの長さ”です。
キツネノカミソリの雄しべは花冠よりも短いのに対し、オオキツネノカミソリの雄しべは花冠から飛び出さんとするほど長いことで知られています。
キツネノカミソリの花言葉は『妖艶』です。
妖狐伝承が各地に残る日本ならではの花言葉となっています。
キツネノカミソリはヒガンバナと多くの点で似通っている植物です。開花期も重なっているため、キツネノカミソリとヒガンバナを合わせて育てる楽しみ方もありですね。
GreenSnap編集部